2021/05/15 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にジギィさんが現れました。
ジギィ > 陽気が初夏に近づいた今日この頃。
ひとびとが連想するのは同じようで、真夏への準備なのかそれとも単なる先取りなのか、水游場はほどほどに人で溢れている。
硝子張りの天井から零れて来るのは魔法に依って再現された陽光。
じりじりとするでもなく燦々と照って、水で戯れる人と水しぶきをきらきらと照らしている。

「……ふ――――ン……」

場内へ足を踏み入れた女がまたひとり。浮き輪ひとつを小脇に抱え、見渡す南国の雰囲気と和やかなひとびとを一通りながめると、尖った唇から漏れたのは吐息に似た感想。
良い季節になったから水浴びでも、と思って、それからどうせなら、と初めて足を踏み入れてみたのだけれど

(やっぱり考える事は一緒だなぁ)

最後は苦笑に似たものを唇に浮かべて、ひとまず拠点と出来そうなデッキチェアを探しに歩き始める。
途中途中、設えられている南国の植物にはいちいち感心した様に見上げたりしながら…あとはちょっぴり、家族連れやカップルに肩身の狭いような気分を覚えたりしながら。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」にネメシスさんが現れました。
ネメシス > 誰しも考えることが同じなのか。
急激に高くなってきた気温と共にル・リエーは賑わいを増していく。
目立つからといつもの供も連れずに一人やってきたネメシス。

本当はもっと布地の少ない動きやすい水着を着たかったのだけど、諸事情あってワンピーススタイルの水着を着ることに。

「う~~~ん……見事にお一人様になってしまったわね。」

予想以上にペアで楽しんでいる姿が多かった。
日頃徒党を組んでいるネメシスに取って、一人でぽつんと佇むのは少し抵抗がある。

家族連れでやってきたであろう小さな子供たちが走り回ったりしているのを避ける様に歩いていると、不意に柔らかい感触に肩か腕が触れてしまう。

「あ、ごめんなさい。」

咄嗟に謝意を述べ、ぶつかった方に視線を向ける。
健康的な色の肌をした綺麗な女性だ。
意外にも一人だが、後から連れが来るのだろうか?
なんてことを考えたりしてしまう。

ジギィ > 「うわっと
 !――あ―――こちらこそごめんなさい!よそ見してて…」

聳える南国植物に気を取られ、口を明けて上を見ながら歩いていたものだから至近の人に気付かなかった。
思わず声を零してから、触れてしまった浮き輪を抱えていた腕と相手を交互に見て謝罪を返すと、相手も一人かなぁ?なんて思って
表情は思わず誤魔化し笑いから共感の笑みのようなものに変わって行く。

「人多いですねー、今日」

自分もその『人』の一員なのだが取り敢えず世間話でそう声をかけて
あははっと笑うと気恥ずかしさも手伝って、足早に先へ進もうと…

ネメシス > 「いえいえ、私こそ人の多さに見とれてしまって。」

両手を前に組み、腰から頭を下げるネメシス。
ぺこぺこと振り子人形のように謝罪しつつも、さり気なく相手の表情も観察してみたり。
本当はカップルの多さに圧倒されていたのだが、どうやら向こうもそんな状況のように思えた。
…勘違いであったのならば相当に失礼な推測だが。

「そうですよね、本当。
私なんて一人で来ちゃったのを早くも後悔してるくらい。
えっと、ぶつかったお詫びに冷たい飲み物でもどうかしら。」

言い出してから、これって質の悪いナンパに取られないかな?などと思いいたる。
鼓動が早くなるのを感じながら、相手の表情を伺った。

ジギィ > 丁寧なお辞儀に女エルフは少し目を白黒。
きっとお互い気を取られていたものがあったんだなあ、と思いつつもちょっと恐縮して、いえいえ、何て手を振ってみたり。

そんなこんなで足早に去ろうとした所、声を掛けてもらうと振り返って何度か瞬き。

(うーんー都会の人ってなんか、お詫びもスマート)
「あー…えっと、私もよそ見してたから『お詫び』は無しで。
 でも私も一人で来たので、良かったら飲み物飲む間、ご一緒させてください」

最後の方はまた親近感の笑顔。女同士ってこういう『親近感』だけで仲良くなれるからお得だなぁ、なんて思いつつ。
飲み物の売店をきょろきょろして探すと、程なく少し離れた椰子の木の木陰に見付けて
行きましょう?と笑顔のまま少し首を傾げると、彼女よりも先立って歩き出した。

「―――あ、名乗ってませんでしたね。私『ジギィ』って言います。
 王都には、割と最近来たばっかりで―――」

途中振り返ってそう話しかける。
そのまままた別の人にぶつかりそうになって、慌ててまた謝ったりもしている。

ネメシス > 「ふふ、ありがとうございます。」

相手は自分よりも年上と思われる大人の女性だった。
ナンパじみた声掛けになったかなと軽く自己嫌悪に陥りかけていたネメシスであったが、
向こうも一人だったこともあってか良い方向に行きそうで。
ほっとしているのが、表情の変化で分かってしまうだろう。

誘われるまま彼女の後ろを歩く。
綺麗な人だなと、栗色の瞳がちらちらと動いてたところで声を掛けられ、口ごもった。

「えっと…。」

一瞬躊躇うも、被りを振って。

「私はネメシスと言います。
王都に住んでるので、用がある時は気楽に遊びに来てくださいね。」

害のなさをアピールすべく笑みを浮かべて。
相手がぶつかりそうになれば、さり気なく手を伸ばしてエスコートしようとするだろう。
売店に辿り着けば、アップルジュースと相手の好きな物を頼むつもりだ。
但し、こちらの素性が知れて話の雲行きが怪しくならなければだが。