2016/11/18 のログ
■エドヴェルト=ランデル > しばらく、座ったままでいたが思う所でもあったのか立ち上がる
外套に付いた落ち葉や土をはたき落とせば街道の方へ向かって歩きだす
街道まで戻ってくれば、懐から取り出した手帳を確認してからゆっくりと街道に沿って歩き始めるのだった
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道脇の森」からエドヴェルト=ランデルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にフォークさんが現れました。
■フォーク > メグメールから少し外れた所に森がある。その森の奥にある滝に、フォーク・ルースは居た。
フォークは上半身を露にしたまま、一人で格闘技の鍛錬に入る。
延々と同じ動作を繰り返したり、動物の動きを模してみたりをする。
動物の動きを真似ることで、動物の持つ俊敏性や機能性を学び、戦闘に活かそうとしているのである。
もちろん、これはこの男の発案ではない。かつて彼が在籍していた傭兵団の仲間に教わったものである。
その人物はシェンヤンの武道家だった。
「フン、ハッ!」
正拳突きを繰り出す。拳を突き出した勢いで、全身の汗が弾け飛んだ。
なぜこんな場所で鍛錬をしているのかというと、自然の力をもらうためである。
太陽が温もりをくれる不思議、大地が植物を育む不思議。死ねば土に還る不思議。自然は不思議に満ちあふれている。
大自然に囲まれた場所で鍛錬を詰めば、その自然の不思議パワーを分けてもらえるかも、という思想があった。
当然、これもシェンヤンの武道家から教わったものである。
■フォーク > 同じ動作を何度も繰り返すのは、その動きを徹底的に肉体に覚え込ませるためである。
たとえ意識を失ったとしても、体が戦うことを辞めないためにだ。もし戦場で気絶したら、ほぼ生還は無理だからだ。
シェンヤンの武道家はこの反復練習を『型』と呼んでいた。そしてこうも言っていた。
「型を知らねば、型破りにはなれない……か」
本日、何十回目かの型を終えた後、男は呟いた。
もうすぐ四十の声を聞くが、それでも男はまだ強くなりたいのである。
なぜ強くなりたいのか。それは強くなることで人生に余裕を作り、面白おかしく暮らしたいからである。
強くなければ、楽しく生きていくこともできない時代なのだ。
「ちょっと休憩!」
滝の水を飲み、地面に寝っ転がる。
汗ばんだ肌に土がつくのはわかってはいるが、あとで滝壺で行水すれば良いだけの話だ。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にノアさんが現れました。
■ノア > 大自然の織り成す神秘的な空間を、騒がしい悲鳴と蹄の音とが突っ切る。騒音の主は盗んだ馬に跨がった女盗賊と、懐いてもいない女盗賊に盗まれ暴走する馬。
そんな一人と一頭は、やがて地面に寝転がる人物に気付かぬまま..
「 やっ.. ちょ、止まんなさいよバカ !! いや、無理無理無理無理無理っ !! 」
このままではドカンと衝突、という距離まで近付いていて。
■フォーク > 奔馬の躍動が地面に伝わってくる。
しかし男はぴくりとも動かない。しかし眠っているわけではない。
女の乗った馬が激突する寸前……。
「……っ」
鋭い眼光で暴れる馬を睨みつける。
……が、
「にゃーーーん!!」
綺麗な弧を描いて男の巨体が滝壺に落ちた。びっくりするくらい見事に馬に跳ね飛ばされたのだ。
一体、彼は何がしたかったのか。ただカッコつけて失敗しただけなのは、言うまでもない。
「おかしいな。俺の予想では眼光一閃で馬は大人しくなるはずだったのに」
滝壺から顔だけ出して、男は首を傾げるのである。
「あ、いい女……」
馬に跨っている人物が美女と気づいた。