2020/05/04 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にエレイさんが現れました。
■エレイ > 「──くーわわわ……」
春らしからぬ気温の高さのせいか、いつになく盛況なある日の水遊場にて。
プール全体が大体見渡せる位置に設置された監視台の上に腰掛けた金髪の男は、
暇そうな面を隠しもせず大欠伸をかましていた。
今は見ての通り、プールの監視役の依頼(バイト)を請け負っている。
とはいえ、そうそう緊急事態があるわけでもなく、男は暇を持て余していた。
「──まああ平和なのはいいことなんだがな。一応目の保養になるっちゃなるし……」
ふ、と小さく息を吐きながら口元を緩めつつ独りごちる。
視界にはたまに、他のスタッフの策略により面積の少ない水着を貸し出された女性客がちょっと恥ずかしそうにプールサイドを通る姿が見受けられる。
そんな光景を頬杖ついて眺めては、あーあーやられちゃったかー、なんて思ってニマニマしていたりして。
■エレイ > やがて時間が経てば、男は他のスタッフと交代し、水遊場を後にした。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からエレイさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にティアフェルさんが現れました。
■ティアフェル > 最近気温が上昇していて、真昼など暑さを感じる日もある。そんな陽気の日には泳ぎに行きたくもなるもので。今はそんな昼下がりの水遊場。
「いち、にい、さん、しー」
水着に着替えてプールサイドで柔軟。腰を軽く捻ったり手足を振ったり。やり過ぎない程度に軽く身体を動かして、よし、とひとつ肯くと比較的空いたゾーンを選んでサイドからゆっくり爪先から肢を浸していき。
とぷん、と肩まで沈むとまだ慣れてない温めの水温に少しだけ冷たそうに目を眇め。
無意識にふぃー。と息をつくと「温泉じゃないんだから…」とセルフ突っ込みが零れた。
そして、深めの場所まで泳いで進むと、そこでぷかー、と仰向けに浮かんで、まったりと目を細め水の浮力を楽しみ。
「あー……なんかもう、ずっと浮かんでられるー……」
心地よい……気持ちいいんだこれが……。
泳ぎは得意でもないが、浮くことはなんだか大好き。生まれ変わったらラッコとかになって、お腹の上で貝とかコンコン叩いて生きて行きたい……。
一見水死体のような態でプールの真ん中、暢気にぷかぷか浮くアメーバのような女が一人。
■ティアフェル > しばしそうして揺蕩っていると少し泳ぎたくもなってきて。
以前教えてもらった泳ぎをおさらいし始めた。
まずは浮かんだまま背面に沿って背泳ぎ。
まだあまり上手にはできないので、足をつきつつ、慣れていないフォームで両手で水を掻き。
「やっぱむずいな……まだまだ練習が必要みたい。ちゃんとできたら楽しいだろーな……」
自分の両手の運びや足の動きなどフォームの弱点を感じつつ、上手く浮いて進んでくれないことに若干眉を寄せ。
続いて深い場所エリアまで移動して立ち泳ぎ。こっちは背泳ぎよりはいい感じ。沈むことなく足で水を掻くことで割と上手に浮いていられる。
なんでも出来ると面白いもので。我ながらいいじゃん、と調子に乗ってそのまま休憩も取らずにばしゃばしゃと水を跳ねさせ楽し気に水面に浮きあがっていた、が――
「――ッあ?!」
調子よく動かしていた足が不意に引き攣る痛みに襲われる。ちゃんと柔軟はしたが攣る時には脚は――攣ります。
「っ、ぅ! んぁ…! ごふっ…!!」
こんな時に限って監視員が他のお客の相手をしていて、見ていない。まさかのプールで溺れる…プールで溺死る……?
立ち泳ぎの練習をしていたのでここは深いエリアで脚もつかない。どうにか沈まないように両手をばたつかせるが、焦っているせいかそれは余計な動きになって余計に――沈む。水中と水上を視界が交互して見えた。
「ごっは……!!」
■ティアフェル > そのままプールの藻屑と消えるかと覚悟しかけたが……。
幸い、そうなる前に監視員が気づいて救出してくれた。
死ぬかと思った……プールサイドで水をげほげほ吐きながら涙目で調子に乗って泳ぐのは大層危険……と基本的なことを改めて認識するのであった。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からティアフェルさんが去りました。