2017/03/08 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシャロンさんが現れました。
シャロン > 今宵の少女は、街道の中継地点にある宿にいた。
往来する旅人を狙って建てられた小さな宿は、母屋に離れの倉庫が一つと、深堀の井戸からなっている。
その中の、母屋の一角――宵の中頃までは賑わっているだろう酒場の片隅で、膝の上には五弦の楽器を乗せて。
じゃらんじゃらんと鳴らしながら、壇上で踊る少女達の為に、音楽を奏でていた。

「ふふ、それにしても久しぶりですね……腕が訛っていなければ良いのですが」

子供の頃は、父親である竜の髭を張った楽器に興じたものだ。
奏でるのも、マグメールで生まれた音楽だけでなく、ティルヒアやシェンヤンの物を聞きかじったフレーズが混ざる妙なもの。
気分だけで弾く音楽は統制など取れていない物だが、何もかもを受け入れそうな懐の深さに満ちている。
再び少女の指が蠢き、爪弾いた弦がぽろんと鳴って。変わる曲に合わせるように、踊り子の動きも変わっていく。

シャロン > やがて夜も更けていけば、皆も眠りにつく頃で。
少女もまた、楽器を鳴らす手を止めて、宿の奥へと消えていく

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシャロンさんが去りました。