2018/11/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカインさんが現れました。
カイン > 「……ふぅ。やっと止んだか」

街道にポツンと佇む大きな岩陰から文句を言いながらも姿を現す男。
自分の身に纏う外套が湿り気を帯びているのを横目に、
げんなりした表情で街道を見渡せば生い茂る草木から水滴が滴っているのが遠目にもわかる。
数刻降り続いた雨がようやく止んだ直後の光景だ。
空を見上げると、先ほどの曇天が嘘のようにな蒼い晴れ間が覗き。

「これだから雨は嫌いだ、っと」

外套を取り外して絞るとボタボタ音を立てて水が落ちる様が見えて肩が揺れる。

「こりゃ落ち着けるところに行ったらほしたほうが良いな…。冷えるのが問題だ」

カイン > 「全く、降るもんだなあ」

困ったもんだと漏らしながら外套をバッサバッサと音を立てて振るい、
それを岩の上に剣を置いて引っ掻けることで固定してから軽く広げて干しながらも、
日当たりがあまり良くない場所だけにそれ程の効果は望めそうにない。
中途半端に太陽を覆い隠した雲を恨めし気に眺めながら首を鳴らし。

「この調子じゃもう一雨しばらくしたら来そうだな。それまでには町に辿り着きたいが…。歩くしかないか」

そのまま視線を道の左右にやってみるが全く物のない平原である。
人影はおろか動物の影すら見つからず苦い笑みが浮かぶ。

カイン > 「…のんびり一休みって訳にもいかんな」

空を見上げて遠くに大きな雲が現れたのを見て、
渋い顔になりながら外套を掴んでその場を後にしていく。
次の雨が来る前にと足早に家路を急ぐのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からカインさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にゴブリンリベンジャーさんが現れました。
ゴブリンリベンジャー > 山野を駆けるのも得意ではあるが、長距離を歩くには矢張り少しでも踏み固められた道の方が歩きやすい。

それに歩き踏み均されていると言う事は人の往来があると言うこと、つまりは運が良けりゃ誰かしらと遭遇できると言う事だ。

この国の中心である王都に踏み込むのは危険すぎるが、其処から枝葉の如く伸びる街道であればそれなりの「恩恵」は得られる筈、とにかく、今は1人でも女を捕まえて産ませ増やして小規模で構わないから群れをつくり、小さな村を落して勢力を増やす足がかりに……と思うのだが、さてどうなる事か。

今宵も薄曇が月を覆い、少し厳しい寒さに直りきっていない傷が疼き、復讐を忘れさせてくれない痛みに醜悪な顔を歪めながら、街道を王都から村に村から王都にと続く街道を行ったり来たりと歩き続けている。

探しているのはなるべく単独で行動をしている商人や旅人、冒険帰りでボロボロの冒険者であれば大歓迎、だが二人以上の組み合わせはボロボロのローブに宿る魔力を発揮させて、気配を薄めて街道の脇にある茂みに隠れて、と繰り返し今まで過ごしていた。

腹が減れば捕まえた小動物を生で喰らい、腹痛と言うものに無縁な胃袋を頼りに泥水を啜り、静かに獲物を探し、チャンスを待ち続ける。


「耐える」「考える」この二点が行えるだけ、このゴブリンは危険度が他の同族と違っている。

だがまだそれは被害を生み出していない、単独である、と言うだけで周囲にキケンだと言う認識はされて居ない、今は……今はである。

――醜悪な相貌に傷をつけた者がゴブリンを無駄に溢れる慈悲で逃した者がいれば、その限りではないかもしれない。

ゴブリンリベンジャー > 風の流れは早いのか月を覆い隠す雲は流され、千切れた雲の合間から青く冷たい月明かりが差し込んでくると、その眩さに思わず両目を細めて濁ったその眼に輝きが映らないようにし、歪んだ醜悪な顔を更に深くフードの中に引っ込めると、右手を伸ばして更にフードを深く被って、街道ではなく脇道の茂みに飛び込むようにして隠れて、直ぐ傍にある大樹に背中を預けて一呼吸。

「…………………………………。」

夜空には青い月、不吉な青く輝く月はあの夜を思い出させる。

同族が狩られ、兄弟は串刺しにされ、集めていた蓄えを奪われ、肉袋たる女達まで奪われたあの夜を……。

ギリ、ギリリ

相貌を斜めに走る傷が治りきっていない傷が痛む。
フードの縁を引っ張り、目元まで隠すために伸ばした右手は思わず縁を放して、そのまま自分の顔を鷲掴みにして痛みを堪えようと。

忘れもしない、あの一夜。

だがその復讐にも手数も武器も何もかもが足りない。

だから、今もこうやって獲物を探し彷徨っている。
早々都合の良い事は起こると思っていないが、だがそれでも藁をも掴む思いで今しばらく街道に睨みを利かせておく。

左手は腰に携えた復讐の刃の柄を、右手は己の顔を、深呼吸をくり返す事でいざと言う時に備えようとして。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアリゼさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレナーテさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレナーテさんが去りました。
アリゼ > 月明りが照らす静かな夜、秋の冷たい風が草原を駆けていけば、草木が揺れて虫の音色が響く。
魔物や野獣が生息しているとはいえ、この光景は自然の美しさを感じさせるものだ。
そんな風景を横目に見ながら、アリゼは薬草の詰まった革袋を片手に街道を歩く。

「しかし……すっかり遅くなってしまったな。
 夜にしか咲かない花とはなんとも奇妙だが……」

兜は外し、赤い髪を風の吹くままに流して心地よい涼しさを味わう。
月夜にのみ咲く花を摘んできて欲しいという依頼を受けて、今はその帰路だ。
なんでも研究に大量に必要だと言われ、咲いている限りをこうして摘んできた。
最近ではこの辺りに魔獣は少なく、王都も近い。
危険が少なく楽な依頼ということで、新人に回すべきだったかな?
と少しだけ後悔しながらアリゼはのんびりと大樹の側を通った。