2016/04/17 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森の湖」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > いまだ朝陽が昇りきらない、人気の少ない早朝に、心地よい水音が聞こえる湖で一人の少年が洗濯に励んでいた。

「うぅ、ちょっと寒いな...」


やや肌寒さを覚えながらも、腕まくりをしながらたくさんある大人、子供の服や下着を懸命に水で洗う少年は、何度かあくびを繰り返した。

「この湖、いつ見ても綺麗だなあ」

洗濯を続けながら、目の前に広がる、きらきらと輝く水面をぼーっと見つめて、そっと独り言を漏らす。

「...一人で来てしまったけど...だ、大丈夫かな...魔物が出てきたらどうしよう...悪い人がやってきたらどうしよう...。...でも、洗濯物と洗剤なんて、誰も要らないだろうから...」

街から少しだけ出たくらいなら とあまり外の危険性や魔物の生態に疎い少年は不安半ばに祈るような気持ちでいた。

フォルテ > 年下の兄弟や親の衣服を見て、少年は思わずため息を漏らす。

「うう...もうこんなにボロボロになってしまって...新しい服、買わないと...」

ところどころ破けたり汚れが取れない服を見て、残念そうにそれらを広げて見つめた。

「......もっとお金があったら、色んな物が買えて、色んなことができるのに...」

フォルテ > 一通り洗濯を終えれば、適当な木の枝同士を縄で結びつけ、洗濯物を引っ掛けて乾くのを待つ。

ひとときの休憩時間が得られた少年は、木の幹にもたれかかって、眠たそうなあくびをした。が、その際に木の葉に紛れていた大きめの木の実を見つける。

「あ...美味しそう。...でも、食べられるかなあ。...あ、待って。僕そもそも木登り出来ない...」

はぁ とため息をつき、もどかしそうに木の実を見つめる。...食べられるのか、毒がないのかも知らないのに、妙に気になって仕方がなかった。

フォルテ > 一般人でなくても、熟練の冒険者ですら専門的な知識なしには得体の知れないものを口にするのは危険である。単純に食べても美味しくない、お腹を壊す程度のものもあれば、幻覚を催したり命に関わる毒性を持っていたりもする。

が、彼はと言えば普通の、魔物すら目にしたことのない一般人だ。魔物以外にも脅威が潜んでいる事を理解せぬまま、そっと木を軽く揺さぶる少年。洗濯物が落ちない程度の軽い揺れで、あっさりと木の実は落ちてきた。

「良かった、登らなくても手にはいった...味は...」

真っ赤な、大きな木の実を手にした少年は興味本意でそれをかじる。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森の湖」にフォルテさんが現れました。
フォルテ > 「あんまり...美味しくないや」

まだ青かったのだろう。残念そうにして、残りはそーっと木の幹んk置いた。

「もう少ししたら、洗濯物持って帰ろうか」

干された洗濯物の一枚を眺め、静かにそういい放てば、さらに明るくなるまで木の幹にもたれて仮眠をとった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森の湖」からフォルテさんが去りました。