2016/12/24 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアキさんが現れました。
アキ > 平野を横切る大きな街道を歩く、小柄な人影。
完全な和装。背丈には不釣り合いの黒鞘に収まった大太刀を背に差す、その少年は、歩を進めながら、ゆっくりとした仕草で周囲を見渡した。

「完全に夜だし……ここ、どこ?え?僕、迷子?」

特に目的地もなく、旅を続ける少年侍。
身分証明の代わりとして、冒険者登録だけはしていたが、当時はこの地域の文字には不慣れだったこともあり、愛称としての名前を通り名としている。
最近では、すっかりとその呼ばれ方にも慣れ、冒険と称する旅の修業を続けていたが……さすがに、夜更けに街道に一人だと、年相応に不安にもなってしまう。
他に誰かいれば別だろうが、今は、生憎と一人、旅の空。
寒さ以外の理由で一度だけ身震いすると、不安そうな表情を吹き飛ばすように顔を左右に振った。
首の後ろで、細紐で纏められた癖のない黒髪が、サラサラとその動きに合わせ揺れ動く。