2020/02/03 のログ
■クレス・ローベルク > 「あー、身体の軽さはどうしようもないな。
そういうの嫌って、敢えて食べて太ったり、甲冑着る戦士も居ることは居るけど……」
まあ、君には無理というか、絶対勧めたくないからなあ、と苦笑いで。
前者は主に男の趣味で、後者も主に男の趣味。
綺麗な女の子には、やはり薄着が良いというのが男の信条である。
「その辺は俺の実家と似てるなあ。あそこ英雄欲しさで非人道的教育とかカマすから……って、へえ、教会が遊びのスポット教えるとか珍しいな。どらどら」
とチラシを見る男。
一枚見るたびに面白いほどに眉に皺が寄っていく。
中には、男が来た所もあったので、余計に。
特に、一番最後のは危うく涙が出そうになった。可哀想過ぎて。
「ああ、うん……一応『力いっぱいやめとけ』とは言っとくね?
後、剣闘士に転職したかったら言ってくれ。出来るだけマシな待遇で雇えるように上司に掛け合うからさ……あ、でも」
と言って、一旦チラシは返して、メモ帳を取り出す。
一応、貰い物との事だし、面倒を呼ばないよう念の為。
そして、
「それはそれとして、休みの日に行ける面白いスポット知りたかったら、紹介するよ?勿論エロいとこなしで。
結構、図書館とか美術館とか音楽堂とか遊び回ってるから」
本当はデートしようって言いたい所だけど、君の場合一人で行かないと他人気遣いそうだからなあとぼやきつつ。
まあ、手伝ってはいないし、これぐらいなら『手伝い』にはならないだろうと思い、提案してみる。
■シスター・マルレーン > 「いえ、次は棍を地面に突き刺して対応しようと思ってます。
身体を大きくするほどもお金も無いですし。 身体に合わせた鎧を頼むなんて、そりゃもう。」
苦笑を一つ浮かべて肩を竦めて。
男とは全く別の理由であれど、どっちにしろ無理らしい。
「いや、ちゃーんと教会ではないよう、眠っている間にチラシが入っていた、そうですよ。」
ぺろ、と舌を出しながら、全然信用していないらしい。
「よし、ありがとうございます。
いやなに、自分の力でなんとかなるところだったら全力で何とかするんですけど、こういう場所で暴れるわけにも行きませんからね。
一度入ってしまったら最後、流石に私も困ります。
あと、剣闘士はお断りしまーす。誘われましたけど、あそこでいい待遇って何ですか。
流石に勝率10割じゃないんですから、いつか大変な目に遭うに決まってるじゃないですか。」
ぶーぶー、とブーイングを少しだけかましつつ、くすくすと笑って。
ありがとうございます、と付け加える。
「………面白いというより、身体が休まる感じがいいかなーって思ったりもします。
こう見えて心はデリケートなんですよ?
アイアンゴーレムに殴られて、ちょっと欠けたくらい。」
冗談を言いながら、微笑みと一緒に言葉を返して。
「……エロいとこなしって、何言ってるんですか。」
ちょっとだけ頬を赤くしてローキック。ぺちん。 痛くない程度です。
■クレス・ローベルク > 「あはは、それで対応できるの君だけだからね?っていうか、そこで『ダメ元で頼んでみよう』とならない辺りが色々悲しいね」
経験則でどうせダメだと解っているのか、それとも元から諦めているのかは解らないが多分前者だろうと考える。
そして、ブーイングに対しては「やられ役は結構給金良いんだよ。酷い目に遭うけど」と苦笑しつつ、
「アイアンゴーレムに殴られて欠ける程度だったら立派な武器の材料だよなあ。
……と、冗談はさておき、じゃあ、カジノ系とかはナシで……劇場や音楽堂もあんま激しいのはナシだな」
と、店の名前や住所、それと簡単な概要をサラサラと書いていく。
静かで人気の無いが、良い蔵書が揃っている図書館や、綺麗な海の見える喫茶店。壮麗な景色画をウリにした美術館――。
ダイラスや王都は元より、ヤルダバオートやバフートにあるものまで書いたのは、少しサービスのしすぎかもしれないが。
「あいて。だが、この初心な反応、さてはダイラスの偽装エロ店の充実度を知らないな?
何も知らずに歩いたら、大通りでも十件に一件は当たると有名なんだぜ?」
だから、あんまり変な店には入らない方が良いよ、危ないからと言いつつ、メモを渡す。
ちなみに、一応この中にトラップはない。
メモの通りに歩けば、それなりに楽しい一日が楽しめるだろう。尤も、想定外のトラブルまでは保証範囲外だが。
■シスター・マルレーン > 「あー………実は、その。
わりかし怪我とか大丈夫な方なんですけど。」
頬をぽりぽり。ぽつりともう一言。
「やられて歓声が上がるのを聞くのが一番効いたなー、って。」
生まれてこの方、人の為になるように教育を受け、それを信じて動いてきた生き物。
それが根本からの解決になっていようといまいと、自己満足であろうとあるまいと、目の前の人のために動くことをただやってきた、そんな女だからこそ。
正直、やられた時の歓声が一番心に刺さった。夜に一人で泣くくらい。
まあ、そんなところで弱みを見せる女ではない。ぽつりとつぶやいた後は、あははは、っと軽く笑って流す。
「知りませーん。 知ってても忙しいので縁はありませーん。」
んべ、と舌を出しながらクレスさんに不満げに頬を膨らませる。
「しかし、……まあ、いや、仕事でいろいろ踏み込んだり、悪い人を捕まえに行ったりとかしてますから、知ってるは知ってますよ。」
子供じゃないんですから、なんて言いつつ。人力車をよいしょ、っと持ち上げる。
「ありがとうございます。………ゆっくり回る時間があれば回ってみたいんですよね。 いろんな都市に行かされて困ってたとこですし。」
■クレス・ローベルク > 「あー、それは俺も最初は痛かったな。俺の場合、『仕事だから』と慣れで何とかしたけど」
君の場合、給金は出ないし、そんな経験なさそうだもんなーと思う。
まあ、ただ、彼女の場合少しばかり自分とは違うのだろう。
善意で動く人間、というのを知ってはいるが完全に理解はしていないが、だからこそ違うのは解る。
ただまあ、そういうのは結局の所、対処はひとつなのだ。
「気にしない方が良いんだけどね。結局の所、ああいうのは『知らないやつが殴られたり犯されたりする』のを楽しんでるだけなんだし。
……多分、君に助けられたヤツが観客の中に居たら、そいつはまた違う反応してたと思うよ」
君がボッチだったら別だけど、と最後に余計な事を言うのを忘れない。
慰めるのが下手というか、慰めてると気付かれるのが苦手な質なのだ。
「ああまあ、それはそう……じゃないよ。冷静に考えるとこの年令の女の子にわざわざそんな事させるの、相当頭おかしいよ……っと」
と言いつつ、男も立ち上がろうとする。
そろそろ、彼女の仕事も終わっただろうかと思いつつ。
よっこいしょ、と立ち上がろうとして――
「お、っとっと!」
ポケットから、金貨が数枚落ちた。
座っている所が草むらだったからか、金貨が草に埋もれてよく見えない。
きょろきょろと探しながら、
「ごめん!ちょっと探してくれない?
多分、座っていた辺りにあると……」
と言って、金貨を捜す。
シスターが探せば、直ぐに見つかるだろう。
――金貨とともに、鎮痛に良く効く薬草が、何故か毟り取られた状態で。
■シスター・マルレーン > 「慣れてしまってもいいと思うんですけどね。
気にしないように、気にしないようにしてはいます。
大丈夫ですよ、その程度でどうにかなりませんし。むしろ毎回睨んでますし。」
ぺろ、と舌を出してころころと笑う。
そういう人に対しても優しくあるべきなのか、疑問は掘っても掘っても浮かんでくるが、それはそれ、今は投げ捨てて。
「あー、ひどい言葉ですね。確かに国許から離れて一人で過ごしてますけどー。
まあ確かに一人ぼっちって意味では、そうかもしれませんけどー。」
否定はしない。唇を尖らせてブーイングをしながらも、
あらあら、と金貨が落ちれば慌てて一緒になって探して。
「………………もー。」
相手の意図を汲めば、少しだけ肩を落として苦笑を一つ。
「……どっちも、落としましたよ?」
なんて、ウィンクを一つ相手に投げつけながら、金貨も薬草もそっと拾い上げて、手渡し。
「その上で、もう流石に断らないですよ。 流石にお礼のお金は出せませんけど。
心配して頂けているなら、ありがとうございます。
大丈夫なんですけどね。 でも、治る暇を貰えていないんで助かります。」
手渡しをした上で、薬草をひょいと改めて受け取って、てへ、と笑う。
■クレス・ローベルク > 「やれやれ、強い女の子だ」
と苦笑いする。
此処で弱みを見せてくれれば、助けることも、或いは騙すことも出来たろうに、と。
損な強さというのがこの世に存在する事は知っているが、彼女もその類らしい。
ともあれ、落としたお金を拾う彼女を横から見ていた男。
まあ、何せ屈むと胸が下に落ちるし、尻は上がるし。目線は下だからごまかしやすいし。
え?善意?善意と下心は両立できるよ慈善事業だって事業である以上利益は出るじゃないかハッハッハ、と一人理論武装してると、拾い終わったのか金貨を渡された。こっそり置いておいた薬草と一緒に。
「……」
恐らく今マグメール一ダサい男に成り下がった男は、眉をあげた『マジかよ』と『捨てられた子犬のような』の中間的表情をしていたが、それを再び受け取られると、安堵の息をつき、
「あ、危なかった。これで受け取ってくれなかったら割とマジで泣く所だった。大の大人が。声も出さずに。
でもまあ、平気でも痛いのは無いほうが良いからね。俺に出来る事はこれぐらいだが、頑張りなよ。色々とさ」
軽く肩を叩いて言う男。まあ、これぐらいならセクハラではないだろう。たぶん。
そして、
「んじゃ、そろそろ行こうか?
一応、盗賊だの魔物だの出るかもしれないから、気をつけて行こう」
そう言って、先を歩く男。
尤も、大体の魔物や盗賊は、この男の前では問題になる前に排除されてしまうだろう。
いっそ、出てくれた方が良いとこ見せられるのになーと、そんな身勝手な事を思いながら。
■シスター・マルレーン > 「そんなに強くは無いですよ。凹んでいますし、毎日が憂鬱ですし。」
言いながらも、横から見られていることには気が付いていない。
見られていることに気が付けば、また頬を赤くして怒るのだろうけれども。 どうにも隙が無さそうでありそうで。 そのあたりはよく分からない。
お尻が大きいことは分かった。
「………流石に分かりますよー。
なーに、もう流石にそうやっていろいろ気を遣わせるのも悪いなって思いますし。
いやもう、最初の頃はぐっちゃぐちゃだったんで。 割とちゃんと助かりますよ。」
手袋をするりとその場で取れば、両手にばっちり包帯装備。
いえーい、と笑顔で見せる辺り、包帯と一緒に極めて強力な強がりも一緒に標準装備。
「そうですね、まあ、ここに出てくる盗賊の方が若干気の毒ですけども。
あ、じゃあ今日は任せてしまおうかなー。 いやほら、やれなくもないですけど。」
なんて、前よりも若干砕けた、調子のいいことを言う姿。
ころころと笑って、人力車の持ち手を掴んで引きずり始める。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からクレス・ローベルクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシスター・マルレーンさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にヴェルソートさんが現れました。
■ヴェルソート > 「う~…寒ぃ。」
日の暮れた街道を、ブルブルと身震いしてコートの合わせ目をグッと引き寄せながら歩く、小柄な男が一人…目立つ特徴といえば、その腕が一本、肩口から無いところだろうか。
「しかしまぁ、薬草採りの依頼は良いが、クッソ寒いのはきっついなぁ。」
この時期にしか生えない薬草だから、と依頼では聞いていたものの…寒さに震えながら中年風貌が無精ひげの生えた口で文句をたらたらと零している。