2016/12/13 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」に魔王レヴィアタンさんが現れました。
魔王レヴィアタン > たまには海の上ではなく、草木に囲まれるのも良いかもしれない。
そんな思いの下訪れてみた森だったが、思いの外心地良い。
自然もいいものだな、と。そんな気持ちを漠然と抱きながら大きく両腕を伸ばした。

「これだけの場所を独り占めってのは、何か悪い気するねェ」

ふふり、小さく独り言を漏らしながら巨木に背を凭せかける。
木々が身につける葉は疎らだが、まぁ様にはなっている。
それを何となく見上げながら欠伸を零した。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にハクさんが現れました。
ハク > 「むう……マグメール、何気に遠いにござるなぁ……」

(少しばかり日が陰ってきた時間。
 マグメールを目指す旅人の少女は、しかしいまだ見えぬ街の火に今夜の到着を諦め近くの森に足を踏み入れた。
 空を見上げるも、雲は無し。であれば雨が降る事もないだろう。
 野宿するなら草原よりは森が幾分マシだろうと足を踏み入れ。)

「……そういえばこの国。果たして森で火を使ってはならぬという律があったりしないでござろうか……?」

(背負った大太刀を揺らしつつ、足元の薪を拾いながらめぼしそうな今夜の『宿』になりそうな場所を探し、ふらふらと。)

魔王レヴィアタン > 「………おや?」

森の中より声が聞こえる。
巨木は入り口近くに位置するから、反対側辺りから入ってきたのだろうか。
背を凭せかけていた体勢からゆっくりと身を起こし、振り向く。

「……こっち来るかねェ」

試しに巨木の幹に拳を打ち付け、ゴスゴスと鈍い音を立てる。
それに気づくなら此方に寄ってくるだろうと適当な見立て。

ハク > 「……ぬ?」

(遠くから聞こえてきた重い音。もしやすると……
 イノシシか何かが争う音かもしれぬと考えた。
 であれば今日の晩飯に肉が追加されるという事で……)

「ふむ、あちらでござったかな?」

(野生の獣は勘が鋭い。
 そのため風下に回るようにしつつ、気配を殺しながらも急ぎそちらへ向かう。
 ごす、という音が聞こえたのは確かこのあたりか……と思ってみるが。)

「……ぬ。」

(そこに居たのはケモノではなく赤い髪の褐色肌の女性。
 ――だが、何だろうか。
 背中の、魔を断つ刀が震えている気配がする。
 そして何より、あのものは『強者』であるという直感が働いた。
 とりあえず、動く気配はない。
 こちらに襲い掛かる意思があるのか、確認してからこれ以上の動きをどうするか考え。)

「……いや、獣かと思えば全く見当違いでござった。申し訳ないでござるが、おぬし、何者にござるか?」

(幼い見た目だが、少々剣呑な気配を纏って誰何の問いをかける。)

魔王レヴィアタン > 果たして、現れたのは見た目幼い少女。銀髪と、同色の耳。そして尻尾。
ふぅん、と値踏みするようにその姿を見つめながら口を開いた。

「アハハ、獣じゃなくて悪かったねェ」

狩りでもする気だったのだろうか。見た目は動きやすそうには見えるけども、狩りに適しているようにはあまり見えない。
襲い掛かるような意思を毫も見せずに、片膝を抱えてリラックスするポーズに。

「アタシはまぁ…ちょっとばかり此処らを散歩してただけでね。普段は海の上にいるもんだからなかなか新鮮だよ」
「それより……何しに森に入ってきたんだ? 野宿でもするつもりかい」

ハク > (こちらの姿を頭から足まで見てから快活に笑い、リラックスしているポーズを見せる相手。
 であれば、突如襲ってくることもないだろうかと警戒レベルを落として彼女の近くに少しずつ歩んでいく。)

「いや、それはこちらの勝手な思い込み故。気にする事ではござらん。
それより、んぅ……いや、申し訳ないでござる。
おぬしのような気配を持つ輩には少々過敏故、敵意を発してしまったにござる」

(かつて自分に『呪詛』を掛けた魔族――淫魔。それに近しい気配を感じてしまったなど言ってしまえば気を害するかもしれない。
 そんな事はさすがに言えず、ただ申し訳ないと頭を下げて。)

「海の上にござるか。であればその褐色肌は焼けた色でござったか?
 ふむむ……あぁ、いや、マグメールを目指していたにござるが、たどり着ける気がせぬ故。
 今日はこの森を宿にしようとやってきたにござるよ」

(ほれこの通り、と道中拾っていた薪を地面に下ろして自分もそこに腰をかける。
 同性相手故か体を隠す気もないので、目の前の女性が視線を向ければ露骨に浮かび上がる股間の割れ目も見えることだろう。)

魔王レヴィアタン > ゆっくりと近寄ってくるハクを迎えながら、口元にある微笑は絶やさない。
初対面の何某に突然襲い掛かる気は皆無で、ならばこそ警戒している理由もよくわからず。

「……気配かァ。アタシの…ってことは、魔族の気配ってことかな? まぁいいけど」

あっさりと、自分が魔族であると暴露してしまう。
その言葉に躊躇いなどは一切無く、どういう反応が帰ってこようが構わぬ様子で。

「いや、これは元からさね。……マグメールか。でも此処からあまり遠くないから、明日には着く筈さァ。迷わなきゃの話だけど」

ふと目を向ければ、露骨に浮かび上がって見える割れ目。
緩く瞳を細めるが、今の所手を出す気はこの魔王にはない。

ハク > (微笑を絶やさぬ女性の姿。
 森の中にあり、敵意を向けられてなおその表情を崩さないのは『強者』の証だろうと思う。
 であるが故に警戒をしていたのだが……
 相手にとっては自分はただの小娘だと思われているのだろうか。
 それは少々憤慨ではあるものの、かといって波風を立てるつもりはこちらにはない。)

「むむ、素直に告白するのでござるな。少々驚いたでござる。
 以前であった魔の輩は言葉を弄して人に紛れていたにござる故な」

(あっさりと正体を明かす所にぽかん、と呆けた顔をしてしまう。
 ――いや、実際魔族だろう。そういう気配は感じられる。
 ……が、魔族であっても好戦的ではないのかもしれないと考え。)

「あぁ、それはまた失敬でござる。
 ふむ……であれば、やはり今日はここで……
 おっと、自己紹介をしてなかったでござるな。
 それがし、ハクと申す。
 おぬしが良ければ今夜、ここを宿とさせて戴きたいでござるが、よろしいか?」

(敵意がないなら、まぁひとまずは安心し。
 自己紹介をした上で今夜ここで過ごしていいか、を問いかける。
 もし目の前の相手がそれは困るというのならば、再び森の反対側に戻ってそちらで野宿でもしようと考え。)

魔王レヴィアタン > 『強者』かどうかは兎も角として、相手のことを年端もいかぬ…と考えていることは確かだった。
それを言葉にすることもないのだが、表情には出ていたかもしれない。

「そりゃ、隠れて生きる魔族もいればアタシみたいな魔族もいるさ。色々さね」

好戦的かと問われれば違う。
ただ敵対する者に対しては容赦もしない。メリハリのつく魔王だった。

「ハク、か。アタシはレヴィア。泊まるのは別に構わないよ」
「大きな樹の下ってのは、中々安心感があるものだからねェ」

問いには快諾を返し、背にする巨木を見上げた。
幸い、周囲には魔物の気配は無い、と見える。

ハク > (ひとまずは、戦闘にはならないと考えて背負った刀を下ろす。
 肩が凝っていたのか、少し肩を回して、うーんと背伸び。
 耳も尾もぴんと立ち、どうにも子供らしい動きをしてしまうが自覚はなく。)

「なるほどにござる。まぁ、人も同じでござるしな。
 ふむ、いや本当に今まで出会った魔族という者は全て敵対しておって……
 すわ今回もかと思っておったでござるよ」

(いや安心した、とにこりと笑みを浮かべる。その程度の余裕はできた。)

「レヴィア殿にござるな。では今晩、よろしく頼むにござる。
 そうでござるなぁ。寄らば大樹の陰とも言うにござるし、大きな存在は頼りがいがあるでござる」

(見上げる巨木を追って見上げ、確かに確かにと頷く。
 周囲に魔物の気配もなければ、さて今日の晩飯は……と懐から干し芋を中に入れた袋を取り出す。)

魔王レヴィアタン > 見るからに子供っぽい動き。
それが微笑ましく、つい片手を伸ばしてハクの頭を、ついでぴんと立った耳を指先で撫でてやろうとする。

「ふふ、アタシと敵対したら怖いよォ? …ま、よっぽどじゃない限りそんなことはないけどさ」

脅しのような、冗談のような。
キラリと双眸を微かに光らせながら、微笑みは消えない。

「此方こそ。…この安心感は、この樹の年の功とでも言うのかねェ」

ちらりと干し芋の袋を見やる。己は特別、食べなくても平気だ。
相手が食べている様子を何となく観察してみようとする。

ハク > (伸びてくる手。そこに威を感じないならば、特に抵抗もなく。
 その手が頭を、耳を撫でてくると……)

「ふぁぁ……♪」

(耳をぷるるっ、と震わせどうにも快感を得たような声を漏らす。
 実際、耳は少々弱く撫でられると過敏に反応してしまうのだ。
 すぐには、っとなって恥ずかしそうに自らの口を閉じ。)

「む、むむ、わ、忘れてほしいにござるよ……
 ふぅむぅ、ではレヴィア殿とは敵対せぬようお祈りするにござる」

(耳を撫でられての声を忘れるようにお願いした後、こほんと咳払い。
 そのあとは彼女と敵対しない事を祈りながら共に大樹に寄り添って。)

「うむうむ……いやはや、何とも雄大でござる。
 ……む、レヴィア殿も食べるにござるか?
 それがしが作ったもの故、不味ければ申し訳ないにござるが」

(あらためて樹の大きさを感じ取りつつ、袋への視線を感じ。
 笹状に切りそろえてあった甘味のある干し芋を1本、彼女へ差し出して。)

魔王レヴィアタン > 指先が耳を撫でる。
すると、随分と快感を得たような声がこぼれるのを見て少しおかしくなった。
耳が弱いらしい。ニヤ、と微笑みの中に意地悪いそれを混ぜ込んで。

「……んー。忘れようにも忘れられない声だったけどォ……」
「ま、今日は気にしないようにしとくよ。今日はね」

もしまた会えるときが来るなら、その時はじっくり追求することにしよう。
そんな決意を固めつつ、差し出された干し芋を受け取る。

「ん……ありがとう。――これ、なんだい?」

この魔王、干し芋の存在を知らなかった。
まじまじとそれを見つめながら首を傾ぐ。

ハク > (耳だけでなく、もっと尾が弱かったりするのだが流石にそんな告白はできず。
 長い尾をもふ、っと自分の腰に巻いて暖かそうにしつつ意地悪そうな笑みを浮かべる相手にじと、っとした視線を向ける。)

「……ぐぅ、不覚にござる……」

(今日は、という言い方に若干気になりはするものの、藪蛇突く直感がしたので追及はせず。
 むぅ、と唇を尖らせながら干し芋を渡せば自分の分をとりだしてぱくりと銜え。)

「んむ……このあたりには無いでござるか?
 故郷や南の国にはあった、甘い芋を干してつくった保存食にござるよ。
 もしレヴィア殿が甘いのは苦手であれば、申し訳ないでござる」

(もぐもぐ、もちもちと齧りながら干し芋が何かを軽く説明し。
 レヴィア殿が芋を知らぬのであればこの甘味がこの国では作れない可能性があると思い、少しばかり気が落ちる。)

魔王レヴィアタン > 尾が弱いともし聞いたならば嬉々として触りたがるだろう。
そういった悪戯が大好きな魔王だった。今はおくびにも出さないが。

「油断は禁物だよねェ。ま、アタシだからこれくらいで済ませてるけどさ」

貰った干し芋に噛り付く。
ふわっと優しい甘さが立ち込めて、ほう、と思わず声が漏れ出た。

「…いや、アタシが知らないだけかも。今は他の国から来訪するのも多いし、案外作り方を知ってる子もいるかもね」

甘いものは好きだよ、と言葉返して二口目。美味しい。