2020/08/16 のログ
ご案内:「夢幻窟」にアメリアさんが現れました。
アメリア > 頭の天辺から足の爪先まで、桃色の妄想で出来ていると言っても過言ではない。
そんな罰当たりな王女にその施設を紹介したのは、一体何処の不埒者だったか。
しかし勿論、当人は喜び勇んで修道院を抜け出し、その施設の奥まった一室、
異国風の香炉から立ち上る芳香も怪しげな部屋の中央に設えられた、寝台の上に身を横たえた。
頭に装着したリング状の魔導機械が、淡く、青く光を瞬かせるも、焚かれた香が誘う眠気を阻む光では無く。
何かの仕掛けが隠されているとしても、今はただ寝心地の良い寝台は、柔らかく王女の身体を受け止める。
目を閉じて、弾む呼吸を抑えて眠りに就こう、と―――――

―――――けれども何より、小さな頭の中で犇めき合う卑猥な『記憶』のあまりの多さに、
魔導機械が正しく機能し、王女が期待するような『夢』に溺れるまでには、もう少し時間が掛かりそうだった。

ご案内:「夢幻窟」にアンヤさんが現れました。
アンヤ > ――…悪鬼羅刹だって暇を持余す。

お天道様の下を歩けば汗は垂れるし、涼しげな場所があれば其処に駆け込みたくもなる、まさに受肉した事の弊害という奴だろう。

これ幸いな事にちょっとした小遣い稼ぎが成功し、懐の重みが少しだけ頼もしく、偶には【ヒト】が興じる遊びでも愉しもうとやってきたのが色々と噂のある夢幻窟。

温かな懐が気を大きくしている所為もあってか、案内役の男に幾つか注文をつけ、此処で一番人気のある魔導機械とやらに結構な額のチップをつかませて案内をさせると、案内先の重たい扉の先はなんと使用中の部屋である。

これは?と案内人の男に眉間に皺を寄せ、片隅を軽く持ち上げて苦笑いを向けて、どういう事だと帯状の眼帯の下の眼と右眼で案内人を一睨みすると――…お楽しみくださいと。

「しかしじゃなぁ……。」

人の娯楽に疎い悪鬼羅刹は何とも言えぬ香りに包まれた部屋の中へと足を進めると、背後で扉が閉まる音。
やれやれと思いもするが据え膳喰わぬは何とやら、一先ず寝台で先にそれをお楽しみ中の先客の方へと向う。

その視線、向った先に眠る美姫を……シスターであろうか、女を味見する為に、瞳には案内人に向けたものとはまったく別のニィと不敵なる笑みを浮べて。

アメリア > この施設は連れ込み宿も併設しているらしいが、それは勿論、
男女双方の合意があってこそ開放される筈である。
頭の中が卑猥な妄想塗れの王女の側は、合意前に襲われても喜ぶかも知れないが、
そもそも今現在、王女の意識は意思表示の出来ない、夢現を彷徨っている状態だった。
ちらちらと煌めく光が、リングを通して装着者の頭の中から、
どんな『夢』を抽出してやろうか、と動き出している―――――

そんな所へ現れた男は、善人か、それともその真逆か。
異性である先客の居る部屋に、立ち去りもせず居残る辺り、
少なくとも前者ではなさそうだが。

ともあれ、今は未だ、機械は具体的な『夢』を描き出している訳ではない。
寝台の上、頬を染め、息を弾ませた王女の意識は、最も操り易い状態にある。
男にその気があれば、容易く男の望む『夢』の中で、王女は心身ともに乱れ、蕩け、果てることになる筈だ。

アンヤ > 脳裏に過ぎるのは案内人が説明してくれた魔導機械の仕様方法。
最初は頭部にリングを装着し寝台に横たわる事で魔導機械であるリングが脳から記憶から『夢』を選び出し、現実では体験できぬ夢を見せてくれるという説明であったが、チップを弾んでやった瞬間に説明に続きが加わった。

――…外部から夢を確認する方法。

装着者が見につけたリング型の魔導機械に額を押し付ければ、装着者が見ている『夢』を確認することが出来る、と。
それはつまりこういう場面がこういう事がチップを弾めば楽しめるという事に他ならない。

「……運が悪い娘、と……若しかしたら運が良い、かもしれんな。」

苦笑いなど露に消え、口元には意地悪く薄気味悪さすらある笑みをニタァと浮べると、魔導機械を装着する娘が横たわる寝台の端に尻を乗せ、身体を軽く捻って娘の方に身体を向けると己の力の片鱗をまとわせた指先をひゅらりと伸ばし、その魔導機械たるリングをその指の腹でなぞる。

言うなれば外部よりの操作。
案内人の説明を噛み砕き理解し、其処から己の力を乗せての実験である。

――…娘に見せる夢はまずは味見程度。

「何処まで耐えれるか……さてさて。」と呟きながら力を注ぎ夢を強引に構築していく、己が望むがままに。

見せる夢。
其処はボロボロの板張り床の社の中である。
東方の建築様式である板張りの社の中には神棚が。
其処に祭られているのはとぐろを巻いた蛇、無論娘の周囲にはその使いである蛇が群れで蠢き、娘が現状に気がつくのなら、そのシスターの身にまとう黒の修道衣の中にギラリと瞳を輝かせたその蛇たちが一匹、また一匹と細かくも艶やかな鱗をヌメリで輝かせ、身体をくねらせてがその黒の修道衣のスカートの裾から中へと潜り込もうとしていく。

アメリア > きしり、と微か、男の体重を受けて寝台が軋んだ。
けれどもその軋みはほんの僅かで、横たわる身体が傾ぐ程ではなく、
色づく唇から零れる寝息のリズムにも変化は無かった。

それまで、見えていた『夢』は、母親の体験したもの、その発展形。
舞台は王都であったり、何処か片田舎であったりしたけれど、
総じて、慣れ親しんだ王国、その文化圏の領域を出ていなかった。

―――――しかし、男がリングに手指を触れさせた瞬間。
鮮やかに、音も無く、場面は異郷の色に染まった。

「………こ、こは、……どこ、」

くすんだ板張りの床、見知らぬ建築様式の建物の中。
初めは真っ暗だとばかり思っていたその空間に、薄明かりが滲む。
眼前に設えられた神棚、そして、座り込んだ王女の周囲に、
しゅるしゅると黒光りのする鱗を輝かせながら蠢く、無数の蛇が。
―――――ぞくり、背筋に鋭い悪寒が駆け抜けた。

「な、に……これ、何、ですの、―――――あ、あ、駄目、っ、
 来ない、で、……駄目、いや、入って、来ちゃ駄目、ですの……、
 やめ、て、――――――あぁ、あ、こんな、こんなの、」

床に広がる裾から、潜り込もうとする蛇を阻もうと伸ばした両手が、
素早く絡みついた別の蛇に自由を奪われてしまった。
上体を捩り、腰をくねらせて逃れようとするも、次々に潜り込んでくる蛇を阻む術は無く、

―――――じゅ、く、じゅる、くちゅ、ちゅ。

ひんやりとして湿った感触が、細かな鱗が、ストッキングの上から這い上がり、
脚の付け根、肌の露出した部分へ辿り着く。
初めに入り込んできた数匹は、直ぐにそこから先へも―――――くにゅり、甘い刺激を与えて。

男が見ている王女の顔は、苦悶しているようにも、見える。
けれども半開きになった唇はますます赤く、息遣いは更に乱れて。

アンヤ > 眠れる美姫がくり返す耳障りの良い規則正しい呼吸音が乱れ始め、その魅惑的なぷるりと質感のよさそうな唇が半開きになれば浮かべている笑みをより深くより歪に変えて、その魅惑的な姿にその先を見たくなる――…ゾワと項から良い玩具が手元にあると言う歓喜の怖気が這い上がるのを自覚する。

「ほれ、何匹受け入れられるか。気に入れば巫女に選んでやろう。だから我を愉しませよ、我に悦楽の祝詞を聞かせよ愛い少女よ。」

腰をかけた寝台から下ろしている足をぶらりと揺らし、機嫌良さそうな姿を隠しもせずに、甘く囁くような声で眠り子を慈しむ声色で魔導機械を嵌めた少女に語りかけると、手を伸ばし呼吸と共に上下する修道服の胸元に手を這わせ、その布を押し上げ自己主張の強そうな膨らみを覆うと人差し指だけを使い、その膨らみ描く曲線の先端を乳頭部分を探すために堅い爪先でカリカリと引っかいて遊びだす。

そうして淫夢と悪夢の交じり合う危い夢の世界。
魔導機械が見せる夢より生々しい感覚を与える機械を通じて刻み込む『夢』。

拒絶と呼ぶには酷く雄を興奮させる心地良い少女の声に感化され、影よりゴボゴボと音をたて泥沼から這い出すように次々に姿を見せる黒蛇達は瞳を細めて喜び、その柔肌に呪詛を刻むために群がっていく。

跳ね除けるか押し留めるかしようと足掻く少女にしゅるりと巻きつき、拒絶を阻害する黒蛇はそのまま少女の両手首を金属の手械の如く、一束ねにしてギチリとその細身からイメージし難い程の力で締め上げると、今度は修道服の袖からもシュルシュルと黒蛇達は唸り声をあげて修道服の闇の中へともぐりこみ始める――…そして1匹がその白い柔肌に二の腕に上顎と下顎を大きく広げるとぞぶりと肉を毒がで穿ち、そこからドロと毒を流し込み始める。

毒は血管を通じて柔肌の感度を煽る毒、冷たく、血管の何れかをとるのを感じさせる不可思議なる媚毒、黒蛇は呪詛を刻む毒蛇――…主を喜ばせるために少女に毒を打ち込む悪夢の欠片。

無論それは1匹に過ぎない。
もう袖口から中に入り込み、柔らかそうな腹部へと下る黒蛇は少女のヘソを長い尾で擦りとすり、そのまま肉厚な胸元のふくらみの狭間に頭を突っ込むと、その谷間を専有しようと微細で僅かに濡れる鱗で乳房の内側面を擦りあげながら、上に上にと這いずり進んでいくだろう。

統率なく、決められた行動もリズムもない黒蛇の群れの蹂躙。

もごもごもごと修道服のスカートが盛り上がり蠢くほどに潜り込んで行く黒蛇の群れ、群れ、群れ。
少女のはいたストッキングを微量の粘液で濡らしながら、その上を這い、中にはストッキングの中に頭を強引に突っ込んで生脚の脹脛に頭部を擦り付ける黒蛇もいる。

冷たい黒蛇の体温、動くたびに少量ながら分泌される粘液、それは何も脚にだけではなく、その先の付け根の淫媚なるスジに向け辿り着いた黒蛇も同様にその体温と粘液、それをくにゅりとその花園に押し付け、薄布越しに強く強くそこを圧し、群れとかしたモノが競ってその先を蹂躙せんと暴れ身体をくねり、少女の太股の内側を側面を強く叩きながら、徐々にショーツのクロッチを押し裂きだす。

普通ならありえない、が是は夢。
何よりも淫靡で残酷なる夢である。

アメリア > 『夢』そして『悪夢』、けれどもそれは確かに、王女が心から望んでいたもの。
『夢』のように玩ばれたい、『悪夢』の中に溺れてしまいたい、
そんな王女の強い願望が、ますます『夢』の浸食を深めてゆく。

男の指先に操られて、深く暗い闇に堕ちる―――――その『闇』が夢のまま終わるのか、
現実をも浸蝕するものとなるのか、今は未だ、誰も知らず――――――。

ご案内:「夢幻窟」からアンヤさんが去りました。
ご案内:「夢幻窟」からアメリアさんが去りました。