2020/02/01 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にラヲさんが現れました。
■ラヲ > 深夜の街道、人通りはほぼ無になった馬車がやっと通れるほどの小さな道をただ一人で
女が歩いている。昼間の間には多くが通っただろう馬車の轍を見下ろしながら、暇つぶしのようにソレを
蹴ってかき消し、魔物も出るだろう深夜の道のりを昼下がりの散歩のようにブラブラを歩いていた。
斜口には煙草が咥えられ、雲の無い夜空には月が見える。その月夜の中に女の口から
発される紫煙の煙が消えていく。
「あーぁ、疲れたな…」
女性の声色の粋を出る事は無い物の、低く落ち着いた声で一言ぼやいた。
誰も来るはずがない夜道を、愛想の無い仕事を済ませて夜明けか、ソレが無ければ
宿でも取ってさっさと寝ようかと考えている所だった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にトモエさんが現れました。
■トモエ > かつて仕事をしていた頃よく使っていた街道。自分は冒険者ではないが、商談が長引いてすっかり夜も遅くなった。
泊まるという男の下心に乗る気にはなれず、一人街道を歩き。
道を急ぐ自分の視界の先、誰かが歩いているのを見つけ。
旅人だろうか、武人だろうか。
女に見えるが、どちらにせよお互いに不用心なのは違いなく。
「お一人です?」
共連れになることができればいくらか安全だろうと、声をかけ。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からトモエさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にトモエさんが現れました。
■ラヲ > ぶらぶらと手も呆けたまま煙草を咥えて歩いているとふと声をかけられ、パッと頭を上に上げた。
すぐに振り返ると其処には女性が立っている。首を品出らせたまま、女性に目を向け
そのまま僅かに眉間を寄せたまま紫煙を吸い込んでいる。
「…あぁ、一人だよ。」
素早い動きに慣れた雰囲気ではない。とはいえ美人だ。賊に呼び止められる事が常の
道のりでは予想外の良い出来事だった。
■トモエ > 相手が一人と聞き、少し穏やかな笑みを見せる。
自分は害がないのだと伝えるように。
「私も一人なんです。女でこんな夜道じゃ危ないので、よかったらご一緒しませんか。もうしばらく行った先に、行商人のために知人が営む宿があるので」
そこまで行動を共にしてくれないかとの提案。見たところ商人には見えない彼女でも、自分と一緒なら宿に入れるだろうとも添えて。
煙草の香りを纏う一人慣れした様子の彼女には自分は不要かもしれないが、自分には彼女が必要に違いない。
警戒を解くように、「私はトモエといいます。貴方は?」と、先に名乗りを上げて。
■ラヲ > 「成る程ね、大体くせぇ野郎が話しかけてくるから。今日は良い日だよ。」
「アタシ自身が危ねぇ奴って可能性は考えなかった?アタシがもしかしたらすげぇもうエロい目に逢わすかもしれないぞ?」
相手の提案には悪くはないと思っていた。何せこの時間から宿を探すのも酷く面倒だったからだ。
一本煙草を吸い終えると、パチっと指を弾いて近くの水たまりに吸殻を捨てる。
「トモエね、アタシはラヲだよ。帝国領土風の名前だな…同郷?」
先を歩いていた女は歩を止め、相手が近づいてくるまで足並みを遅くしている
■トモエ > エロい目、と言われれば、ふふ、と笑って見せて「ご冗談がお好きなんですね」と分かっているのかいないのか、軽く返事を。
改めてそばで見ると、綺麗な女性であることがよく分かった。
彼女のいう通り、男たちに声をかけられることはそう珍しくないのだろう。
「ラヲさん、ですね」
変わった発音の名前だと思った。
身につけているものや身のこなしから、鉄火場には慣れているような印象を、勝手に受けて。
バフートの生まれであることは伏せておいた方が良いだろうと考えて、同郷かとの質問には「貴方も帝国領土のお生まれなんです?」と質問に質問を返してはぐらかす。
元奴隷商人への風当たりは、決して優しいものとは言えないが故の、わずかな護身。
「どちらへ向かわれる途中なんですか?」と、程よく別の話題を振る。
■ラヲ > 「まぁ、普通女同士でまぐわうなんて思わないか、冗談に聞こえるよな」
こっちはマジだが、とまでは続けずに
「まぁアタシも領土内、かなぁ…すげーーー北の方だけどね。」
例え連れて行ったとしてもホントにソレ以上もない何も無い村である、特別隠す事も無く告げた。
やんわりと会話をしているようだが、自分の素性を明かす事が無い。
細かい特定までは出来ないが、日の光の下で大手を振って動ける仕事はしてないという推測は容易だった。
「アタシは仕事の帰りだよ。別に家らしい家も無いからこのクソ深夜の中宿を探してさっさと寝ようとしてた」
そう、簡単に答えた。
■トモエ > 「そうですね、一般的では無いかもしれませんが…。女には女特有の柔らかさがありますし、殿方と同衾するのとは違う悦楽があります。それこそ、殿方が夢中になるぐらい、良い女との一夜は、たまらないものでしょう」
と、薄く笑う。
「——ラヲさんには、そちらの趣味が?」
隣を歩く彼女の耳元に、柔らかくささやいて。
もう宿はすぐそこで、道を曲がったところで明かりが見えただろう。
隣を歩く彼女の手に、そっと指を絡めようと手を伸ばす。
「あちらが宿です。——よろしければ、お部屋までご一緒なさりませんか?」
■ラヲ > 相手の女性に対する言葉にすぐには応えなかった。空いた手の指先が煙草を取り出すと
片手だけで火打ち石を使い器用に着火した。
長い事暗い道を歩いている所に明かりを見出し、伸ばした手にはすぐ答え
スルリと細い指が絡まる。
そして耳元で囁く彼女の方には向かずに隣に立つ女性の肩に触れると、指先がすっと下がり
彼女の乳房の丸みを撫でる。
「そうだっつったら、そっちにその気が無くても遠慮する気は無ぇぞ。」
其処で初めて、女は応えた
■トモエ > 「ご遠慮なんかなさらないで。…もっと、触ってくださいませんか」
指を絡めて、手を繋ぐ。
宿に到着すると、受付を済ませて、部屋へ向かい。
二人分の枕が並んだベッドに腰掛けて、彼女が隣へ来るのを待って。
■ラヲ > 「何とまぁ…」
女は長い言葉も無く、ただ簡単な反応を見せた。
ベッドに腰かける女性を見れば、静かに女も腰かけ、その身体を近づけ、重なる。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からトモエさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からラヲさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシスター・マルレーンさんが現れました。
■シスター・マルレーン > 試練というのは想定外のところからやってきて、いつだって自分生来の精神性を明け透けにしてくるもの。
そして、そこから自分を見つめ直して、鍛え直して、さらに強くするもの。
ええ、わかります。 わかりますとも。
泣きっ面に蜂、七転八倒。 そんな感じの言葉が似合う女が一人、街道をとぼとぼと歩く。
もうすっかり夕暮れだ。
「………いやー。」
思わず一人、誰も聞いていないのに愚痴が出そうになる。
ここなら誰も聞いていないから、いくらでもぼやいたってかまわないのだった。
その1 闘技場に出される。
元々衆目を集めて見世物として戦うのは得意でも好みでもない女。
なんとかかんとか助かったものの、全身打撲に両手を負傷。良く生きてたな私。
その2 馬車が襲われる
小鬼連中に囲まれていると気が付いたときには遅かった。
いやまあ、怪我した身の上とはいえそれなりにキャリアのある冒険者。
なんとか追い散らしたんですが。良く生きてたな私。
その3 馬車が壊れる
小鬼が見事に馬車を破壊。とりあえず御者と乗客を近くの村に送り届ける。
私は報告があるので一人旅を覚悟する。なんか悪いことしたかな私。
その4 雪が降る
なんか悪いことしたんですね私。がんばれ私。負けるな私。
■シスター・マルレーン > とはいえ、王国もある程度見える位置。なんとかなるなる、多分きっとなる。
これ以上悪いことが重ならなければきっとある。
そうですよねもういいですよねお腹いっぱいですよね。
試練ちょっと待ってもうちょっと待ってくださいね。
「これ以上なんかあったら、多分きっと私は前世で極悪人だったんでしょうか。」
はっはっは、と笑う。
指の痛みと寒さとで、なんかもう面白くなってきたシスター。
帰ったら帰ったで、目的未達の報告とその処罰、指示がある前に勝手に帰ったことへの処罰。ついでに帰ってくる予定の日時を過ぎた遅延への処罰が待っている。
よのなかはりふじんだ。
「まあ、慣れっこですけどね。」
ぺろ、と舌を出す。清掃やらバイトやら、処罰と言いつつもいつもと変わらない。
■シスター・マルレーン > 「折角治療してもらったんですけど、初日から使っちゃいましたね。」
手をさする。痛いのか痛くないのかよくわからないが、まあ今は動くなら良しとしておこう。
棍を手に取ってひょい、と振り回して。
……まあ、振れなくもない。
血がにじまないだけ良くなったとしておきましょう。
「あーでも、あんまり積もらないで欲しいですね………。」
薄暗く曇った空を見上げて、嘆息。
どっさり積もったらそれはそれで、雪かきだとかそういう仕事が舞い込んでくる。
とりあえず、今はできれば力仕事は避けたいものだ。 うん。
■シスター・マルレーン > 「もー!!!」
もー!!! 怒りの声が響き渡る。シスターの地団太、どんどん。
橋が落ちてた。私はどうやら本当に極悪人らしい。
しんしんと降り積む雪の中、流れる川を前に少し腕を組む女。
川に入ってわたるには苦労しない幅だけれど、寒さでやられる可能性がある。
橋を直すなり、できなくはないが手が痛い。
試練に試練を重ねるのはわかります。
でもちょっと私の容量を超えているのでは。
雪の中、腕を組んで祈りを捧げる女が一人。
■シスター・マルレーン > 祈りを捧げて何が変わるのか。 何も変わらない。
何かを変えようとしているわけではなくて、自分の覚悟を固めているだけ。
「橋は流石に無理ですけど。」
馬車を通るような橋を直すことはできない。
木こりをできるほどの体力も無ければ、道具も無い。
よっこらしょ、っと大きめの岩を黄金色に光らせながら持ち上げて。
ふん、と、ずっしりと岩を抱えるシスター。
「……どりゃー!!」
投擲。
■シスター・マルレーン > 「てりゃー!」
どっぱん。
どっぱんどっぱん。 川に砲撃を続けるシスター。
彼女は聖職者である。 兼業で冒険者をしているだけの、根本は聖職者だ。
「だりゃー!!」
どっぱんどっぱん。
岩をある程度投げ込めば、飛び石のように足を置く場所を作り上げる。
ぜー、ぜー、っと肩を上下させながら。 簡易的な橋の完成です。
■シスター・マルレーン > 試練を知恵と工夫とパワーとパワーとパワーで乗り越えるシスター。
神よこれでどうでしょう! えへん、とそこそこに豊かな胸を張って川を渡りましょう。
流石に滑ってコケたりはしません。
「………怪我が治ったら、橋をかけに戻ってこないといけませんかね。」
身体はすっかり冷えている。 さっさと帰って温泉なり毛布なりが恋しい。
お酒は飲まないまでも、暖かいものは何か欲しいところだ。 知り合いのお店にでも出向こうか。
報告は……もう遅れてしまったのだから、後にしましょう。
神に対して前向きなのか後ろ向きなのか。誠実であり自由でもあるシスターは帰路に着く。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシスター・マルレーンさんが去りました。