2021/05/31 のログ
プリシア > 彼女の答えは『YES』。
歯切れが悪かろうとも其の答えを出せば素直に受け取ってしまう。

「そうなんだ?
プリシア、まだみんなの顔、覚えれてないの、ごめんね?」

同じ学院の生徒なのに気付けなかった。
そう思えばペコンと頭を下げて謝るのだ。
今居る場所は腰から少し下がったくらいの水位、彼女が腰を下ろせば彼女のお腹ぐらいとなるか。
座った事で此方が少し上に為れば、そんな彼女を視線を下げて見詰め返す形に。

「じば?ふあんてい?」

不意に向けられる言葉に不思議そうな表情。
聞き慣れない言葉で理解をしていない様子なのは、其れを見れば解るだろう。

ソラム > 「あ、今のは気にしないでね。此方の話だから」

不思議そうな表情をする彼女にそう言いつつ、右手を水中に入れ水を汲むとチョロチョロと手から溢すだろうか。

「(水は電気を通すけど、今はしない方が賢明だね)」

実際此処には多くの人がいる。大量感電死は勘弁極まりたいもののようで事実上能力を封じるものだが、特に危険なことはないだろうと判断し、少女は彼女を見て頭の中で水に慣れるという目標をたてるだろうか。

プリシア > 「?うん、わかったの」

気にするな、と云われれば気にしない。
相変わらずの素直な返事と共に頷いてみせる。
単語としては何れ教育で覚える事ではあろうが、もう少しばかり先の話だろう。

水は確かに電気を通すものの、実は此方の地属性の性質が其れを大幅に緩和してしまうのだが。
其れは今知られる事でもない話で。
そうした遣り取りをしていれば、離れた場所から声が掛かる。
如何やら休憩等をしていたお友達が此方の様子に気が付いた様だ。

「あ、みんなが呼んでるから、戻らないと。
えっとね、みんな、学院のお友達、なの。
おねーちゃんも、来る?」

水に慣れる話は流れてしまったものの、同じ学院の生徒なら誘っても大丈夫と判断したか。
声を掛けてくれたお友達にブンブンッと応える様に大きく手を振り乍、彼女へと聞いてみるのだ。

流石に付いて行ったら身元の誤魔化し様が無いのだ、同行は難しいのかもしれないが。
其れでも同じ学院の生徒なのに置いていってはと気を利かせた言葉なのだ。
彼女が其れに如何答えるかは彼女次第。
同行するにしても、体よく断ろうとも、此方はお友達の元へと戻るのだった。

ソラム > 「私は、遠慮しておくよ。もう少しだけ体を伸ばしたいから、ね」

同行が難しい上にバレる確率は高まる一方だ。得策ではないと判断した少女はやんわりと彼女の提案を断ると、彼女の友達であろう遠方の人影に右手をあげて挨拶を終えると、

「名前、一応教えておくよ。私はソラム。気を付けてね」

彼女に名前を教えた少女は立ち上がると、再び水深の深いほうへ歩いて行き軽く跳躍。静かな波音を立てて潜水し颯爽と姿を消すだろうか。

「(また会えたら、今度はゆっくり話したいな)」

思考でそう思いつつ、少女は尻尾を駆使して泳ぎ続け、羽根を伸ばしたのだった。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からプリシアさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からソラムさんが去りました。