2022/07/27 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にジーゴさんが現れました。
ジーゴ > 今日のバイトは水遊場の水着売り場。
プールサイドの監視員とか清掃係はやったことがあるけれど、水着売り場は初めての経験だ。
なるべく、お客さんが来なければいいな、と願っているけれど、やはり真夏のレジャーといえば水遊場。客の出入りは多い。

いつもここでバイトする時はぴったりとした水着をはかされるのだけれど、それは今日も変わりがない。背中の傷が目立つからとシャツだけはお情けで着ても良いことになったけれど、
シャツの前ボタンは止めたらダメ、という謎の指示をされてしまって露出度は高めのまま。

「そ、そですね…黒がお似合いですよ」
水着が売れれば売れるだけ給料が上がると聞いているから、試着の客にも慣れないながらセールストークを続けている。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」にアイリースさんが現れました。
アイリース > 「……あら?」

あまりの暑さに、水遊場に涼みに来た一人の女。
一通り泳いで、少し休憩しようか、と思っていれば。
水着売り場を見つけ。興味深そうにゆっくりと近づき。

「失礼しんす。
 こちで、水着を買えるんでありんすか?」

遠目に見ても、水着売り場だとは判るが。
一応念のため。女は、そこで働く人物にそう確認してみる。
もしも勘違いであった場合、恥をかくことになりかねないので。
その辺りは、慎重であった。

ジーゴ > 「はい、ありがとうござましたー…ふぅ」
なんとか不慣れな水着販売員をこなして、ようやく一枚水着が売れたところで、安堵のため息を小さく漏らす。
と思ったら次のお客さまがすぐにご来店。

「そっすよ。ここは水着が買えます。ええっと、ほかにもタオルとか。水遊場で使うものだったら大体なんでも」
にっこり笑顔で迎えた少年は、ありんす?ありんすってなんだろう?と
内心たくさんのはてなマークを飛ばしているが、言いたい内容は十分に伝わるので答えた。
「水遊場で使うもの」の中には、水着だけではなくて、媚薬やローションの類もあるので、品揃えについては少し誤魔化して答えて。

「ええっと、何かさがしてますか?」
かろうじての敬語で尋ねる。
ボタンを止めないで着させられているシャツはなるべく前で合わせて肌が見えないようにして。

アイリース > 目の前で水着を買っていった客を視線で追いつつ。
自身の問いに答えてくれた店員へと改めて向き直り。

「なるほど。水着だけじゃありんせんでありんすね」

並ぶ商品を見ながら。女は。
なるほどなるほど、と何度も頷き。
何か探しているのか、と問われれば。

「せっかくなんで、土産として水着を買おうかと。
こなたの水着は、ここで借りたものなんで。
オススメのものなどありんすかぇ?」

自分の着る水着に触れながら、そうたずねる女。
もしもまたこういった場所に来る時に。
やはり、自前の水着はあったほうがいいだろうし。
着るものという観点から考えれば。
何枚あっても困るまい、という考えらしく。

ジーゴ > オススメ…!
その言葉を聞いた獣の耳は大きく立ち上がる。
女性物の水着のおすすめなんて全く思い付きもしないし、知識もないからだ。
きっと今の水着がよかったから似たような水着を探しているのだろうか、
と予想してそっと視線を下げて相手の水着を見る。
あらぬ勘違いをされては困るからそっと、だ。

白くてシンプルなビキニだった。
向かい合っているから後ろのデザインはわからないけれど、
きっとかわいくて、それでいて露出度が高すぎないタイプだと思った少年は
近くの棚、何枚もの水着が陳列されている辺りを指差す。

「ええっと、この辺とかどうっすか…?」
機能性と可愛らしさが両立していて、露出度も常識的な範囲の水着が並んでいて、色もさまざまで華やかなエリアだ。
価格も手頃なものから、高級なものまで。
相手の気にいるものはあるだろうか、と少し緊張して見守っている。

アイリース > 相手に問い、女は返答を待つが。
しばしの間があった。
うん? と首をかしげる女であったが。
この辺、と指差された辺りを見れば。

「あぁ、これはいいでありんすね。
 あまり派手なものは好みじゃありんせんので」

そう言って、女は陳列されている水着に近づき。
またも、ふむふむ、と頷きながら水着を確認する。
露出が高すぎないあたりが女としても安心であり。
これなら、と考え、様々な水着を手にとっては考え込んでいたが。

「……あら」

そこで、女が手に取り、声を上げたのは。
紫色の水着であった。
女が今着ている、シンプルなビキニタイプとは少し違う。
いわゆる、ペプラムデザインの、バンドゥビキニタイプの水着であった。

「これ、愛らしいでありんすね」

それを手に取ったまま、女は相手に対し、笑顔を向ける。

ジーゴ > 勧めた通りの棚をみてくれたから、きっと相手の水着に視線をやったことはバレていないのだろうと胸を撫で下ろした。
水着のことは正直何もわからないからこれ以上質問されないように願いながら、いくつもの水着を手にして悩んでいる様子のお客様を見守っているだけの少年。

「瞳の色と似ているから、きっと似合うっすよ」
どうやら気に入った水着を見つけられたようだ。
水着のことはわからないけれど、似合うと思ったの本心だ。
お客さまがよさそうな水着が見つけられた安心感もあって、にっこりとミレーの少年も微笑み返す。

「えっと、もし試着をされるのであれば、あっちです。」
少年が指差したところには簡易的ではあるが目隠しのついた試着ブースがある。

アイリース > 女自身、好きな色である紫系統の色の水着。
それを選べば。相手から、瞳の色について指摘され。
女は、おや、と。少し驚いたような表情になり。

「よく気がつきんしたぇ。
 目端が利くことで」

と言い。ふ、と笑みを浮かべる。
そのまま、相手に試着ブースを案内されれば。

「では、試着させてもらいんしょう。
 『さいず』が合わなかったら、大変でありんすから」

と言い。そちらへ向かう。
そのまま、ブース内に入り、着替えようとするが。
女は相手の方を振り返り。

「覗いたら駄目ですよ」

と、からかうように言ってみせるのであった。

ジーゴ > 「きれいな目だなって思ったから」
照れて小さく笑った。獣の牙が口の端から顔を覗かせる。

「はい、違うサイズ欲しかったら呼んでください」
サイズが違うのを持ってきてくれ、とか言われるかもしれないからブースから少しだけ離れて待っている少年。
覗いたらダメ、なんて言われると逆に気になってしまっもちろん覗きはしない。て少しソワソワしながら、それでもその場から動くわけにもいかずにその場でじっと試着が終わるのを待っている。
手近な棚の陳列を直したり、ブースの方を見遣ったりうろうろソワソワ。

アイリース > 「あら、お上手」

照れながらもしっかりと言う相手に。
女は、くすり、と笑みをこぼすが。
当然、そう言われてイヤな気持ちになどなるはずもなく。

「はいはい。助かりんす」

気を使ってくれる相手に礼を言いつつ。
女は、するすると水着を着替えていく。
デザインに違いこそあるものの。
基本的な作りはそこまで変わっているわけではないので。
少しだけ苦戦しながらも、着替えた女。
ふむ、と変なところが無いのを確認し。
ブースから出れば。

「どうでありんしょう。似合いんすかぇ?」

と、相手に向かってたずねる。
トップスがビスチェ風なこともあり。
先ほどまでのビキニより、更に大人しい様子の水着となっており。
女的にも、なかなか満足の様子である。

ジーゴ > 手近な棚の片付けも終わってしまい、それでもブースから声の届く範囲で待っている少年は女性が試着し終わって出てくるまでずっと、そわそわしたままその場で立って待っていたが、
試着が終わって女が出てくるのを見て、獣耳がまた大きく立ち上がった。

「さっきのやつよりお似合いですよ」
そろそろ照れが隠しきれなくなってきた少年は、顔が真っ赤だ。

「色もいいし、形もさっきのやつよりいい」
さっきまでの何処か商売っけのある態度はどこにいったのか、本音はそっけない言い方でこぼれ落ちる。

「あ、失礼しました。」
うっかり、売り子の態度を解いてしまっていたから謝って。どうだろうか、購入してもらえるだろうか。

「あ、もし気に入られましたら、ここで買っていただいてそのまま着てプールも行けますし、お帰りでしたらおつつみします」
少しでも売れやすいようにセールストークを追加した。

アイリース > 新しい水着を着てみれば。
少なくとも、違和感も無く。
肌触りなども、非常に良好であった。
そうして、ブースを出た女は、相手の言葉を待つが。

「あら、照れてるんでありんすか?」

赤面する相手に対し、女はそう言い。
ころころと笑顔を浮かべる。

「そうでありんすねぇ。さっきまでの水着は。
落ち着かない部分があったので」

施設からのレンタル品であった水着を思い出すが。
なんというか、文句を言う、でもないのだが。
女的には、満足いくものではなかったらしく。

「気にしなくていいでありんす」

相手の謝罪に、手を振ってそう言い。
女は、少し考え込むような仕草を見せるが。

「それでは、包んでもらいんしょうか。
せっかくだし、こなたの水着はまた今度。
ゆったりと着てみんす」

と。相手の提案に頷き。
女は、この水着を買うことを決める。
そうと決まれば、と。
女はブースに戻り。元の白いビキニへと着替え。

「では、これを」

そう言いながら、水着と、代金を相手に渡し。
にこり、と。女は笑顔で持って、相手に包んでもらうことをお願いしてみせる。

ジーゴ > 「照れてないっす」
顔の赤さは落ち着いてきたもののまだ耳は大きく上に立ったまま。
少年には水着のことは詳しくないが、きっと価格に見合った十分な質で、派手な水着も多い水遊場では少しおとなしいかもしれないけれど、何より似合っていると思う。
水遊場のレンタル水着は、少年が着させられているものも含め、少しタイトだったり露出度が大きいものも多い、お客さまのレンタル水着はまだおとなしい方だが、着心地は落ち着かないだろう。
それを思えば、今回買おうとしているのはお客さまにピッタリだと思えた。

「ありがとうございます」

「はい!ありがとうございます。ちょうどいただきました」
ブースから再び出てきた相手から受け取った水着と代金。代金を指折り数えて足りていることを確認すると、
あまり慣れてはいない手つきで、水着を丁寧に畳み袋に入れる。

「お待たせいたしました」
水着の入った袋を丁寧に両手で渡そうとする。
今までの笑顔よりも少し安心したあどけない笑顔だ。

アイリース > 「あら、そうでありんすか?」

明らかに照れているであろうに。
照れてない、という相手に。
女の笑みが更に強まるものの。
あまりからかうのもよくないか、と思い。
女はそこで相手をまっすぐに見つめ。

「元気があっていいことでありんすね」

ありがとうございます、の言葉に。
女は素直にそう感想を口にする。
そうして、相手に代金と水着を渡せば。
相手がそれを袋に入れるのをじっ、と見ながら。
満足そうに頷き。

「ありがとうございんす。
 ……あの。名前を教えていただいてもよろしいでありんすか?」

そうして、袋をゆったりと受け取り。
女は、相手の笑顔を見ながら、そう問いかける。

ジーゴ > 「照れってないっすよ」
羽織ったままのシャツで体を隠すように羽織直して。
明らかに照れている様子を隠しきれはせずにいることは自分でもわかっている。

売れてよかったし、自分に答えられない質問をされなくて良かった内心胸を撫で下ろしながら
包んだ水着を渡すと意外な相手の問いかけに一瞬だけきょとんとした後に素直に名前を答える。

「オレですか?ジーゴです。あ、なにか粗相でもしましたか!」
少し慌てたのは名前を問われた理由が思いつかなかったからだ。気がついていない粗相があったのだとしたらそれを報告されては困ると声色が慌てる。

アイリース > 「そういうことにしておきんしょう」

くくっ、と笑いつつも。
その様子を、少し可愛らしいな、と思う女。

相手から水着を受け取り。名を尋ねてみれば。
相手が名乗ってくれたので、女はうん、と頷き。

「ジーゴさんでありんすね。覚えておきんす。
 いえ、えらい良い接客でありんしたので。
 また今度来んした時も、お世話になろうかと思いまして。
 わっちは、アイリースと申しんす」

相手の言葉を否定しつつ。女はそう感謝を口にし。
相手に向かって名乗れば、頭を下げ。

「では、失礼しんす。
 まことにありがたいことでありんす」

と言い。その場を後にするのであった。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からアイリースさんが去りました。
ジーゴ > 「あ、粗相じゃないなら良かったです。アイリースさま、ぜひまたおこしください」
にっこりと答えた後に思い出したように付け足す。

「あ、でもオレここのバイトずっとじゃないから、また別の場所かもしれないけど」
水遊場でも水着売り場ではないかもしれないし、次に会う場所は水遊場でさえないかもしれない。

「ありがとうございました」
と言って店を出るお客様を見送る少年の顔は水着が無事に売れた達成感からにこやかだったとか。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からジーゴさんが去りました。