2020/02/28 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にラヲさんが現れました。
ラヲ > 冷たい風が吹きすさぶ街道を静かに歩いている女が一人いる。すっかり乾いた草を踏みしめながら
腰に携えていた煙草を取り出すと、火打ち石を転がしながらその先端に着火しゆっくりと枯れた、しかし甘い香りのする
煙を胸に満たした。時間帯ですっかり人も失せた街道、女は脚を放り投げるようにけだるげにして
仕事を終えた道のりを進んでいた。

「………」

遠くから眺める事の出来る。まだ青い植物の芽吹く気配も無い自然地帯を横目に歩く脚は止まる事が無い。
話では妖仙が金持ちの貢物を狙って街道に現れるという話もあったので、街を離れて暫く
それらを探したりなどしていた。帝国では密かな仕事があっても王国ではすっかり手持ち無沙汰であり
手柄の甲斐も無い道士のような志も無く、暇を満たせる事を期待したやじうま根性であった。

その場所にそぐわない帝国風の遊女の衣服の動きにくさに鬱陶しさを感じながら
とにかくただ歩き続けた。歩き続け、寝る場所にたどり着くまではどうせやる事が無いのだから