2016/12/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にヴィヴィさんが現れました。
ヴィヴィ > 行商人の一行が、王都を目指してまれびとの道を進んでいた。
ゆっくりとした歩みの馬車に並んで、護衛であろう冒険者たちが歩いている。
その中に、槍を携えた銀髪の女の姿があった。

かつて内乱の折に兵士であることを辞め、生き方を探す一人の女。
冒険者の男が「ようやく王都に帰れるな」などと声かけてくる。

「自分は、未だあそこを帰る場所とは思えないんだ」

小さく肩を竦めて、申し訳なさそうに言う。

暗い夜道、灯りを吊るして進む一行が何を運んでいるのか。
女はそれを知らず、ただ護衛と雇われただけだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にヴィクトールさんが現れました。
ヴィクトール > 行商人の一行が進む先には、街道樹が並ぶ通りがある。
暖かくなれば、甘い香りがする綺麗な花を咲かせ、旅人や行商人達を楽しませていた。
しかし、賊が身を潜めるには丁度いい物陰にもなる。
遠くから運ばれてくる荷物を、よく思わない輩もいたそうだ。
襲え、奪った荷物と人間は好きにするといい。
武器を手にした賊が20人ほど彼等を待ち構え、ここで血祭りにあげるはずだった。

「久しぶりに暴れた気がするぜ、遠慮なしによ」

彼等が通りかかる頃には、街道は血に濡れている。
物陰に潜んでいた賊達が全員倒され、躯となって転がっていた。
この男以外にも、数人の男達がいるが、見た感じはどれも正規兵といったものよりはゴロツキの集まりの様に人相が悪い。

「お、ようやく来やがった。 アンタ達王都まで荷物運んでる行商人だろ? 受取手からアンタらと荷物守れって言われてよ」

証文を手に一行へと近づいていく。
そこには、彼等の荷物の受け取り手のサインで荷物と彼等の護衛を依頼した一文が書かれている。
依頼先の相手として書かれた名前には、チェーンブレイカーの名が記させているものだ。

ヴィヴィ > 進む先、街路樹の並ぶあたりへと一行が差し掛かる。
護衛の冒険者たちが血の匂いを察して警戒を強めた。
そこに、掛けられた男の声に御者がそろりと近づいてきて証文を検める。
「たしかに、間違いないようです」と御者が言って、ようやく冒険者たちも武器を収めた。
槍を構えていた女もまた、御者の声に構えを解いた。

「……自分たちだけでは信用ならない、というわけか」

まだ暗がりの中にいて、件の男の顔を確かめないまま口をついて出たのは皮肉めいた言葉。
とはいえ、賊と思わしき骸の数をさっと見てその腕前には納得する。