2019/01/27 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレフェーリアさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレフェーリアさんが去りました。
■幻鏡の迷宮 > メグメール(喜びヶ原) 街道、王都へ通じる道。
時間が時間、行き交う馬車も無く、王都から旅立つ冒険者も騎士達もいない、寂しい時間帯である。
空に浮かぶ銀月も眠たげに霞雲に隠れて、星々の煌めきや月明かりでは危うくて、狼や梟ですら今宵は息を潜めている。
――のではない。
確かに夜空を見上げれば月は薄雲に隠れているが、不自然に街道は薄ら明るく、空に向けて鳥らしき存在が羽ばたいているのに羽ばたく音が聞えない、音は全て夜の闇に飲まれた様に王都へ通じるこの街道は静寂が支配され、もし踏み込んでしまうなら、その不自然さと同時に、街道の先に闇の中に是もまた不自然に浮かぶ鈍い銀色をした何かが浮いている事が確認できるだろう。
それは誰かが好奇心か、それとも警戒の色か、どちらにせよ視線を向けてしまうのなら、呼鈴は宙に漂うように浮いたまま、左右に揺れて動き、聞くの耐えぬ音が静寂に包まれた筈の空間に響くだろう。
ギィィィィ、ギ、ギギギ、ギィィィィィィ……
金属板をナイフで引っ掻いた音
音叉を力いっぱい音叉で叩いたような音
子供の甲高い悲鳴、猿の雄叫び
どれもであって、どれでもない、ただただ聴く者を不愉快にする音を左右に揺れているだけでそれは奏で、同時に音を聞いた者に腰が抜けるほどの怖気を与えるだろう。
その現象の主、災いの種、それは幻鏡の迷宮と呼ばれる迷宮であり魔物である厄介な存在であった。
■幻鏡の迷宮 > 刻々と時間が過ぎていく。
過ぎていく時間に合わせて少しずつ音が戻り、不愉快な音と入れ替わるように戻りつつある。
それが完全に入れ替わる時には宙に浮いていた鈴が消えていた。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」から幻鏡の迷宮さんが去りました。