2017/01/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にエルフリーデさんが現れました。
エルフリーデ > 夜の街道の空気は冷たく、空を見上げれば雲一つない空が広がっていた。
開けた道には、商人や旅人が行き来し、彼等を乗せた馬車の往来も在る。
今夜の街道は、普段とかなり異なっていく。
まるで氷のストーンサークルというべきか、太い氷の柱が幾つもそこらにそびえ立っている。
その傍らには破壊された馬車と、襲撃者に怯えすくむ乗客たち。
格好の獲物だったはずの彼等を襲った輩、賊の群れは、一人の少女に振り回されている。

「さぁ、踊りなさいなっ」

二丁拳銃の魔法銃、その引き金を交互に引き絞り、水の弾丸を連射する。
一発はそれほど強いダメージではないが、連続して被弾すれば、当たったところから凍りはじめ、凍傷を与えかねない。
射線から逃げるように柱の裏へと逃げる賊。
しかし、氷の柱は攻撃を外した邪魔なデカブツではない。
既に魔法弾で仕込まれ、魔法反射の面を作らされた氷に魔法弾が当たれば、跳弾のごとく反射の面をぶつかり続け、賊の背後に回り込んで命中する。
背中が焼けるような痛みに襲われ、賊は地面に突っ伏しうめき声を上げた。

「これで3人目、そろそろお帰りになられたほうがよろしいのでなくて?」

氷の柱を盾に、身を潜める賊達。
しかし、それも既に気配で察知しているのと射程内というのもあり、潜めていないのが実際か。
本来ならこんなところで戦う予定ではなく、首輪入らずの宿で一夜を明かし、麓へ向かう装甲馬車で集落へ向かう予定だった。
道中、襲われた馬車を見つけ、救援に飛び降りたのが事の始まりだ。
馬車に居た少女達が曰く、信号弾を見て助けに来るはずなので、それまで耐えるようにとのこと。
……そもそも、行くなと止められ、ノブレス・オブリージュと飛び出したのはエルフリーデの方だが。

(「これぐらいなら然程問題ではありませんわね」)

男性が向ける欲望の牙、それの恐怖を覚えたとは言え、心が勇める合間なら、それも忘れられた。
馬車か飛び降り、頭に跨ってから身体の捻りで地面へ叩きつけて一人。
近づいてきた敵を屠ろうと氷の槍を一斉に周囲に生やして一人、そして今の一人。
流れを掴んでいる今、負ける要素など微塵もないと、少々憎たらしいほどに自信に溢れた笑みを浮かべている。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアランさんが現れました。