2019/01/19 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアデリータさんが現れました。
アデリータ > まれびとの道と一口に言っても、この街道は非常に長い。
街道から外れれば盗賊や魔物と言ったものが出る。
街道だからと安全である保障はないが、それでも人の出入りがあり 他に比べればはるかに安全なのだ。
とくに、大きな街に近ければなおのこと。

「今回はまずまずだったねぇ。
 森だけじゃあ、材料が集まらないのが難点だ。
 そのうち冒険者に依頼するのもいいかもしれないねぇ……粗悪品柄回れるのはゴメンだけどねぇ」

ヒヒッと子供らしくない笑みを浮かべながら 片手に箒をもった少女が重そうにバスケットを運んでいる。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアスフィアさんが現れました。
アスフィア > ――――バスケットを抱える少女。
貴女の見える範囲の、ふと並ぶ木々の枝の上を、何かがすばやく移動していく。

暗殺者(アサシン)のような軽業師の如き身のこなしによって、枝から枝へと、跳躍していっているようだった。

――――そんな跳躍を行っていた人影は、不意に見切れた。



「――っ、ひゃ」




頭上から小さな悲鳴が上がり、貴女の頭上から差す明かりを、何かが妨げた。
もしそれを見て顔を見上げれば、目の前に見えるのは。

『白布によって覆われた、引き締まった臀部だ。』

アデリータ > 日が陰る。
それ自体はよくある事だ。
大きな鳥が飛んだのかもしれないし、雲が遮っただけかもしれない。
小さな悲鳴さえ聞こえなければ。

「……今日の天気は晴れ時々尻。
 長生きはしてみるもんだねぇ、あたしゃこんな天気知らなかったよ。
 ヒヒヒ……ちょいと嬢ちゃん。男を漁るんなら別の場所でやるもんだよ」

言いながら、指先でつんつんと引き締まったそれを突く。

アスフィア > ――そんな一言の後。


その臀部は、感想と共に触れる貴女の頭上から。

降ってきた。

【激しいドンケツによるダメージ:】
[2d10→4+9=13]
アデリータ > 降って来る。
長く生きてきたのならそんなこともあるだろう。
なんてやけにスローになった視界で思う。
どうせ見えた時点で回避など間に合わないのだし、そもそも死なないこの体。
誰かのクッションになるくらいはいいだろう。

「むぎゅ」

潰されてからああ、そういやバスケットは無事かな なんてふと思う。
まぁ大丈夫だろうきっと。

アスフィア > 引き締まった臀部によるドンケツが炸裂。貴女の上からまともな威力で叩き込まれた一撃は、貴女を地面に叩き伏せ、鈍い痛みをゆっくりと与えた。

……それから、間もなくして。

「う、っ、いたた……って、ぁあああッ!?」

――頭上の臀部が素早く離れ、そして代わりに覗き込んでくる、真っ青になった顔が。

「ご、ごめんなさい!だ、大丈夫ですかっ!?ヒール、かけますか……!?」
やらかした。よもやこんな小さな少女を自分のドンケツによって潰してしまうとは。お縄か。と顔にありあり書かれた面であった。

アデリータ > 「体格差を考えたら、ヒールより先に墓の心配をしなきゃいけないかもしれないねぇ」

ヒヒッと笑いながら腕を上げて手をヒラヒラさせる。
ただし起き上がる気配はない。

「まったく、このアデレータ様を尻で轢くたぁトンでもないじゃじゃ馬だねぇ。
 あんたが男だったらすぐにでも蛙に変えちまうところだよ、まったく」

アスフィア > 「し、死ぬんですかッ!?ああああ、活きて、生きてください!リザレクションは神官じゃないから使えませんし……って、あ、あぁ、なんか大丈夫そうな……そうじゃない?」

ひどく困惑した顔をした。蛙に変える?駄洒落?と顔に書かれている。

「……あ、あの、本当にすいません。日課の運動でいつもやってたことで油断してて……。……あの、起き上がれます、か?」

アデリータ > 「せっかちな嬢ちゃんだねぇ。
 そんな調子で慌ててちゃあ、踏める足場も踏み外すってぇもんだ。
 もうちょっと世界の声ってやつを聞くんだねぇ」

よっこいせ と少女らしくない声をかけて体を起こす。
パンパンと体についた土を落として、持っていた荷物を探す。
バスケットも箒も無事を確認してから、よしと頷いて。

「あたしゃ無事だけどねぇ。
 普通の子供だったら……どうやって、落とし前つけるつもりだったんだい嬢ちゃん?
 頭に直撃なんて下手すりゃ即死だよ?
 男だったら喜ぶかもしれないけどねぇ……ヒヒヒ」

アスフィア > 「……せ、世界の声?」

……起き上がるのを手伝おうとしたが、その前に軽やかに起き上がる様子に、出しかけていた手を引いた。

「……うっ、ぇ、あ、ええと……それは……」
何も言えない、それもそうだ。自分のドンケツなど食らったら、子供なら大怪我どころではない。
何も言えなくなり、口ごもるのもつかの間、男なら喜ぶ、という一言に、自分の尻をおさえながら、かあっと顔を赤くした。

「……い、いたくなかった、ですか?」

アデリータ > 「樹だって地面だってただそこに在るってぇだけじゃないんだよ?
 もうちょいと落ち着いて見回してみるんだねぇ」

ヒヒっと笑い、箒に腰掛けてそのまま宙に浮く。
そうでもしなければ視線が同じ高さにならないのだから仕方ない。

「あたしゃ体を輪切りにされても平気なんだけどねぇ。
 ちょっと前まで体中を切り刻まれていたから、首が取れてないか心配でちょっと動けなかっただけさね。
 後、不死身だろうが痛みあるから痛かったよ?」

ふーむ なんて言いながら視線をアスフィアの頭から足元までジロジロト観察するように見ている。

アスフィア > 「……た、たしかにまぁ、そうですけれども」

――言われてみて、自分が意外と、先を考えずに跳び回っていたのかという事に気づく。
ふい、と周囲を見渡し、視線を戻した時には。
眼の前の少女は箒に跨って浮いていた。
暫く絶句したものの、それが恐らく魔法のようなものだろうという風に解釈を得たらしく。そして、
さっきよりもやや堅くなりながら。

「……」

絶句した。いや、輪切りにとか死ぬし、首が取れる心配なんてする機会一生に一度くらいしか逢えそうにも無い。
何者なんだこの人。
――といったのが、顔に書かれている。分かりやすく、それはもう鮮明に。

「……ご、ごめんなさい……次からは、ちゃんと先の枝見て跳びます……、……で、あ、あの、なにか?」

ジロジロ見られているのに気づいて、困惑する。

鍛えられてきたのだろう四肢は引き締まった健康な白い肌を、惜しげもなく晒す、非常に露出が多い軽鎧を身に纏う。
やや東洋の装飾物の印象を与えるデザインに、太ももなどに限ってはあとちょっと足が上がれば股座――さっき見えた白布さえも。――までも見えてしまいそうな際どいデザイン。
なぜか腰の後ろ辺りから伸びる一本の縄のような飾り物。

そして、『まるで猫の耳のようなデザインの布で出来た髪飾り』が、頭に装備されている。
見たまんま、露出の多い東洋風猫のような痴女という他にない。

アデリータ > 「世界はいつでも在り方ってぇやつを教えてくれてるのさね。
 気づいてるやつは少ないけれどねぇ……ヒヒ。
 どうしたんだい猫の嬢ちゃん。
 魔女がそんなに珍しいかい?
 いけないねぇ、目で見ただけが全てじゃないよ」

何がおかしいのか、ヒヒヒヒヒと声をあげて笑う。

「いいや、腕が立ちそうに割りに“色々と”足りてなさそうだと思ってねぇ。
 ヒヒヒ……そんな格好で動き回れるのは若さなのかねぇ」

空飛ぶ箒に腰掛けているこちらは、癖の強いピンク色のロングヘアーにエプロンドレス。
それだけなら、ハイキングにきた少女で通るかもしれないが。
頭にはいつのまにやら、魔女のような帽子が乗っかっている。

「ヒヒっ……いいさ、今回は事故ですませようじゃないか。
 次に同じ事をしたら、猫じゃなくて豚か蛙にしちまうから気をつけるんだねぇ」

アスフィア > 「在り方……世界が、ですか」

――どんより。と、急に顔を曇らせた。というか、なんか眼から光が消えた。

「……じゃあ私は不幸であることを世界から在り方として提示されてるってことですね……ふふ」
棒読みじみた笑い混じりだった。それもつかの間、あ、と顔をあげて。

「……え、えぇと、魔女さんなのはなんとなく分かりましたけども、ええと、珍しいといえば珍しいですね……?」
今まで会ったことがない存在が目の前にいる。という新鮮さに若干眼には興味が滲んでいた。

「……足りてなさそう、という風に言われると、気になりますね……具体的には、何が足りないか、とか分かります、か……?」

――いつの間にか帽子が出てきている。この眼の前の人、実はものすごい人なんじゃないか。少女は訝しんだ。

「……す、すいません。本当に……あ、ええと。その、私、アスフィアと言います。アスフィア=アルスナータです」

ぺこり、と頭を下げた。

――――もしかしたら、聞き覚えがある名前かもしれない。
というのも、一年前、そんな名前の女性冒険者による、単独での巨大な魔物の討伐が成功された報せが一時期話題になったりしていた時期がある。
今はすっかり聞かなくなった話題だ。

アデリータ > 「ハ」

不幸でどんよりした少女が目の前にいるので鼻で笑う。

「だったら、男に乱暴されて自殺した女も奴隷だった奴も世界に決められてるってぇのかい?
 だったらそんな世界はぶち壊されても文句を言われる謂れはないねぇ。
 世界のいう在り方ってぇのは、樹は育つし火は燃えるし風は吹くし雨も降る……そういう【当たり前】の事さね。
 【当たり前】をちゃあんと理解してれば次の一歩がすごく容易になるのは道理だろう?」

ヒヒヒと笑って。

「アタシャ有名人にゃ疎いが聞いた事があるねぇ。
 “地竜殺し”“憤怒の冷嵐”だったかい?
 酒場で話題を聞かなくなったから死んだか他所の土地に行ったと思ってたよ」

ふわふわと箒に腰掛けた少女は言葉を続ける。

「アタシはアデリータ。
 不死身の魔女アデリータ様さ。最後に有名になったのは数十年も前だし若い猫ちゃんは知らないかもしれないねぇ?」