2018/10/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にノールさんが現れました。
ノール > 街道を見下ろす、小さな丘
月下の草原の中に白い街道が真っ直ぐ一方は街へ一方はやや離れた森へ。
森から出て、少し旅人が油断するこの平原が獣人の襲撃場所だった。
狗に似た顔がやや、疲れたように丘の上にどん、とある大岩の影から覗く。
何故かこの所、変なモンスターが居てまともに狩りができないのだ。
近寄ったが最後、小鬼達は文字通り一掃されていた。
あれは、駄目だ。

ぱしぱし、と耳が動いているのはもう、飽きてきた証拠だ。
大きな棍棒を抱え直し、獲物が通らないかをじっ、っと我慢する。

ノール > 丘の上にある、大きな岩影の脇に生えている影がゆらゆらと揺れる。
瞼が落ちて、半眼になっているのを節の大きな指先の膨れた手がぐい、と押さえる。
にゅ、と肉食獣の爪が伸びて、落ちてくる瞼を押し上げた。
血走った眼がぎょろり、と街道を眺めて。

なにもない。
獣人は、爪をしまうと瞼が再び落ちて半眼になった。
諦めた顔で首を小さく振ると棍棒を放り出して、ごろり、と横になる。

しばらくして、月下の丘の上、地響きのような鼾が聞こえ始めた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノールさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカインさんが現れました。
カイン > 「……ふぅ。やっと止んだか」

街道にポツンと佇む大きな岩陰から文句を言いながらも姿を現す男。
自分の身に纏う外套が湿り気を帯びているのを横目に、
げんなりした表情で街道を見渡せば生い茂る草木から水滴が滴っているのが遠目にもわかる。
数刻降り続いた雨がようやく止んだ直後の光景だ。
空を見上げると、先ほどの曇天が嘘のようにな蒼い晴れ間が覗き。

「これだから雨は嫌いだ、っと」

外套を取り外して絞るとボタボタ音を立てて水が落ちる様が見えて肩が揺れる。

「こりゃ落ち着けるところに行ったらほしたほうが良いな…。」

カイン > 「暑さもそろそろ去ってくる頃合いだってのに、まだ降るもんだな」

困ったもんだと漏らしながら外套をバッサバッサと音を立てて振るい、
それを岩の上に剣を置いて引っ掻けることで固定してから軽く広げて干しながらも、
日当たりがあまり良くない場所だけにそれ程の効果は望めそうにない。
中途半端に太陽を覆い隠した雲を恨めし気に眺めながら首を鳴らし。

「この調子じゃもう一雨しばらくしたら来そうだな。それまでには町に辿り着きたいが…。歩くしかないか」

そのまま視線を道の左右にやってみるが全く物のない平原である。
人影はおろか動物の影すら見つからず苦い笑みが浮かぶ。

カイン > 「…雲が出てきたか。のんびり一休みって訳にもいかんな」

空を見上げて遠くに大きな雲が現れたのを見て、
渋い顔になりながら外套を掴んでその場を後にしていく。
次の雨が来る前にと足早に家路を急ぐのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からカインさんが去りました。