2017/04/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」にノーガルトさんが現れました。
ノーガルト > 「……………。」

(洞窟の入り口、ノーガルトは抜き身になっている漆黒の曲剣。
それを手に、難しい顔で壁にもたれかかっていた。

危ないからと、唯一パーティを組んでいるものは街で待たせて。
ただ一人、山賊のアジトを壊滅させるためにここへと赴いた。
結果は、正直あっけないものだった。

ダインの力を使い、山賊たちを蹴散らした後。
命乞いをする頭領を切り捨て、仕事はあっさりと完了した。
完了はした…のだが。)

「…まだか、ダイン……。さっさと帰りたいんだが…。」
『もう少し待て、ノル。あと少しだけだ…。』

(ダインの能力は強い、だが致命的な弱点があった。
ダイン、魔剣ダーインスレイブは一度抜くと誰かの生き血を吸わない限り、鞘に戻すことはできない。
実際、ダインには山賊の返り血がべったりとこびりついている。
それが乾くまで、町へと戻ることはできそうになかった。
抜き身の、血塗れの剣を持って街に入ってしまえば、どんな犯罪者に間違えられるか…。
家族がいるノーガルトにしてみたら、そんな状態は絶対に避けたいところだった。)

ノーガルト > (ダインを抜くとき、いつも必ず誰かを切り捨てている。
それがどうしても、いやなことを思い起こさせる。
できれば、ハバキリで何とかしたかったが…洞窟の中。
狭いそこでは、大きな刀であるハバキリではあまりに分が悪すぎた。

軽いため息、そして頭に手を置いて。
ノーガルトはただ、ダインにこびりついた血が乾くのを待っていた。)

「………まだか、ダイン。」
『まだだ、もう少しだ……。』

(さっきから、同じことを繰り返している気がする。
こういう時、思慮深いダインではあるのだが…自制が効かない。
もう少し融通が利いてもいいのに、とノーガルトは思う…。)

ノーガルト > 『……終わったぞ、ノル。…いや、いい塩梅だった。山賊の割には、奴ら……』
「わかった、わかった……。まったく、お前は時々人間臭いことを言うな…。」

(ダインの満足げな声が聞こえて場、それは血を吸い切ったことを意味する。
ようやく鞘に戻せるか、とノーガルトはため息をつきながらダインを持ち上げた。
背中にある曲剣用の鞘に宛がえば、するりと滑るように収まる。

ようやく帰れるか、とノーガルトは一人ごちた。
今日は雨が降っていたのか、少し肌寒い。
動きがあったので少しはましではあるのだが…それでも少し冷える。)

「…さっさと帰るか、さすがに心配しているだろうしな。…ダイン、クイックドライブだ。」

(彼女には、依頼の内容は伝えていた。
帰りが遅ければ、また心配をかけるかもしれない。
あまりこういうことは好ましくないのだが…今日は手っ取り早く帰るため、ダインの能力を使った。
へとへとになって帰ることになるだろうが…それはまた別の話。)

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からノーガルトさんが去りました。