2021/04/05 のログ
ご案内:「夢幻窟」にリーアンさんが現れました。
リーアン > ―――――夢を見ていた。

館の奥まった一室で、頭部に装着するタイプの魔導機械に繋がれ、
黒い長袍を纏った四肢に枷を着けられ、寝台へ大の字に拘束された格好で、
深く焚き染められた香に拠ってか、あるいは何某かの術に拠ってか、
意識を完全に刈り取られた、其の状態で。

夢はいつかの、戦場に繋がる。
初陣だった、己は負ける筈が無いと、根拠も無く信じていた。
然し、あの日の現実がそうだったように、己は王国側に捕らえられる。
武具の類を剥ぎ取られ、下帯一枚の素肌に縄打たれ引き立てられた。

王国側の占拠する砦、其の地下に設えられた尋問部屋という名の拷問部屋。
胸の上下に巡らされた縄で、剥き出しの乳房を際立たせる卑猥な格好を強いられ、
後ろ手に両腕を戒められて、肌を隠すことも許されず。
其れまで男を知る機会も無く、男に肌を見せたことも無かった己に、
王国の男たちの、下卑た眼差しが突き刺さる。

怖い、と思っても、口になど出せない。
震えているのを悟られたくなくて、必死に身を強張らせていた、
あの日の夢は、何処まで再現されるのだろう。
あるいはもっと凄惨な夢を、見させられてしまうのか―――――。

リーアン > 眠りとは本来、疲れ果てた心身を癒すものである筈。
けれど其の眠りに一滴の毒を垂らされ、穢れ無き皇女であった頃の夢を、
何処まで、幾度、追体験すれば解放されるのか。
己は何も知らず、分からず、玩ばれるままに―――――――。

ご案内:「夢幻窟」からリーアンさんが去りました。