2017/10/10 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からウィルバーさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアーシェさんが現れました。
アーシェ > 自宅がある草原、そこにある緩やかな丘に背の高い木が1本
その下に椅子に座りながらぼんやりと過ぎる風景を眺めている。

「本当に何も無ければ穏やかな国なのに....」

そうぽつりと呟くとハニーブロンドの髪がそよ風に靡く

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にクトゥワールさんが現れました。
クトゥワール > 今日の風は心地良い。あてどなくフラつくのは日課のようなものだが、こう外の心地良い日にはますます脚の動こうもの。
あてもなく歩くならば道は良いしるべになる。そう目的もなく歩いていれば、

「――おや。」

奇妙、といえば奇妙。
木立の下、椅子がひとつ。そして腰を下ろす影。

「絵画的だな。」

とはいえ、絵の被写体には見えない。辺りに筆を握っている者もない。
興味を惹かれ、彼方の側へと歩む先を変えてみよう。
辺りは広く、遮るもののない草原。此方から先方が見えるように、先方からも此方の姿を確認するのは難しいことではないだろう。

アーシェ > そよそよとそよ風に吹かれ心地良く微睡んでいると風の吹かれる音とは別の音に意識が戻る。

「誰かいるの...?」

はっとし椅子から立ち上がると怯えた様子で辺りを見回す。
視力は悪くは無いがと思っていた矢先、見慣れぬ男性が視界に入り込む

一瞬夫が帰ってきたと錯覚に落ちるほどよく似た背格好の男性に硬直が解けないまま佇む。

クトゥワール > 近付くほどに、紅の瞳は興味の光を宿してまじまじと対象を眺める。
遠目にも大まかな容姿から女性のようだとは思っていたが、どうやら眠っているらしい。

「平和なことだ。」

笑いを含んで呟いたは小声。無論、相手に配慮してのことだったが、

「失礼。起こしてしまったか。」
「他意は無かったのだが、印象的な光景だったもので。こんな所に、こんな風に人がいるとは思わなかった。」

ある程度の距離を取って立ち止まる。相手の目には殆ど黒尽くめのようにも見えるだろうか。
帽子を取って会釈を一つ。

「このようなところで、随分無警戒ではないかね。まあ、気持ちは判るが。」

初対面の相手ながら、目尻に笑みが浮かぶ。
失礼だとは思うが、それほどこの状況は可笑しく感じられた。

アーシェ > 未だ解けぬ警戒心
その警戒心を強める事も弱める事も無く少し離れた場所に居る相手を見やる。

「確かに....無警戒ではありますが....今日は穏やかだったの...」

叱られた子供の様に申し訳なさそうに俯き首から下げられたネックレスを強く握りしめる。

どことなく主人の話し方に似ているその人に心がざわつくのを感じる。

「あの.....旅の方ですか.....?」

申し訳ないついでに、そっと尋ねてみる。

クトゥワール > 彼女の認識により、男の姿は微妙に変異していく。
その差異に彼女が気付くこともない。

「ああ、本当に。私も風が気持ちよくて歩いていた所だ。」

穏やか。その言葉に頷き、辺りを抜ける風を追うように首を巡らす。
広がる草原の上に、見えない風がその軌跡を残していく。

「旅……まあ、そうだ。行く宛があるわけではないが、方々を行き歩いている。」
「私はクトゥワールと言う。そういう貴方は、この近くの人か。」

でなくばこのような軽装で椅子など持って歩きはしないだろう。
彼女の警戒を感じる。ゆえ、距離は詰めぬまま言葉を交わす。

アーシェ > 「まぁ....そうなのですね、私はアーシェと言います
この先に住んでいる者です」

名を名乗られると自分も名を名乗り小さく頭を下げる。

確かに今日はここ数日の騒々しさとは打って変わった静けさがある。
確かに穏やかだが、何故か胸がざわつく。

「こんな穏やかな日が続けばいいのですが....」

ほぅっと溜息を漏らすと吹き抜けた風を追う様に空を見上げると先ほどまであった警戒心はいつの間にか解れていた。

クトゥワール > 「その通りだ。風などは吹くにしてもこのぐらいが丁度良い。」

猛風に追われるような目にあった過日の事を思い出す。
肌を撫でる風は心地良いが、嵐などは御免被ると――深く頷いた。
彼女の言う穏やかという意味と合致するかどうかは判らないが。

「なるほど、近くに集落があるのか。それで良い日和に午睡という訳かね。」
「木立の下で微睡む女性――と。なかなか良い姿だった。私が画家だったら、そのままキャンバスに筆を走らせていたのだが。どうやら生き方を間違えたようだな。」

先刻の無防備さを揶揄するように笑い、言う。
低い音と共に男の肩が揺れているのが判るだろう。

アーシェ > 「嵐は恐いですからね....」

苦笑交じりに微笑むと捲れてしまったエプロンを直しながら。

「だって...こんなに穏やかな日が久しぶりだったから...その...」

気恥ずかしいのか俯きながら頬を熱く赤く染めると、ちらりと笑う相手を見ると余計恥ずかしさが増し。

「そ..そんな...ごく有り触れた日常です....それに私なんか絵画に収まるような器量は無いです....」

クトゥワール > 「そうかね。まあ当人の自己評価にどうこう言うつもりはないが、その髪の色もこのロケーションには良く映えていた。」

褒めれば褒めただけ率直なリアクションを返す女性に、ここぞとばかりに追い打ちをかける。
勿論笑みを含みながら。男の真意は彼女にも伝わるだろう。

「しかしそれは悪い事をしてしまったかな。心休まる日があまりなかったというわけか。」
「――ところで、そろそろそちらに寄っても構わないかね。私は、見ての通りの怪しい者だが。」

彼女の警戒はどうやらもう解れているようだ。
だからこそ、冗談を交えて尋ねてみようか。
彼女の頷きを得られれば、その傍らに距離を数歩詰め。己も木立に背を凭れさせる格好で地面に腰を下ろした。椅子に座っている彼女を、幾分見上げる格好になる。

アーシェ > 「ふふっ怪しい人と、こんな風にお喋りなんかしませんよ」

クスクスと笑うと髪をかき上げながら小さく微笑む。
何時ぶりだろう、こんなに人と楽しく話すのは、隣に腰を下ろした人を少し見下ろすように見やる。

「ここ数日は嵐だったり獣や魔物が多く徘徊していたので、こう晴れて穏やかと言うのは久しいのです」

終始微笑みを崩さず、どこか安心したかのような気持ちは本当に久しい。