2016/11/22 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」に獣魔さんが現れました。
■獣魔 > 都市と都市を結ぶメグメール(喜びヶ原)と呼ばれる街道を縄張りに触れているのだろう、普段よりも生温かい夜風が吹く今宵も様々な武器と容姿を持ち合わせた「なり損ない」達が獲物に有り付こうと街道を挟んで鬱蒼と生い茂る森の木々に紛れ目を光らせている。
「クルワッ!クワックワッ!!クワッ!」
木々の隙間から鋭く短い鳴き声を二度三度と放つのは突出して街道に一番近い大樹の影に隠れる若い雄だ。
両手にはただでさえ大きく長い腕を包むように一回りも大きな手甲に両手を包み、潜み獲物を待ちわびている状況だと言うのに、時々苛々した様子で巨大な手甲に守られたその右拳と左拳をドラの如く打ち鳴らしている。
鳴き声にしたって内容は酷く単純だ。
他の者は手を出すなと、通りかかった獲物を一番先に喰らうのは己だとそう自己主張している。
若く青い1頭の獣魔、他の獣魔よりも爬虫類に近しい容姿とギラギラと餓獣の如く輝く眼差しと、自信に満ち溢れたオーラをまとい、獲物は今か今か待ちわびている。
今宵は街道に吹き荒れる風が少し生臭く、他の動物や鳥たちの鳴き声が潜んでいるのきっと獣魔達が街道を見張っているからだろう。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にイルミさんが現れました。
■イルミ > 「……また遅くなっちゃった」
暗い夜の街道を一人で歩く黒マントの姿は、遠くから見れば小さいテントか何かがひとりでに動いているようにも見えるかもしれない。
目当ての本やら薬草類やらを探して王都をうろついていると、ついいつも時間を忘れてしまう。というのも、曲がりなりにも魔族の自分にとっては『夜は危険』という当たり前の事実すら自分にとっては意識しなければ忘れてしまいがちなせいだ。
「……急いだ方がいいかな」
護衛を雇ったり、馬車に乗るような金も持っていない。というか、街道の途中にぽつんと立った道具屋にわざわざ送ってくれる馬車もそうあるまい。都合、非力な魔女は不用心に夜道を歩く他ない。
■獣魔 > 街道を無防備に歩く人影を見逃す理由など獣魔の群れには欠片も無い。
街道を挟んで木々立ち並ぶ鬱蒼とした森の陰から、幾つも覗く夜空に輝く星の如き数多の眼。
その中でも突出し我を誇る若い雄が他の誰よりも素早く街道に躍り出て、小さなテントと見間違えそうな黒いマントを羽織る人影の前に姿を現す。
「クワッ!!クワックワッ!!」
有る程度知識があればそれは山賊紛いを生業にしている亜人の群れであり、戦場でよく見かける兵士代わりに戦わされる魔物であると気がつくかもしれない。
が、亜人にとって我を知るかはどうでも良く、見るからに非力で食いでの無さそうな人影にも血気はやる獣魔の若者は威嚇し、鋭い声で鳴きながら食って掛かる。
ただ直ぐに両手にはめ込んだ巨大な手甲に包まれた腕を振るう事はない、まず相手を見極める為にか、翡翠色のギラギラした縦長い瞳孔を持つ眼で黒いマントを着込んだ人影を見据えた。
■イルミ > 「え?……きゃっ……!」
目の前に現れた人影に一瞬呆然とし、それが『人』でないことに気づくと小さく悲鳴を上げて一歩後ずさった。
人型ではあるが、人間ではないし、ミレーでもない。もちろんどう見たって魔族にも見えないし、何よりこちらに友好的な様子はなかった。
「えっ……ぁ、あ、あのっ……お金、あまり、ないです……その、売っても価値のありそうなものも……」
言葉が通じるかどうかも分からない相手にたどたどしく『襲う価値はない』とアピールしながら、一歩一歩後ろへ下がる。実際、今は一番の財産である水晶玉も家に置いてきてあるし、財布には安宿の部屋を取る金すらない。
そうしてやや落ち着いて観察してみてようやく、相手はどうやら爬虫類系の獣人であることがわかった。わかったところで対策など思い付かないけれど。
■獣魔 > 「……クァッ、クワッ!!」
有る程度知性を有する獣魔だが若い雄は知識が成熟した個体に追いついていないのか、目の前の人影が何を問うているのか判らず、ただただあげた悲鳴にだけ満足そうに口元をニタァと歪めて見せ、鋭く再び吼えて悲鳴をあげさせようと脅すだけ。
他の獣魔と違い聊か小柄ではあるが、それでも人影よりも頭一つ大きく、猫背を真っ直ぐとすればそれ以上に高くなる、が今は猫背のまま緩やかに尾を振り、全身を初の襲撃に興奮止まぬまま、右手の拳と左手の拳をぶつけ合わせ、ガンガンと音を鳴らしながら、相手が下がった分だけギシギシと地面を踏み鳴らし、距離を詰めていく。
人影のコチラを伺うような眼差しに薄暗い街道でも良く判るギラギラと輝く眼。
口端からはダラ……と粘り気の強い唾液を垂らし、人影をジィと見つめ、亜人なりに思案している。
目の前の喰うに値しない弱そうな生き物は雄なのか雌なのか、拳を振るい壊すだけの価値があるのか、それともモット楽しい使い道があるモノなのかを翡翠色の視線を向け、嘗め回すような視線を足元から頭部の辺りまで何往復もさせ、考える。
■イルミ > 「ひ、ひぃ……!」
目の前の獣人が吠えると、絵に描いたような情けない悲鳴を上げて縮こまる。そんなことよりも先に逃げるべきなのは分かっているのだけど、足がすくんで動かない。第一、自分はお世辞にも足が速いとは言えず、逃げたところで追い付かれる可能性は高い。
吠える声といい、拳を鳴らす動作といい、こちらを威嚇しようとしているのは明らかだが、すぐに食い殺すというつもりもないのなら、大人しくして向こうが興味を失うのを待つのも手なのではないだろうか?
「……あっ、そうだ、えっと……あれ?どこだっけ……」
そこまで考えて、何か彼(?)の興味を引くものを差し出したり、放り投げたりすれば、逃げることも出来るかもと思い、今日買った薬草を思い出した。強い香りを放つそれならあるいは…と思ったのだけど、どこにしまったのか思い出せず、マントの前を開いて身体のあちこちを探し始める。
■獣魔 > 若い獣魔の雄にとって初めて聴覚で味わう悲鳴は非常に甘美で心地良く、聞いているだけで恍惚とした気分を味わえる最上級の音楽であった。
だが、それだけでは若い雄の情欲が興奮が昇華される筈も無く、更に鳴かせて楽しもうと脅かそうと考えたが、吼えるだけではきっと獲物も慣れてしまうと考え、相手の骨を砕き、肉を引き裂いたらどんな良い声で鳴くのか、興味が湧いて浮かべている笑みをより深く嗜虐性に満ちた笑みへと歪めた。
ガシャン、ガシャン、と音を立てたのは両手に嵌め込んだ殴打用の巨大な手甲を外し地面に落した音。
それから視線を人影から己の手に落とし、無手になった大きめの両手の指先までも何度も握り広げを繰り返すと、直ぐに黒いマントの人影へと戻す。
――…そして若い獣魔は見てしまう、人影が黒いマントの前を広げて、体のあちらこちらを探り何かを探す姿を……。
女、その事にいち早く気がついた若い獣魔はゴクリと喉を膨らませて鳴らし生唾を飲み混むと、女の前まで大股で歩いて近づき、両手をヌラリと伸ばすと無造作に女の黒いマントを両手で掴んで内から外側に引っ張る事でマントの前面をもっと広げて、その中身を値打ちを確かめようとする。
■イルミ > 「ええと、えっと……あっ、ちょっと、ちょっと待っててください……」
どこにやったっけ?と焦りながら身体中を探るうち、彼?の付けていた手甲が地面に落ちたのが見えた。それの意味するところはわからないけれど、とにかく探すしかない。どのポケットだったか、それともどこかに置いてきたのか……。
「……きゃあぁっ!?ちょ、ちょっと……えっと、こ、これが欲しいんですか?」
とうとう獣人の手が伸びてきて、ますます焦る。しかし、マントを掴むその手に、もしかしたらヒラヒラするものが好きなのかもしれないと思い、首元の留めを外して差し出す。都合、その下のハーフドレス姿があらわになり、身体の凹凸がはっきりすることになる。
■獣魔 > 翡翠色のギラギラと輝く眼に映る女が黒いマントの内に秘めた身体のライン、極上に柔らかそうな肉。
何故か女が自ら外して渡してきた果実でいう邪魔な皮を街道の地面に放り投げると、無意識にも両手はハーフドレスの胸元にまで伸ばして、再びそれを引き千切り、美味そうな果実を確かめようと布を指先を絡めて掴み、また内から外へと引き千切ってしまおうと力を込める。
まるで果実の皮をむく作業。
最初は硬い皮を続いて果肉を包む薄皮を
剥いで、剥いで、剥いで、その中に潜む極上の果肉を貪らんと。
「クワッ!クァッ!クワッ!!」
再び喉を震わせて鳴くのは勝利宣言。
周囲の同族には手を出すなと、この果実はオレの物だと吼える事で主張し、全身を戦慄かせ歓喜する。
……すれば、股座から異様に生臭い香りを匂わせ始める。
人間の男のにおわせる先走りの我慢汁よりも濃く、むらっと急激に辺りに広がっていくのを自覚できるほどの香り。
それは内包型の生殖器が悦び、出番を求める為に露出する予兆の香りで有り、周囲に強い雄がいる事を誇示する為のにおいで。
■イルミ > 「え……やっ、きゃあぁぁっ!?」
獣人はマントには目もくれず、胸元の布があっさりと破かれたことで本日何度目かも分からない悲鳴を上げる。
どうしてそんなことをするのか?とこぼれ落ちそうになる乳房を慌ててを隠しながら思い浮かべた疑問の答えは、思いの外すぐに見つかった。
「あっ……あなたは……っ……」
サキュバスなら嗅ぎ逃しようもない、鼻をつまんでも感じるような濃厚なオスの臭い。この生き物は、こちらを『メス』として見ている。思わず尻餅をついたのは、驚愕からか、それとも別の何かか。どちらにせよ、身体からピンク色の魔力が抜け出して、それが魅了という名の催淫魔術として発現するのを止める術はなかった。
■獣魔 > 魔力に抗体が持てるほど成熟しておらず尚且つ若い雄にはあまりに甘美過ぎる魅了と言う名の催淫魔術の力。
狩猟する時に感じる興奮よりも何よりもゾワゾワとした言葉に出来ぬ何かが身体の隅々まで駆け巡るのが分かれば微細な鱗の一つ一つが捲れて汗が噴出しそうな熱も感じてしまう。
「ククルルッ、クアックアッ!!」
言葉が喋れない話す事が出来ない未成熟な若い雄はそれを鳴き声として歓喜に再び泣き喚く。
翡翠の眼に映るのは「雌」なのだ……二度味わえないかもしれない極上の雌……。
零れ落ちそうな程の豊な女の乳房の肉を翡翠の眼で凝視し、両手はそれも弄ろり触れようと伸ばすが相手が尻餅をついてしまった。
高さの関係で弄れぬのが不服か、喉を膨らませグロロロと怒りに唸り声を上げて、雌に訴える。
――がそれと時同じくして股座よりグジュと聞くに堪えない音と濃厚な雄臭を匂わせながら、股座に縦に筋が入り、其処から人間の成人男性もかくやの太い生殖器が零れ出てしまう。
人間と変わらずカリ首から何からが存在するのか、鮮やかな肉色をした人間の男根となんら変わらずペニス。
ただ竿には幾つも小さな瘤があり、それだけが異形だと見る者に告げる。
そして根元の陰嚢もたっぷりと子種が詰まっているのか、揺れるたびに袋にまとわりついた粘液が曲線を伝い、街道の地面に小さな染みすら作り出していて。
■イルミ > 「あっ、ぁぁっ、あ……」
尻餅をついたまま、混乱に任せて言葉にならない声を漏らす。『恐怖と嫌悪』が『興奮と飢え』にぶつかり、どうしたらいいのかわからないまま震えて、しかし今のままでは……オスの臭いに捕らえられたままでは逃げることが叶わないのは確かだった。
「……っ……わ、私が、欲しいんですか……?」
食糧として見られているわけではない。どんなに悪くとも、一度交尾を済ますまで危害は加えられないはず。なら、媚びを売っておけば当面の安全を確保するしかない。
膝立ちになり、胸の下で腕を組んで『異様』に片足を突っ込んだ大きさの乳房を差し出すように持ち上げて見せる。それが彼の目に魅力的に映るかはわからないけれど、真っ先にここの服を破いたことから考えても一定の興味を引けるのは確かだ。