2016/11/15 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にリシェラさんが現れました。
リシェラ > 雲行きは少々怪しいものの雨降ると迄はゆかぬ天候か。
王都から続く街道上へと一匹の蝙蝠が飛来する。
距離的には歩くにはかなり離れている場所だ。
音も無く街道から僅かな外れへと舞い降りれば、其の身を翼で覆っていく。
翼が再び広げられれば其れはマントと化し、フードを目深に被る人影と為った。

「此の付近に見えたと思ったのだが…」

呟く声は少女のもの、そして辺りを見渡す仕草。
向けた眼が休憩所らしき簡素な小屋に止まれば、其方へと足が向く。

リシェラ > 別に特別な目的が在ってやって来た訳では無い。
ここ暫くは色々な噂話が飛び交っており、離れて外を巡る機会を逃していた。
其れも長くはそう続かなかった…否、自分と他の者の時間感覚に食い違いが在るかもしれないか。
兎も角、そんな噂話も最近は逆に聞かなくなっている。
丁度良い機会だと思い、今こうして外の散歩をしていた訳だ。

翼を休めるのには良い場所だ、そう誰かの目に止まる事も無く休めるだろう。
先客がもし居る為らば、面倒な相手で無い事を祈ろうか。
居ないならば、其れに越した事は無い。
小屋の扉の前に立ち、手を添えゆっくりと開いて。

リシェラ > 開いた扉の隙間から中の様子を確認する。
ざっと見た感じは誰かが中を使っている、と云う様子は見られない様か。
為らば気兼ねなく使えると、小さな身を中へと滑らせ静かに扉を閉めていく。
外から見た通りに中の様子も簡素なものだった。
休憩所なのだから、そんなに大層にする必要も無いのだから当然と言えば当然なのだろう。
雨風を凌げる天井と壁が在れば自分にとっては十分だ。

「まだ時間は在るか、少しばかり休みもう少し先を見て戻るとしよう」

窓から映る雲掛かった夜空を見上げ、再び呟く。
身を暖める焚き火も毛布も特に必要とはしない。
椅子の一つを手にすれば、壁際に置いて腰を掛ける。
小さく呼吸を整え、眼を閉じ身体の力を抜いた。
傍から見れば寝ている様に見える感じだろう。

リシェラ > 其れから更なる時が経つ。
暗く静かな夜空に合う様な、そんな静寂が辺りを覆う。
椅子から腰を上げ、来た時と同じ様に音も無く外へと身を滑らせるか。
後は少女が呟いていた言葉の侭だ。
夜空の散歩を堪能し、住まう部屋へと戻って行くだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からリシェラさんが去りました。