2017/04/21 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 丘陵地帯」にヴィルフリードさんが現れました。
■ヴィルフリード > 遠くに町の光が見える。 馬上からそれを眺める騎士は、夜の丘陵の上。
冷たい風が渡り、純白のマントが揺れる。 その下には月影にぬらりと輝く鎧。
鎧の胸に刻まれているのは王立騎士団の紋章。 …しかし、今は単騎で馬を駆る。
「どうどう、どう …ふむ」
ぐるりと見まわせば、小さく鼻を鳴らす。 そして、馬上、馬の鞍から提げた物を取り上げる。
無骨で軸の太い、クロスボウ。 それに矢をつがえ、ぎりぎりと滑車を巻く。
弦は太く、普通の弓の倍ほどもある太さ、それを片腕で巻き上げ、引き絞る。
■ヴィルフリード > どっしりと腰に溜めれば、夜の丘の上、馬上に構え…夜闇に顔を向ける騎士は、矢を放つ。
バシン、と静かな空に弦が弾ける音が跳ね上がる。 銀が月光の尾を引き、そして、突き立つ。
魔物の悲鳴、倒れる音。 茂みに隠れていたゴブリンが数頭、泡を食って飛び出した。
ゴブリンたちが混乱しているうちに、鐙に力を込めて馬の腹をける。
蹄が土を抉り、駆け出す。 ゴブリンたちが騎士に気付いた時には、ゴブリンの頭が一つ、空に刎ね跳んでいた。
振るったのは分厚い刀身のクレイモア。 それを、騎士は片腕で軽々と振るい、首を刈ったのだ。
■ヴィルフリード > 片手で馬の手綱を繰り、鐙にかけた脚に力を込めて、馬上で振るう大剣。
その勢いを馬の旋回の勢いに乗せれば、通常ではありえない急角度で引き返す馬足。
切っ先を下した大剣が土を抉りながら、まるで木刀を振るうような気軽さで、剣を振り上げる。
振り返ったゴブリンの胴が斜めに切り払われ、片腕と下半身を残して弾き飛ばされる。
泣き別れた上半身は、別のゴブリンにぶち当たり、混乱は加速する。
二匹のゴブリンが我に返ったか、鈍い光を放つ蛮刀を振り上げる。
それを見れば、馬腹を蹴り、そのまま丘陵を駆けあがる。 あっさりと間合いを開いて、取り上げるのは、また、クロスボウ。
ゴブリン二匹が丘を駆けあがるうちに、一匹、胴にクロスボウが埋まり、もんどりうって丘の下に転がっていく。
もう一匹が脚を止めれば、冷静に滑車を巻き上げる騎士は、丁寧に狙いをつける。
狙われたゴブリンは、悲鳴を上げながら丘を駆け降りるが、その背に突き立つ矢。
「…あと二匹。 六匹か、はぐれだな。」
呟き、逃げ出す残った二匹を追う騎士の姿。
ゴブリンには、まるで死神に見えただろう。
■ヴィルフリード > 必死になっても、二つ足と四つ脚の速度はいかんともしがたい。
残った二匹も、その背から襲い掛かった馬上の白影に命を狩られて沈黙する。
返り血すら浴びない純白のマントを払い、大剣を馬の鞍に掛け直す。
両手で手綱を繰って馬を落ち着かせてから、手袋をはめた手で馬の首を撫でてなだめる。
「よしよし、うまく走ってくれたな 帰ったら飼い葉にオレンジの皮を混ぜてやろう
…しかし、街道の外れまでゴブリンが出て来るとは…森から出てくるほどに数が増えたか」
丘の上、青々とした緑に赤を散らして屍になり果てたゴブリンたちの姿を眺める。
フードの奥で小さく唸り、溜息を吐く。
「夏の初めまでは警備勤務を増やさないと、被害が出そうだな…
上を動かして、街道警備に人員を向けて貰わんといかんか」
■ヴィルフリード > 「ああ、でも春の終わり王位継承権第十何位かの王子の誕生会だったか?
…また、『出るかもわからん小鬼の為に、栄光ある騎士団が出る事もない』とか言って、
王子の箔付けの為だけに、綺麗な鎧を着て立つだけのお仕事に人員が割かれそうだな…」
何とも言えない呻きを漏らし、フードの上から頭を掻く。
「王族の名前だけを使って庶民に好き勝手するような生き物の誕生を祝うよりも、
街に荷を運ぶ商人達を護った方がどれほど有意義か分からんが…まったく」
■ヴィルフリード > 男が一人でこうして剣を振るっている理由は、それだった。
こうして騎士団の小隊長の身でありながら、夜に馬を駆って街道の見回りをしている。
報酬は無く、誰が見ているわけではないけれど、街道の警護を行う騎士。
…酒場で、『街道には白い幽霊が駆け回ってる』と怪談話にされてるのを聞いた時は、
流石に飲んでいた酒を吹きだしそうになったのを思い出す。
それでも、今日もこうして馬を駆る。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 丘陵地帯」にハーティリアさんが現れました。
■ハーティリア > ……おや?(夜にしか取れぬ魔法薬の触媒を求めて森へと飛んだ帰り……箒に横乗りに腰掛けた男がふと下をみると……眼下に転がるゴブリンの死体と……街道を駆る馬と騎士だろうか、フードのせいで判別ができない。興味本位にふいっと高度を下げながら、街道の騎士へと近付いていこうとする。フードを被った騎士には一人、覚えがあるが、さて……彼だろうか。)
■ヴィルフリード > (馬足は緩やかに、小足で駆ける姿。 ハーティリアは、どこかで見た事があるだろう、いや、きっと『仕事中』に…) うん? (音も無く飛ぶハーティリアだけれど、気配に気づいた様子で手綱を引き馬を止める。 キョロりと辺りを見回した後に、上を見れば、) …ハーピィか!? ゴブリンどころか、山にいる魔物までここに!? (クロスボウが向けられる!!どうするハーティリア!声には聞き覚えがある!)
■ハーティリア > ……あ?(不用意に近付いた自分が悪いのか……ふと気付けば、止まった馬にまたがる男が……何かをこちらに向ける仕草。一応男娼だけでなく冒険者なぞも時折やっている男は、その仕草から「武器を向けた」事と、声から想像通りの「彼」であることを察して慌ててこちらも声を上げる。) ちょ、ストップ!おじさん苛めはんたーい!(と、両手を離すと箒から落ちてしまうので、片手だけをブンブンと振って声と共に自分をアピールしながら……彼に姿が見えるように高度を下げるスピードを上げて。)
■ヴィルフリード > ハーピィは群れをなして、一匹を狙ってー…うん? (慌てる声を聴けば、引き金を引く直前で弓を反らして) ああ、この声は…あー… そうだ、ハーティリアさん! …ハーティリアさん? うん? …そうか、娼が空を飛ぶ時代か… (なんかsっした声でクロスボウを下した。 降りてきた男に、相変わらずのフード姿で、しかし声は微笑んで。) 今晩は、お久しぶりです …と言っても、二月ほどぶりだし、一度会ったきりなので…覚えてらっしゃるかな?
■ハーティリア > 群れじゃねぇだろ、群れじゃ!(誰がハーピィだ!なぞと言いながらも、空飛ぶ箒に乗った男娼という珍しい物体が降りてくれば。)あーびっくりした……っと、ほいほいごきげんよう。 覚えてる覚えてる。「花売り」してる時にあった狼の騎士サマだろ?(名前を呼ばれればそうそう、と頷きながら……すたりと彼の目の前で箒から降りると、馬に跨った彼を自然と見上げる形になる。着崩したワイシャツの上に防寒の魔法がかかった白衣のような上着を羽織った男が言葉を交わせる距離まで近づくと……ふわりと、纏っている雄を誘う淫魔の魔力が、甘い香りで狼の五感を擽って。)
■ヴィルフリード > ハーティリアさんの群れか… … …うーん、影響範囲を考えると立派な討伐対象だな… (ハーティリアの事を知っている騎士はそんな事を言いながら、しかしクロスボウを馬の鞍に掛ければ、胸に片手を当てるだけの馬上礼) お互いに元気そうで と言うよりも、私を覚えているとは思わなかった ましてや、こんな場所で会おうとは (相変わらず、普段はフードを被っている ハーティリアは、その中身まで知っているのだけれど) …うん、変わらず、貴方は良い香りだ (意志が強いのか、過去に覚えがあるからか、催淫の薫りに抵抗をした)
■ハーティリア > 俺の群れ……時間と材料があれば作れなくもねぇけどおじさんがいっぱいってなんかヤだねぇ。(馬上からの礼と共に、投げられた言葉には苦笑いしながらも微妙に不穏な返事が混じり)これでも故郷じゃそれなりに腕利きだったからな。そう簡単には討伐されてやらねぇぞ……ってのはさておき、そりゃまあ、珍しいお客さんだったからねぇ。(獣人自体が珍しいとは言わないが、獣人で騎士、となると珍しさが出て来るわけで。) ちょっと、欲しい触媒が合ったから遠出してたのよな……騎士サマは「お仕事中」かい?(己の香りに平然としている彼に内心舌を巻くも、別に困る事でもなし、顔には出さずに言葉を投げ返す。「なんなら、ここで『出張』してあげようか?」なんて、下世話な提案なんかも一つ交えて。)
■ヴィルフリード > できるのか…できるのか?! 空を飛ぶだけでも私には驚きなのだけれど。 成程、魔術か魔法か分からないが、どうやら、ただの男娼ではないようだ。 …腕利きの、『何』だったのか、ゆっくり聞きたいところだ。 (フードの奥で笑ったのだろう、肩がわずかに揺れる。 フードの奥の狼頭や、行為の時の激しさを知っているハーティリアからすれば意外なほど、穏やかな様子。) まあ、今日はこれ以上の討伐対象も出てこないだろう、貴方と敵対するのは止しておく …しかし、触媒か 尚更に魔法使いの匂いを感じるな (そう言って、首を傾げれば、) 魔法は体力を使うと聞く、街まで送りましょうか 私も帰る所ですし (舌を巻くハーティリアに、自分の馬の尻を叩いて見せる) 『仕事』ではないけど、ある種、『使命』の途中なので、まあ、また今度にしてもらいます 魅力的なお誘いだけれど
■ハーティリア > できるかも、くらい?そもそも自分の複製なんて、1体作るだけでお屋敷が買えるような額の金が飛んでいくんだから、軍団なんてとてもとても……(やったことねぇし、やろうとも思わねぇな、とケラケラ笑い。) ゆっくり聞きたいなら、腕の中で体に聞くのをオススメしとくかね。(フードの内の獣と、身の内のケダモノの面を知っていてなお、誘うような台詞と共にクツクツと喉を鳴らすような笑みを零し。) ん、言ってなかったっけか?これでも一応、冒険者も気が向いた時にやってるのよ。(なんでまあ、依頼があったらどうぞ、なんて軽口混じりに、送りましょうかと馬へ誘う彼に。) それじゃ、お言葉に甘えて……っと! おや、残念。(外でするのも気持ち良いんだけどなぁ、なんてボヤき混じりに、男娼というよりは斥候や盗賊のような身軽な動きで、ストンと彼の愛馬へと、跨がらせてもらおうか。)
■ヴィルフリード > …冒険者を一人雇うか雇わないかだけで1日悩むくらいの赤貧騎士団の身としては、考えられない金の使い方だな…(笑うハーティリアに呆れたように返して、笑う相手に少し笑って返す声) それも良いですが、この鎧を着ている時には、中々 …しかし、冒険者もやっているとは、成程、あの身のこなしは街では身につかない (何を思い出したか、感慨にふけるように言って) 外でするのもやぶさかではないけれど、私は、雄である前に騎士なもので さ、しっかり掴まって (軽く笑ってから、マントを握らせる声はまるで貴婦人を扱うように優しく。男娼、ましてや中年の男に向ける物ではないけれど、自然な様子で微笑む声。 馬を歩かせ始る騎士。)
■ハーティリア > 魔術や錬金術なんてやってると、入る金も大きいが出ていく金も大きいんだよなぁ。(魔法の爆弾を作るのに、ルビーを塩コショウかなにかのように鍋に放り込んだ記憶が蘇って苦笑いしつつ。)……おや、そうかい?騎士サマに組み敷かれるっていうシチュエーションも、中々にイイと思うんだがね。(雄である前に騎士である、と告げる彼に残念と再び口にする。魅了の魔法を……と一瞬魔も差し掛けるが、せっかくの騎士のエスコートを堪能できる方に天秤が傾いた。促されるまま、マントを握る……のではなく、鎧に守られた腰に両腕を回してぎゅ、と抱きつき。)あはは、硬ぇなぁ……そんじゃ、街までよろしくな?(馬の歩む揺れを楽しみながら、騎士に導かれて街へと戻っていく……。)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 丘陵地帯」からヴィルフリードさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 丘陵地帯」からハーティリアさんが去りました。