2016/06/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「───さーって…ちょいっと探検してみますかいのぅ」

夜。
森の奥で偶然見つけた洞窟へと、悠々と足を踏み入れる金髪の男の姿があった。

手にしていたランタンを腰のベルトに取り付け、徒手をぶらさげながらざしざしと歩を進めてゆく。
背中の剣は、鞘に収まったまま。抜く気もなさそうである。

ランタンの明かりに照らされる洞窟の内部は、特に変わったところは今のところ無い。
時折襲ってくる吸血コウモリをビンタで叩き落としながら、とりあえず奥を目指して歩いてゆく。

エレイ > 「……お?」

暫く進んだところで、進行方向の地面が突如ボコ、と音を立てて盛り上がった。
それも2つ。
そして盛り上がった土を割って出て来たのは──

ボロ布を纏い、腐肉を滴らせる死体の成れの果てのヒトガタ。
有り体に言うゾンビだった。

「…………」

それを目の当たりにした男といえば、至極ガッカリした顔をしていた。
なんだゾンビか、と言いたげである。

「…なんだゾンビか」

そして実際に言うのだった。
ハァ、と露骨なため息を一つ吐き出した後、男はゾンビに向かってゆっくりと歩を進め近づいてゆく。
その両肩から、ボウ、と山吹色の光が湯気めいて一瞬立ち上り、そして消える。
それに呼応したように、ゾンビ2体も意外に素早い動きで男に襲いかかってきた。