2019/03/05 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカインさんが現れました。
カイン > 「……ふぅ。やっと止んだか」

街道にポツンと佇む大きな岩陰から文句を言いながらも姿を現す男。
自分の身に纏う外套が湿り気を帯びているのを横目に、
げんなりした表情で街道を見渡せば生い茂る草木から水滴が滴っているのが遠目にもわかる。
数刻降り続いた雨がようやく止んだ直後の光景だ。
空を見上げると、先ほどの曇天が嘘のようにな蒼い晴れ間が覗き。

「これだから雨は嫌いだ、っと」

外套を取り外して絞るとボタボタ音を立てて水が落ちる様が見えて肩が揺れる。

「こりゃ落ち着けるところに行ったらほしたほうが良いな…。」

カイン > 「この寒さに加えての雨ってのは勘弁してほしいもんだ」

困ったもんだと漏らしながら外套をバッサバッサと音を立てて振るい、
それを岩の上に剣を置いて引っ掻けることで固定してから軽く広げて干しながらも、
日当たりがあまり良くない場所だけにそれ程の効果は望めそうにない。
中途半端に太陽を覆い隠した雲を恨めし気に眺めながら首を鳴らし。

「この調子じゃもう一雨しばらくしたら来そうだな。それまでには町に辿り着きたいが…。歩くしかないか」

そのまま視線を道の左右にやってみるが全く物のない平原である。
人影はおろか動物の影すら見つからず苦い笑みが浮かぶ。

カイン > 「…雲が出てきたか。のんびり一休みって訳にもいかんな」

空を見上げて遠くに大きな雲が現れたのを見て、
渋い顔になりながら外套を掴んでその場を後にしていく。
次の雨が来る前にと足早に家路を急ぐのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からカインさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にミセリコルデさんが現れました。
ミセリコルデ > 夜の街道を1人歩く。

今宵は王都に向けて何度目かの徒歩での小旅行、前回は王都まで辿り着きはしたのだけども、結局何も見ずに帰ってしまったので、今度こそは暫く滞在しようと長期休暇の残りをつぎ込む意気込みで来ている。

何時もの旅装姿、軽装に魔獣の革でできた丈夫な肩掛けバッグ、それに外出の時は必ずつける事になっている狼の毛皮で作った狼の頭部を模した仮面、上顎と下顎の間……つまり口の部分に自分の口元が来るように作られた代物で、蛮族やら魔物に見られることもあるけども、素顔を知られないようにする為の必需品。

奴隷剣闘士、素顔を見せて良いのは自分の主人の周辺に居る時で、それ以外は見せないようにと言う物と、自分の場合は素顔の時と仮面をつけている時で名前を使い分けているからで……マスクをつけている時はなるべく名前を名乗らないようにしてるのもそれである。

「土ノ、ニオイ……森ノガオリ………。」

金属の首輪で隠されているが首に刃物で裂かれた後を雑な縫合と焼く事で処置された傷跡があり、声がゾンビまがいなのはそれのお陰で声帯が壊れているからだった。

毎回思う、確かに自分の住まう土地で自分達は歌声で精霊と対話していたが、自分はそれすら出来ない未熟者だったのに何故此処までするんだろうかと……周囲を狂乱状態するに歌も覚えていないというのにだ。

ミセリコルデ > 道のりは中々に遠く、途中乗合馬車など通れば乗せてもらおうかな?と考えるまでに遠く、しかし動物の鳴声や虫の声の聞える道をのんびりと歩くのは嫌いではない。

「ァァァァ…………フ……。」

思わず欠伸も零れてしまう。

それくらい退屈でのんびりとした空気の王都へ続く街道。

山賊や魔物が出るという噂だが、肌に其処までヒリと感じる感覚は無く、危険は未だ遠くて暫くは暇な徒歩が続きそうである。

カリ……

ふと、昨晩の砂糖菓子がまだ残っていたのを思い出し、懐から皮袋を取り出すと星を模したその砂糖菓子の一つを指先で摘んで口に放り込む、口寂しい時の相棒に丁度良く、かめば口の中にじんわりと砂糖の甘い味が広がり、最後には解けて消えてしまう。