2020/12/16 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にネメシスさんが現れました。
ネメシス > 足元は白く染まり、時折吹き付ける風は痛いほどに冷たい。
今年のマグメールの冬はネメシスの想像以上に厳しかった。

「はぁ、何事もままならないものね。」

白銀の鎧を纏った騎士は椅子に腰掛けたまま、団員から差し出された熱い紅茶で体を温めている。

城塞都市を武装した一団が占拠してからどれほどの時が経ったことだろうか。
一向に状況は動かず、睨み合いが続いている。
散発的な戦闘は何度か発生するも目立った戦果にはならなかった。

そして、この季節になると一般的に規模の大きな合戦などは難しい。
おまけに通りを行き交う冒険者や行商の姿も少なくなってくる。

「…こう、心躍る様な事は起きないかしらね。」

そう漏らすネメシスが居るのは街道を見張る為と騎士団が私的に設けた関所である。
普段ならこの辺りを通る人間達から通行料を徴収したり、あるいは身体で支払わせているが。

今日の所はこれと言った目ぼしい獲物も現れず、暇を持て余していた。