2015/10/21 のログ
■ティネ > 全裸になっていたような気がするがおそらくは気のせい。
「先客か……」
なんだかダンジョンマスター的な風情すら漂わせているが、
本棚を漁っているということは恐らく冒険者だろう。
相当な手練のようで手際がいい。
(このままじゃ、あっというまに踏破されてしまうのでは)
別にそう期待を持って冷やかしに来たわけではないが。
女に捨てられた本が目に止まり、そろそろと近づく。
すると、分厚い表紙のそれがひとりでに開き。
「お?」
バクン! と、ティネの小さな身体を挟み込んだ。
「ギャーッ!!!」
甲高い叫びが部屋中に響いた。
ミリミリミリミリ。
このままでは生きながらにして栞にされてしまう。
■ノイギーア > 女はブツブツと独り言を垂れ流しつつ小気味良い音を立てながら頁を捲って行く。
指で捲るのではなく、本が自律的にページを早送りして見せるように魔術で誘導しているらしい。
「期待外れだな……どれもこれも読んだ事のあるヤツばかりだ……」
ポン、と音を立てて本を閉じ、ふむと溜息を吐いてまた本を捨てようとしたその刹那、高音の悲鳴がノイギーアを思考の波から引き上げる。
「おや」
掌から声のした方を覗き込むと、自分の落とした本が何かを挟んでいる。
人間にしては小さすぎる。小鬼か妖精か小人か。
まあどれにしてもとりあえずその間抜けを見てみるか、と女はゴーレムの掌からひょいと地面に飛ぶ。
月面の重力のようにふわりふわりと落ち、ヒールが床にふれあう微かな音を立てて本の横に着地する。
「ふむ、これは。可愛らしいから妖精の類かな」
しゃがみこんでまじまじと眺めて大雑把な区分けをする。
その間ティネががっちり挟まれているが特に助けようとはせずに、なんとも珍しげに栞制作過程を眺めている。
■ティネ > 「えっかわいい? ありがとう。
じゃなくて見てないで助けておねーさん! 頼むから! アアアアアア」
危機的状況がもたらす特有のハイテンション状態で叫ぶ。
ミリミリミリ。だんだんページ間の間隔が狭くなる。
おそらくは迂闊に手にとった賊の手を締め上げるためのトラップなのだろうが、
小妖精にとってはジャンル:平面化の地平へと導く圧縮の罠であった。
本からはみ出した手がじたばたと何もつかめずにもがく。
■ノイギーア > 掌に客の居なくなった大きな警備ゴーレムはしばらくボケーっとその場に佇んでいたが、数秒の後にはっとしたようにまたのしのしとダンジョンの向こうへ歩き去っていく。
甲高い悲鳴も二人の姿にも、まるで気づいていないようだった。
「――おお、忘れていた。すまないね」
子犬のじゃれあいを見ているような微笑ましい表情を薄く浮かべていたが、救命要請を出されればようやくはっとしたように手を伸ばす。
指先で本の縁をなぞると、がま口を開けるようにぴんと指を弾いた。
すると妖精を締め付ける万力めいた力は嘘のように霧散し、割られた二枚貝のようにページを開いてぐったりと伸びる。
開かれたページには『猿の手で作る辞書用栞の作り方』が詳細に描かれていた。
「妖精が本に挟まっているのは珍しいね」
平坦な調子で語りかけながらまじまじとティネを眺める。
妖精のボディには本の文字が転写されていた――もっとも、対人トラップであり盗っ人の手に罵詈雑言を転写するものであるため、黒い線の一部がぐにゃぐにゃと首から下にくっついている新手のアートめいた状態である。
■ティネ > 「あいたた…………」
解放されてページの上をころころと転がる。
いい加減な構造の身体なのが幸いしたか、めちゃくちゃ痛かっただけでさほどの怪我はないようだ。
「ボクの側でもまさか本にサンドされるとは思わなかった」
まじまじと眺められて、自分の身体を彩るインクに気づきうへえと表情を歪ませる。
ちょっとあまりにも恥ずかしい状態だった。
洗って落とせるだろうか……?
ありがとね、それじゃこれで、などとおざなりに礼を言って
蝶の羽根を広げてよたよたと飛び去ろうとする。
ダンジョンちょっと探索してやるかーみたいな気分は完全に冷めてしまったし、
人間の情に欠けていそうな目の前の女からはさっさと離れたほうがいいだろうという判断だった。
■ノイギーア > 飛び去ろうとするティネを優しく――しかしあまりにも素早く!かつ羽根を潰さないように指先で摘むように捕まえる。
「魔力入りのインクは面倒だよ。よかったら洗いましょうか」
穏やかに微笑みかける。
「……それに妖精と会うのは久しぶりなのでね、……良かったらお話でもしないかな?」
控えめに、遠慮がちにそう尋ねる様は、すこしばかり人付き合いの苦手そうな、おとなしい娘を演出していた。
■ティネ > 「んえっ」
飛行による逃避があっけなく阻止され、引っ張られる間隔に声を上げる。
微笑む彼女と目が合う。
…………どちらにせよ、無理に逃げようとすることは
得策ではないことはわかった。
「……じゃあお願いしようかな」
ため息。ティネ、と名を告げる。
「おねーさんは魔法使い?」
ステロタイプとも言えるとんがり帽子も装備している。
やはりこの古代図書館に眠る魔法書や古文書、レリックの類を蒐集しに訪れたのだろうか。
……ティネごときが立ち入れるこの浅層には、少なくとも大したものはなさそうだが。
■ノイギーア > 「ティネちゃんね」
穏やかな笑顔で復唱すると、そっと指から開放する。
どこからか取り出したのは可愛らしい花や草の装飾が施された銀製のボウル。
果物でも入れる用途にでも使っていたのだろう、このサイズならティネが悠々と入れるサイズだ。
長い髪の毛が二束、蔓のように動いたかと思うと――両端が指を組むようにしゅるしゅると胸の前で重なりあう。
その上にぽんと器を置きながら、手早くもう片方の手でガラスの薬瓶を取り出して中身を注ぎ入れた。
紫色の液体はカビ臭いダンジョンの中にふわりと花々の香りを届ける。
草花に詳しい物が嗅げば、魔力を整える作用だとかそういった特に害の無いものであることが解るだろうが、
魔女は特に説明もしないままにまた手早く水筒を取り出してぬるま湯を注ぎ――
「そうよ……魔法使いだから本を読むのも趣味の内で……ここの本、料理本の区域は見てなかったなって」
のんびりとそう返しながらティータイムとでも洒落こむようにスプーンでボウルの中身をかき混ぜる。
「ティネちゃんは、ここに住み始めた……とかでもなさそうね。どうしたのかしら」
スプーンを取り出して、ぴ、と水気を払いマントのどこかへしまい込んだ。
どこに入っているかは魔女以外誰も知らない便利空間である。
――ボウルの中は、暖かな湯気を放つ薄い紫色のぬるま湯で満たされている。
「インプなんかも居るから、見つからなくて良かったわね」
もっともこの魔女に見つかった事が幸運とは決して言えないが。
■ティネ > 手並み鮮やかにボウルや不思議な液体が現れ、
これが魔法使いの業かと感嘆に目を見張る。
芳しい香りに、ティネの警戒も多少は緩む。
自身のことを尋ねられて、少し答えに困った様子で視線を泳がせる。
あまり訊かれることはないのだが、正直に話そうとすると結構面倒くさい。
いや、普段は人里のあたりで過ごしてるんだけど、と前置きして。
「あんないい加減なゴーレムしかいないなら、
ボクでも忍び込んで宝のひとつでもくすねられるかな、と思って。
ちょっと魔術には興味があるから……
……って、インプもいるの? そりゃ諦めたほうがいいなぁ」
はぁ、とため息。
用意されたボウルの縁に身を置いて、裸足の足で
謎のぬるま湯の正体を確かめようとするように、ひかえめにぴちゃぴちゃと触れる。
興味津々といった様子。
■ノイギーア > 目を泳がせる妖精にへえ、と軽く頷く。
頭を少々動かしても髪の毛の橋は揺れることなく中空で器を支えていた。
「次のフロアぐらいにはたまに居るわね。
宝なら……インプが小銭ぐらいは集めてるかもしれないけど、普通の妖精じゃおやつにされちゃうわね」
くすりと笑って、指先で優しくティネの足にお湯の波を寄せる。
……柔らかな花の香りと暖かな湯がティネの足を優しく包む。
少なくともこのお湯は、ティネを器に引きずり込んで溺れさせたりはしないようだ。
「魔術に興味、そうねぇ……妖精は魔法を使うヒト(?)も多いものね。
どんな魔術かしら。マジック・ミサイルとか、オーソドックスなもの?
それとも、自分より大きなモノになってみたいとか」
他愛もない雑談を投げかけながら、ティネに入れと急かすわけでもなくただ見守っている。
■ティネ > 「これどういうお湯なの?」
見上げ尋ねる。
入っても大丈夫そうだし、入ってみたい気持ちはあるが
目の前で湯浴みするのも気恥ずかしてちょっと躊躇う。時間の問題にも見えるが。
そういうわけで足湯状態が継続される。
これだけでもダメージの入った身体には結構うれしい。
「そだね。
ボクが使えるのはせいぜい、灯りを灯したりとか、意識を逸したりとかだけど」
目の前にはもっと自在に不思議を操る女がいるというのに、
それしきの魔術で魔法使いという役職を名乗る気に離れなかった。
最後の例に、ぴくりと反応して。
「うん……。そう、まさにそれ。
大きくなる魔法がほしい。……人間ぐらいに。
この小さなからだ……あんまり、気に入ってないから」
うつむきがちに言う。
……もっともそんな魔法が見つけられたとして、ティネに扱えるかどうかは怪しいのだが。
■ノイギーア > 「オオイヌネコの花とオオゲツヒメの実を磨り潰して天日干しにしたものを煮た……まあハーブティーの原料よね。
効果はね、体調というより、魔力の流れを落ち着かせるの。
瞑想の時に使ったり、寝るときに枕に垂らしたり……ゆっくり休まりたい時に使っているわ。
べつに毒ではないから安心するといい……
目の前で脱ぐのが恥ずかしいなら別に服のままでもいいわ。後で乾かせるから――
あ、それとも、匂いがダメだったかしら?」
気づかなかった、というように口元に指を当てて目を瞬かせる。
「長い年月を掛けて色々な魔法を使うようになる妖精もいるから……
まあ、長生きして色々試してみるといいかもしれないね」
目の前にいるとびっきりババアの体験談である。
「大きくなる魔法ね……大きい幻を見せて驚かす、というのならよくあるのだけどね。」
うつむく妖精に、長い睫毛を少しばかり伏せ
「妖精をやっていくのも、大変?」
労るように、ささやく。
■ティネ > 「ふうん……じゃあ、失礼します」
せっかく用意してもらったことだし。
どうすべきか迷ったが、着衣のまま浸かることにする。トプン……
いつも洗った服を乾き切らないまま駆けまわったり
変な液体をかけられたりすることもあるわけだし……。
「おお、これは……」
おっさんのような唸り声を上げてしまう。
いつものように泉や小川で水浴びするのとは全く違った気持ちよさだ。
魔力を整えるという効果も半幻想の肉体に作用しているのかもしれない。
表情を緩ませる。完全に油断しきっていた。
(極楽極楽……)
「幻か……それはそれで使い途はありそうだけどね。
……話すと長くなるんだけど、ボク、純粋な妖精じゃなくて。
本当なら、自然の手助けとか借りられたのかもしれないんだけど。
例えば――人間がそのまま小さくなったりしたら、困るよね」
例えば、と言ったが、ほぼそのままそれが実情である。
「自慢じゃないけど、つまり、すごく大変。
いままで誰かのおやつになってないのが不思議なぐらいだよ」
言葉には反して、つとめて気楽な調子でそう言う。
湯の暖かさで身体と、ついでに舌もほぐれていた。
■ノイギーア > 「服にもインクが付いてるからね、落とさないとシミになるわよぉ」
近所のおばちゃんめいた口ぶりで、ティネの入浴を見守る。
湯に浸かるうちにインクは湯によって砕かれ、小さな波とともに少しずつティネの体表を滑り落ちた。
「自分より大きい物を見せれば、だいたいのモノは逃げていくからね。
それで寄ってくるのはバカか厄介かで、どちらにしろ面倒なのだけど……」
また取り出したスプーンで薬湯をティネの肩に掛けてやる。
魔物もゴーレムもこの空間は避けているのか、和やかな雰囲気と安らかな香りだけがこの場にはあった。
「――あら!純妖精ではないの」
少しだけ驚いた声を上げる。
なるほど、大方妖精に呪われたか何かか、と推測はついたが口には出さなかった。
妖精ではないのか……と僅かに落胆するも、表情には出さないでにこやかに湯を掛ける。
「魔力のあるモノを喰らえば自分にも魔力が付くって、信じる奴らもいるらしいから
まあ私はそういったたぐいではないので、安心してほしいところですが。
純妖精でないなら、大変ね……今まで良く頑張ったねぇ……」
掌と指で柔らかく、壊れ物を扱うように優しくティネの体表を洗ってやる。
文字の欠片が洗い流されると――
「さて、もういいかな」
変わらぬ調子で、優しげにそう呟くと少し口を開けた――舌が、ぱかりと二股に割れるのが見えたかもしれない。
指先でティネを握りこむように掬い上げ、軽く水を切るように振ってから魔女がぱっかりと口を開けた。
頭は出したまま体を、服ごとティネを口の中に放り込むつもりだ。
■ティネ > 「効く~」
和やかなアホ面で薬湯を浴びる。
「そ~そ~大変大変~。
聞くも涙語るも涙のティネちゃんがんばり物語なわけで……
元の姿に戻れたら自伝出版して大儲けするわ」
ねぎらいと湯の薫りのなか、油断のあまりポロッと秘匿情報を零す。
「うにゃ」
衣服と体表に付着していたインクが落ちて、
魔女につまみ上げられ、水切りされてなおされるがままだった。
警戒心の強い者は、一度それが途切れるとイージーである。
おや? 何かおかしいぞ? と気づいたのは口に放り込まれてからだった。
「えっちょっやめっ何」
穏やかな夢から叩き起こされたような表情。
泥に落ちた虫のように半狂乱でもがき脱出を試みるも、時すでに遅し。
■ノイギーア > (今からの事も自伝に乗るのかしら。デビューしちゃうわ~)
大慌ての被食者がいるというのに、捕食者は呑気なことを考えている。
半妖精の首から下はやわらかな唇によって拘束され、綺麗に並んだ歯で小さな身体を柔らかく捕らえていた。
歯の硬質さは、その気になればティネの身を裁断機のように――ぶっつりと圧し切る事が出来るという事を嫌でも伝えてくる。
「んごご、ひょっとおおひいあねえ」
暴れるティネとは対照的に、魔女は呑気にもごもごしながら大きさへの文句を言っている。
少しばかりティネの身体を、肩まで口から出すと二本指でその小さな腕を押さえるように体制を変えると――
ティネの身体にくっついていた二本の舌がずるりと割れて動き出す。
それぞれが自立したいきもののように、生暖かい粘膜で出来た蛇のように――器用にティネの服の内に入り込むと、じゃれつくように体表をのたうち始めた。
髪に乗せていたボウルを本棚の空きスペースにそっと置いて、
ティネの体表を飴を舐めるようにずるり、ずるりと二本の舌で撫で回す――
■ティネ > 昔、寝物語で聞いたことがある。
山中で迷った男たちが山猫のレストランにたどり着いて、
そこではやたらと注文が多く――
「ひ……!」
魔女の言葉に、もっと小さくなれとでも言うのか――そう反発するゆとりもなく。
身を挟む歯に――先ほど聞かされた話を、嫌でも想起する。
「た、たべ、食べないでぇ……」
恐怖に包み込まれ、下腹部が暖かくなる。小水を漏らしていた。
「ひ、あ、あ……はひい!」
肉がしなり、そのざらつく表面が敏感な肌を責め苛む。
下肢。腹部。脇腹。腋。二の腕。胸。首筋……
涙をこぼしながら震える。
恐怖とは別の感覚が、ささやかな抵抗の意思と力を削ぐ。
やわらかな唇、濡れた口腔、二股の舌――
それらが一体となり、妖精もどきに快楽を与え、けして離さない罠として機能していた。
■ノイギーア > 「はへはいあよ~」
食べないわよぉ、と言いたいのだろうが歯に力を入れないためによく伝わらない発音になっている。
むしろ、発言のたびに歯がぴくりぴくりと圧を掛け妖精を脅す事になる。
「!」
その結果流れ出した温かいものに気づくと、魔女はくいっと上を向いて――
嚥下の動きでひときわ強くティネの体を舌で擦りながら、湧いて出た水を事も無げに飲み干した。
妖精の身体を指で押さえたまま、少しばかり歯から解放して
「うーんやっぱり、純妖精とは味が違うわねぇ。
別に食べないから、安心なさーい」
一方的にそう言うとまた唇でティネを拘束する。
舌の一本はティネの上半身をくまなく、身体の作りを触って教えるように丹念に――特にその小さな胸の上をじっとりとのたうった。
もう一本は足先から太腿へ、這い上がるように舐め上げて……小さな妖精にもしっかりとある、雌の穴にターゲットを定めて侵略を始めた。
■ティネ > 「うっ、あっ、じゃあ、なんで」
なぜ食べもしないのにこんなことをするのか、
ティネの不可解は深まるばかりであった。
責めと拘束が緩み、ようやく放てた言葉もうまく形にならない。
「っ、ひィ……――ッッ」
二点の責めに、身体を仰け反らせようとするも、口腔内ではうまくいかない。
食べないとは言われたがティネの命運は相変わらず魔女が握って、いや咥えているわけで
その恐怖はほとんど拭われることはない。
死への恐れが、ティネの快楽を増幅させる。
舐められ、削られて、肉の檻の中、身が蕩けていくような感覚。
また別の味が、魔女の舌へと伝わりはじめる。
■ノイギーア > 暴れる妖精の体を、口蓋と舌がやんわりと押さえつけつつ――魔女は髪をしゅるしゅるとティネの腕に伸ばす。
磔のように腕を伸ばさせて拘束し、肉の檻から上半身を解放すると、指先で腰をつまんでにったりと笑う。
その笑顔には先程の穏やかさなど影も形も無く、二本の舌も相まってお伽話に出てくる悪い魔女そのものではないか。
「ふぁはッ、味が」
流れ始めた妖精の蜜を、二本の舌が交互に舐め取っていく。
粘膜の触れ合う音と、熱。
魔女の舌に、きらりと涎以外の何かが光る。
「変わったわぁ」
魔女は楽しそうな声でその事を知らせてやりながら、淫猥な水音を立ててティネの身体を蹂躙する。
二本の舌は器用にティネの肉を嬲り、時折舌先を挿入しては執拗に愛撫を始め、妖精の淫欲を引き出そうと動く。
――そして今は、口を開けた事でどこをどのように刺激されるか、ティネにしっかり見えるように、聞こえるようになっていた。
■ティネ > 「…………!」
恐ろしげな笑みに、ティネの表情が凍る。石化したように動けなくなる。
だが、それも一瞬のこと、舐め取られ、蹂躙されれば、
再び快楽に喘ぎ、拘束の中、身をくねくねと躍らせる。
「や、やめて、やめてぇ……」
だらしなく開いた口から涎がだらだらとこぼれ落ちる。
温かな口内から外気に晒された寒さ、宙に髪で縛られた頼りなさ、
晒しものとなった自らの全身への羞恥。
そういったものもまた、ティネの欲情の火にくべられる薪となる。
気づけば、彼女は、切なげな表情を浮かべ、
さらなる責め、愛撫を求めるように、小さな身をくねらせる様を魔女へと見せつける……。
■ノイギーア > 常人に非ざる舌の動きと長さで、妖精の肉を丹念に味わう。
「妖精はぁ 下手にあつふぁうと、呪うからねぇ
へも、ティネちゃんは……おっと」
溢れ出るものを零さないように、下半身をパクリと咥えて小さな穴を舌先でたわむれに突き上げて、また嚥下する。
「ぷは、純妖精ではないなら、そこまでは行ってなさそうね……」
口から解放すると、直ぐに髪の毛が足を拘束する。
大の字に開かれて、濡れそぼった秘部をこれでもかと晒し者にされている。
ティネの身体は魔女の唾液に塗れ衣服が透けていたが、そんな事もどうでもよくなる程に辱められる体勢を取らされる事となった。
髪の毛が精密機器のアームのように動いて、小さな妖精の更に小さな陰核を探り当てる。
「さすが元人間。ちゃんとあるわねー」
研究動物を解剖するように、髪の毛が陰核の皮を捲り、急所を執拗に弄びはじめた。
「そう、言うタイミングはなかったけど……発情中の妖精の愛液は、一部魔力持ちには珍味として知られているのよ」
魔女の長い長い二本の舌は、いつのまにか一本に戻っていた。
「妖精じゃないって時はちょっとがっかりしたけど、
今度は元人間という、レアケースでもそうなのかなあって気になっちゃったのよね~」
妖精の小さな豆を嬲りながら、目の前の痴態とやっている責めにはそぐわない穏やかさでクソみたいな豆知識の説明を始める。
そしてまたべろりと舌を出す。
一本にまとまったそれは先程より勿論太いが――魔女は、舌先をピタリと穴に当ててティネを見た。
■ティネ > 「ふぐ、ひ、ひゃあああ、っ、ああ、とれちゃう、とれちゃううっ」
髪の毛で秘核を扱かれるという未知の感覚に、噛み殺すことすら諦めた嬌声を上げる。
「み、見ないでよぉ……」
えぐっ、えぐっと泣きむせびながら。
それでも冷酷な視線を浴びせられると、それだけで
言葉や表情とは裏腹に喜んだように震えた。
こぼれ滴り落ちた熱い雫が、迷宮の埃っぽい床を濡らしていく。
純粋な妖精ではないが、現世から半分はみ出したティネの肉体とその分泌物には、
彼女の魔力が染み渡っているが……それが魔女の満足するものかどうかは、知る由もない。
「……なら……も、もう……まんぞく、でしょ……」
屈辱、恐怖、羞恥にとめどなく涙を流しながらも、
舌をあてがわれれば、それを待ち望んでいたかのように腰を振り、
秘部を押し付けてしまう。
ほとんど反射だった。
その自分自身の淫らに狂った行為を、まざまざと見せつけられ、
それがまた彼女の情欲を掻き立てる――
「やめて、やめてぇ」
その哀願が誰に向けられたものかは、ティネもわからない。
■ノイギーア > 「あら、泣いちゃうのね。
それなのに、ココはぐっしゃぐしゃ。
妖精の好色さと、人間の理性を感じるわ。
味も、妖精とはまた違う……新しい味ね」
舐め取り、味わい、時折髪の毛の先で擽ったり――
まるで玩具のように、無遠慮かつ実験のように様々な虐め方を妖精の体に施しながら、嬌態をじぃっと見つめている。
「あなたはこれから、どうなるのかしら。
気づいているでしょう?どれだけ悲しくっても、恥ずかしくても、
ほら、ねえ?あなたのからだは、勝手に喜んじゃってるわよ」
舌を差し入れて、ぐるりと内を確かめる。
ひとしきり突き上げて弄ぶと、ずるりと舌を抜く。
その舌先は、明らかにティネの雫で更に濡れていた。
「妖精のようにどんどん淫乱になって、きっと身体も変わるわね。妖精のように。
その時、人間のあなたはどうなるのかしら。
人間の心は、どこにいくのかしら?
心も身体も妖精になって、人間の"ティネ"にはもう戻れなくなるのかな……?
元の姿に戻りたいのなら、肉欲に流されないようにしたほうが……いいわねぇ……」
優しく微笑んで――また下半身を口に含んだ。
先程とは比べ物にならない、絶頂させる事を目的とした責め。
魔女の笑い声と、妖精の悲鳴。小さな水音がダンジョンに響く。
ティネが解放されるのは、本棚に置いたボウルの湯がすっかり冷める頃だろう――
■ティネ > 元人間であったことを指摘されるのは、身体を弄ばれるのと同じくらいに恥ずかしい。
弄ぶのにあまりに都合のいい、抵抗できない、ネズミのような身体と、嬲られて喜ぶ淫乱さ。
そんな肉体に閉じ込められて戻れない、その事実。
「そんな、こと、いった、ってぇ……!」
だって……責め……こんなにも、ぞくぞくするように、“嬉しい”。
心の奥から湧き上がる悦びに逆らうことなど、できるはずもない。
変幻自在の責めに、身体を吸い付かせるように求めてしまう……
「やだ、やだ、こんなからだ――」
――で、いたくない?
――で、いたい?
願望と理性が、闇で混ざって溶けた。
ご案内:「地下図書院」からノイギーアさんが去りました。
ご案内:「地下図書院」からティネさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にルーキさんが現れました。
■ルーキ > ブーツが草花を、枝を、土を踏む感覚にも慣れてきた頃。
陽は既に傾き、辺りを夜の闇が覆いつつある。鼻を擽る緑の薫りに瞳細め、森の入り口――巨木の前で足を止めた。
「………こんな時間か。…入るのは止めておこうかな」
言うと太く根を張った幹に背を預け座り込む。片脚を抱えるようにして小休止。
いつ誰が襲ってきても対応できるよう、腰に下げた剣の柄は手に取りやすい箇所にある。
完全に暗くなる前に――とも少し思ったが、やめた。
夜空を楽しみつつ帰路を辿るのも良いだろうと、やや楽観的な思考が過る。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 自然地帯」にヨゾラさんが現れました。
■ヨゾラ > ドゥルドゥルルルルン―――キュイイン、ガリガリガリ―――。
大凡この世界にはあり得ないだろう音が響く。その音源の名は"チェーンソー"。
許容もなく慈悲もなく、森に茂った木々をバッサバッサと切り倒しながら。
「はぁ、やっと出れたわ。一体何だったのかしらね。この森。」
今日もヨゾラは王国に出て、それなりに道に迷って、
それなりに乱暴に対処した。些か裏道とも言えよう茂り茂った木々の壁を抉って穴を開けて、
入り口の門番たる巨木の前へ。昼頃に散策を始めたのだが、道に迷っている時間が過ぎれば辺りはすっかり暗かった。
「………失礼、そこの人。少し良いかしら。」
着物にチェーンソー。女性の膨らみがそこそこありながら180cmと、何だか色々と胡散臭い女が見えようか。
どうにも冒険者らしい動きやすそうな軽装をしている女の人へと自身の顎に手を宛がいながら、
臆面もなく声をかけた。こういう所が、いつまでたっても天然である。
■ルーキ > 「―――…なんだ…?」
静寂を引き裂くような轟音が聞こえてくれば、怪訝そうな顔を森の中へ。
豪快に穴を開き、木々の壁より現れ出でた長身の女性の姿に目を瞠る。
その手にあるチェーンソーと、相手の顔に、順繰りに視線を向けながら――
「……わたし、か?……なにか用かな」
問いたいことは多くあるのだが、とりあえずは用件を聞こうと頷く。
ゆっくり立ち上がって、巨木に背を預け――話を聞く体勢を整えながら。
■ヨゾラ > 木々を掻っ捌いて着たけれど、その衣服の何処にも木片の一つも、葉っぱの一枚も付いていない。
片手にもった控えめに言っても重たそうなソレを置くでもなければ、立ったまま続ける。
「ああ、その前に。この世界では先にこんばんは。かしら。」
思い起こしたように一つ付け加える。割とこういう所は礼儀正しい。
「ええ、貴方よ。…いえ。付かぬ事を聞くのだけれど。」
何かもう、慣れた。大体変な目で見られる。
多分この人もそうなんだろうとは思っていたが、予想通り。
と、自分のやった事と格好は一切合切棚に上げて苦笑い染みた顔を張り付けた。
「ああいえ。大したことじゃないわ。ああ…ここ、王国の何処かしら。」
何となく話が分かりそうな人の雰囲気がする。やったね私。
冒険者風の格好だしこういうやりとりは手慣れてそうな雰囲気もあるし、色々聞けそうだ。
転移魔法に頼って方向音痴、土地勘ナシを放って置いたせいでこれだし、
そろそろそういった感覚能力もつけたいと思う。
■ルーキ > 「……ん、あぁ。こんばんは」
礼儀正しい挨拶に、毒気を抜かれたような声が返る。
その様相や手に持つソレを不躾にも眺め回しながら。
とはいえ変な人と認識してはいない。今のところ。
「……此処?王都から道を北に辿って……少し、外れたところかな」
「この森の名前はわたしも知らない。言ってしまえば初めて来たからな」
振り向いて、森の奥深くへと視線を投ずる。見えるわけではない。
その拍子に緑の髪が柔らかく揺れた。
夜の闇のせいもあって、暗緑色に相手には見えるかもしれないが。
■ヨゾラ > 「…はぁ、ごめんなさい。王都は王都でも広いでしょう?外に出ればもっと広いし。…名前は知らないのね。そう…。」
これ前と同じパターンじゃないか。
この国、この世界、名前はないとか知らないとか多すぎやしないか。
道理で外の世界で手に入れた地図も役に立たぬ。
一体全体何なんだ。未開の地だったのかここは。ぶつけようのない怒りを燃やしながらも、結局どうしようもなかった。
周辺地理を頭に入れようと思ったら迷う。何処歩いているかサッパリになったので、
道をふさぐものを払いのけて出てみたが、どうにもならないらしい。
「………あー、私の顔に、何かついている?」
何だか見られている様な。
因みに顔には何もついていない。顔には。
■ルーキ > 「仕方ないさ。この世界全てを把握している人なんてそうはいないだろうし」
「わたしなんて以ての外だ」
すまないな、と小さく謝罪の言葉を紡いでから。問われれば緩くかぶりを振って視線逸らした。
「あぁ……気に障ったなら謝ろう。……持っているそれがつい、な」
気になるのもしょうがないとばかり、指差したチェーンソー。
無論気になる点はそれだけではないのだが、あまり気分を害されても困る。
一先ずは控えておいた。
■ヨゾラ > 「…ま、それもそうかしら。覚えようと思ったら覚えられると思うけれどね。」
露骨に溜息。世界全て把握している人なんて確かにまあ居なさそうだが。
周辺地理くらいに詳しくてもいいじゃない。何でこうなるんだ結局。
転移魔法使えばいいのだが、何だか自分の方向音痴ステータスに負けた気がするのでやめておく。
港湾都市方面の地理は全て覚えたが、王都方面はサッパリだ。
「ん?ああ…これ?………珍しいかしら?」
指差された先が少々意外だったが、事も無げに答えた。
銀色の金属光沢、黒色の縁と、それに誂えられた幾多の薄くも鋭利な、超常鉱物に依って為される刃。
片手でも使える様にと工夫された特注品。一応魔導機械の容量も踏まえてはいる。
■ルーキ > 「そう上手くはいかないものさ」
肩竦める。露骨な溜息に気を害した素振りも無く。
別段覚えられなくもないのだが――要は面倒だということだ。
記憶力に関してはさして自信があるわけでもない。
「……わたしがあまり見たことないだけなのかもしれないが、な。興味はある」
「まぁ触らせろとは言わないよ。…使いこなせる自信もないし」
まじまじと、今度はチェーンソーに視線を注ぐ。遠慮も何も無い。
「……そういえば、キミは何故森の中に?迷い込んだり、とかしたのかな」