2016/12/19 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にノーガルトさんが現れました。
■ノーガルト > (街道を少し外れた、月がよく見える広場。
ノーガルトは、両手剣を構えながらじっと前を見据えていた。
微動だにせず、ただ真っ直ぐに前を見据えて、ゆっくりと剣を振りかざしていく。)
「――――――っちゃあぁぁっ!!」
(その剣を、掛け声と共に振り下ろす。
右足を踏み込み、体を少し前のめりにしながら、袈裟懸けに切っ先を振り下ろす。)
「――――むんっ!」
(そして、踏み込んだ足を軸に体を、腰を捻りながら回転し、剣を横に凪ぐ。
空を切り裂き、銀色の閃光を光らせる、黄金に輝く柄を持つ剣は、月光を反射し更に輝く。
振り切った切っ先を見向きもせず、ノーガルトはそのままの体勢で静止した。)
■ノーガルト > (頭の上には、ひとつの酒瓶が乗せていた。
封は切られており、ほんの少しでもバランスを崩せば、酒瓶は倒れてノーガルトは酒まみれになってしまう。
それでも、ノーガルトは再び剣を、今度は下段に構えて。)
「――――――せぇいっ!!」
(掛け声とともに、いっぽ右足で踏み込んで振り上げる。
できるだけ、体のバランスを崩さぬように、まっすぐに芯を通して。
酒瓶は、ゆれることなくノーガルトの頭の上に鎮座する。)
「………ふうぅぅ………。」
(大きく、息を吐き出しながら振り上げた剣を再び構える。
まっすぐ前を見据え、少し重心を前に移しながら。)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアッシェさんが現れました。
■アッシェ > (街道より外れた月が見える広場の上空を ざぁと何か大きな影が通過していった。
その巨大な気配は通過しただけだったのか 程無くして広場の端より良くも
目立つ色合いの女子が広場にいるノーガルドの方へと歩もうと近づく。)
(頭に酒瓶?遠目では何かの液体が入った瓶が載っている中 剣を構えては振っているように見える。
バランス感覚は素晴らしい模様。邪魔にならない様に有る意味赤尽くしの女は間合いの外だと思う処で足が止まろう)
■ノーガルト > 『…やるな、ノル。以前よりも腕を上げている。』
「……そうか、だがまだ…足りないだろうな。」
(ノーガルトは、ゆっくりと構えを解く。
頭に載せた酒瓶をとり、其の中身を軽く煽った。
なみなみと入っていた酒瓶、バランス感覚とできる限り体の芯をぶれさせないようにする訓練。
これをしてなにが変わるのかといわれると、まずひとつは押し負けない足腰のバランスを鍛えること。
そしてもうひとつは、無駄な動きを省き相手よりも先に攻撃するための、隙をなくすため。
長年やってきた訓練だが、まだ足りなさを覚える。
キルフリートで出会った魔族が、ノーガルトの心に火をつけていた。)
「…やつらを越えるには、まだまだ……な。」
『人の身でそれを超えるつもりか…。』
(ダインの、呆れたような声。
自分にしか聞こえない、相棒の声に軽く笑ったノーガルト。
だが――その間合いの外で、真っ赤な何かが、こっちをじっと見ている。
誰だ、とさけぶ前に――其の人物がなぜ、ここにいるのかと驚くほうが先だった)
「お前は……!」
■アッシェ > (それは静かにいた。魔族でもない気配を纏い ただそこに佇む。
気づかれるまで 普通に 気配も薄く突っ立っていた。
傍からして妙な楽器を持っている位で丸腰に近い上 妙な服装に身を包んでいる。
そんな恰好で目立つなは難しく―剣を振るう方か剣そのものかが気付いたのは無理らしからぬ事。
此方は彼の名を耳で聞いたくらいだ、逆にこちらの名は知っているだろうか?
それは聞いたことはない。名乗った記憶がすっ飛んで ない から。)
「こんばん」
(少し距離が離れていても 脳髄蕩けさせる様な甘声を持って挨拶を述べよう。薄く微笑んで会釈もする素振りを
あの時と圧倒的に違うのは 見た目と服装か。佇まいの気配の薄さは同じか。それ位。)
■ノーガルト > (名前など、あの時点で聞いている余裕などなかった。
少しでも気を抜けば、彼女に殺でられていたかも知れなのだから。
気配をまったく感じなかったのは、己もダインも同じ。
ダインは、間族の気配を読むことができるが、それ以外には反応しないのだ。
1歩、2歩と飛びのき、ノーガルトは其の赤い影に向かって、剣を構えた。)
「……なぜ、こんなところにいる…!この周囲にキルフリートでも現れたか?」
(女に最大限、警戒しながら周囲を見渡す。
情報と予測では、このあたりにキルフリートは出現していないはずだ。
なのに、この女はここにいる。
まさか、この近くにとノーガルトは背中に冷や汗が流れるのを、感じた。
しかも、先ほど酒を煽っている。
こんな状態では、満足に戦うことも難しい。
逃げることを最優先としつつ、女をにらみつけた。
しかし、この女の服装はあの時とまるで違う。
あの時は、確かアサシンのような露出の高い服装だったと思ったが…。)
■アッシェ > (記憶の思い違い なしと見える、ああよかった。あの時は完全にお仕事モードだった。
あの時の依頼はきっちり完遂し 彼の名と顔と多々その他は魔族の国の依頼者に報告済みである。
魔族どころか実のところ とある龍種(人型)であるが為、どちらかというと魔族の気配何ぞ出せない。
剣を構えられても 此方は構えもしないのだ。持っているのは楽器だし)
「なんで。散策の序や。きるふりーと。ああ、あの城。あの城とは契約結んでおらんけんど?
あの城 魔族に該当するやしなぁ?? うち 魔族やないし。」
(キルフリートの関係者ですらない。そもそもあの場所にいたのは依頼者のコネでいただけで、
本来はフリーの仕事人。剣を構えて此方を見てくるが、キルフリート城とは何の因果もない為 警戒の無駄であろう。
じっと彼の事を見ていたが、楽器を背中に背負うと 軽く肩を透かし)
「なして 剣を構えてもーても うちのことそないに覚えてくれはったなんて なんて 解体しがいのある お か た、うふ。」
(にこぉ と艶っぽい笑みを浮かべて 彼を見つめるだけの女。
まだ 何をすることとか素振りは微塵にも見せない そう まだ?)
■ノーガルト > (仕事をしていなくても、ここまで気配を消せるものなのか。
さっきまで訓練していたといっても、周囲に気配りを怠るような男じゃない。
もっとも、まだ訓練中で完全に周囲の気配を読むことができず、結局はダインに頼る。
だが、其のダインも魔族の気配しか読めないとなると、魔族ではない敵対者にはなかなか気づけない。
武技の鍛錬や、剣術の工場なんかよりも、まずは気配を察知する技術を向上させるべきだろうか。
そんなことを考えながら、ノーガルトは剣を構えたまま、アッシェに向いていた。)
「…散策?ずいぶんと風変わりな格好……なに?」
(キルフリートと契約していない?
てっきり、彼女も魔族でキルフリートに使えている門番か何かだと思っていたが、どうやらそうではなかったらしい。
ということは、ここら一体にキルフリートは出現していない、ということか。
拍子抜けしたようで、なんだか安心した気もするが――)
「………っ!!」
(いや、落ち着け…。
彼女の能力、あの時貰った一撃を思い出せ、と自分を叱責する。
双だ、あの時は此方から攻めて、そして返り討ちにあった。
そう、此方から攻撃しなければ――まだわからない。
ノーガルトは、大きく息を吸い込み、そして吐き出しながらそこでじっと構えた。)
■アッシェ > (仕事をしていなくてこの気配の薄さ。薄すぎているのかいないのか。
姿は見えるがそれはそこに本当にいるのか。よもやそれは残像で彼の後ろから耳元にふっと息を吹きかけられる位はしそうだ。
魔族どころか色的に間違えられまくっているその存在たる女は 余り種族どうこうについては兎角言わないつもり。
彼が人だろうが 人の轍を超えた存在であろうが 気にしない。)
「うちの散策は 地に足をつく歩き方ちゃうから。
…あの城もその存在 吸血鬼やしな…城主は吸血鬼や。人嫌いや。」
(契約すらしていないのに 普通にいたのだ。
門番でもないし 城主に認められ…一時的に滞在しただけの存在。
もう離れているし 彼の為に あの城について「城そのもの」の正体を告げておこう。城そのものが化け物やと。
にこにこうふふふといるのだが まだ)
「うちと …殺愛しはる?そないな 足取りで うちと殺し合うん??」
(足元 ふらついているで。 とびしっと指さす。まだ ただの指差しだ。まだ構えもしていないのだ。
ふぅ はぁ、と溜息を吐いてから にこにこ笑顔から 真顔になると)
「やるんか?? ノルはん。」
■ノーガルト > (時折、人間の中にもなかなかに、存在感が薄いものがいることにはいるが。
完全に姿が消えてしまう、なんてことはまずない。
じっと彼女を見据えれば、確かにそこにいる――はずなのに。
なぜか、彼女は蜘蛛のような存在で、そこに実態があるのか、正直わからない。
いや、そもそも本当に魔族でも人間でもない存在でもあるというのか。
可能性をいくら考えても、きりがない。
彼女という存在が、どうしても空恐ろしい。)
「……城自体が、吸血鬼?」
(ただの建物、そんなものでもなかったか。
なるほど、つまりあのガーゴイルを倒した後、すぐに新手がやってきたのは城が教えていたからということか。
まったく、あの城は本当に恐ろしい場所だ。
やはり、手を出すわけにはいかないなと、自嘲気味に笑う。)
「……いや、正直今すぐにでもこの場から逃げ出したい。」
(笑みを作ったまま、真顔になるアッシェを身ながら、継げる言葉は逃走の意味。
酒が入った状態で、彼女と遣り合えるほど、人の範疇を超えた存在ではない。
できればこのまま、この場所から今すぐにでも逃げたいが、背中を見せた瞬間――なんて考えもある。
ようは、剣を構えたまま動けないのだ。)
■アッシェ > (まだ その場から動いていない。足元というか姿が揺らいでいるのは気のせいだろう。
存在そのものが薄い 分身なのか残像なのか そもそもそこにいるのは本当にその実体か。
魔族ではない証拠は見せろと言われれば即晒そうかと思う位余裕はある。
これで恐ろしいと言ったら まだまだ 上には上がいるし 違う種族もいるし、魔王もいるし 様々な存在がこの世界にいる。)
「城が函として恐ろしい存在や。
中に入れば 閉じ込められてもーたら 生きて帰ってこられへんやろな。」
(夜明けとともに 姿が消える。つまりその間はどこかに閉じ込められてしまうという事を示す。
生きている存在が非推奨と言ったのは生きている限り 狙われ続けるで、と含んだまでの事。恐ろしいダンジョン極まれり)
「逃げる、か。 あ、うん、うちの正体位 晒とくで。 うちは アッシェっていう しがない存在や。仮の姿はいくつかあるやけど」
(突如 元々月が見える空模様なのに その場が風吹きすさぶ天候になった。酒の入った彼の酔い覚ましにはよいだろうと思い、
目にも止まらぬ風と砂埃がやんだ時にそこにいたのは 獰猛さと巨躯にして堂々とした体躯の炎竜だった。見上げる位はあった。)
『うちは 龍や。 ほな 次会う時は 敵でないことを祈るで』
(ばさぁ、と翼を動かして 竜は飛び上がるとあっという間に彼をその場に放置して どこか遠くへ飛び去って行ったという―)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアッシェさんが去りました。
■ノーガルト > (ノーガルトは、見えているものを信じるようにしていた。
だから、彼女が影の薄い存在、不確かな存在というだけで、恐ろしく感じる。
魔王やその他の種族は、ただ単に力が強いからという理由で震え上がるが彼女は違う。
得体の知れない存在だから、空恐ろしいのだ。)
「………。」
(生きたまま、出られることのないダンジョンだというのは知っている。
しかし、あの城の危険度を知り、そしてあそこを撤退したのは、絶対に間違いではないだろう。
近寄るものかと思う自分と、もう一度アタックしたいと思う自分が、混ざり合う。)
「アッシェ……?」
(名前を名乗られる。
別に、其の名前を名乗られたからといって、ああそうかで終わる。
だが、次の瞬間――一瞬にして、酔いがさめてしまった。
吹き荒れる突風、砂埃に目を護ると、次の瞬間そこにいたのは―――)
「――――は、はああぁぁぁ!!??」
(言葉を失う、とかそんなレベルではない。
ドラゴン――伝説上、もっとも強大な力を持つといわれている存在。
そんなものが、目の前にいたのだから、それは驚くだろう。
飛び去っていく赤い巨大な影、其の背中を見送り――いや。
驚きのあまり、しばらくそこに立ち尽くしていたという…。)
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノーガルトさんが去りました。