2019/04/18 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 日中は貴賤を問わず多くの人々で賑わう水游場も、夜更けともなれば訪れる者の数は少ない。
賑わいの残照も無く、水流の音だけが静かに響く室内で、ぱしゃりと水の跳ねる音。
「……ぷは…。ふう……偶には、身体を動かすと言うのも悪くは無いものだな」
プールから上がり、デッキチェアにかけていたタオルで軽く身を拭く。
貴族達との会合場所として此の場所が選ばれた時には流石に閉口したものだが、終わった後こうして軽い息抜きが出来るのは良い事なのかもしれない。
先程迄己と語らっていた貴族達は、今頃地下の水游場で女を抱いている頃だろうか。それが最初から目的だったのではと思わなくも無いが、こうして羽を伸ばしている己も同類かと思いながらガウンを纏う。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > そのままチェアに身を預ければ、濡れて冷えた身体が夏の気温に設定された室内温度に温められていく。
纏ったガウンが肌に纏わりつくが、冷えた身体を温めるには丁度良い塩梅。
「もうひと泳ぎする時間くらいはある、か。どうせ、今夜はもう予定も入れておらぬしな…」
今から王都の屋敷に戻ったところで、火急の案件がある訳ではない。偶には、こうして凝り固まった体を解すのも良いものかと、小さな欠伸を零しながら水面を眺める。
穏やかな波音のみが響く室内は、普段ささくれ立っている己の心を癒す様な、そんな気がしないでもない。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にハーティリアさんが現れました。
■ハーティリア > 「さ、てと……流石にこの時間なら……おや。」
先客が居るのを知らず、白い肌の美女めいた風貌が足を踏み入れれば、ふわ、と作られた夏の空気に熟した果実で、咲き切って散る直前の花で作った濃密な酒気にも似た甘い匂いが混ざる。
適当に泳ごうとやってきたそれは、思わぬ先客の姿と、夜の水場にそぐわぬ若い風体に、少しばかり目を見開いて。
少年か少女か、見分けのいまいち難しい姿は、ちょっと同族に出会った気分にもさせて。
「……どうも、ごきげんよう?」
とりあえず、挨拶を一つ投げながら、すれ違うようにプールサイドに腰掛けると……チャポン、としなやかな足先を水面に浸す。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 穏やかで微睡む様な夜の水游場。
訪れる者等他に無い———あったとしても、地下に行くだろう———だろうと油断していた矢先。
僅かな物音に視線を向ければ、現れたのは小柄な女性。
こんな時間に女一人とは物好きな。と、盛大な勘違いと共に相手を一瞥すれば、投げかけられた言葉が耳を打つ。
「…ご機嫌よう。てっきり、こんな時間であれば訪れる者などいないかと思っていたが」
水面に脚先を浸す相手を眺めながら、小さく肩を竦めてチェアから僅かに身を起こす。
取り立ててマジマジと相手を眺めている訳でもないので、未だ"勘違い"したままではあるのだが。
■ハーティリア > 「あっはは、考えることは皆一緒、ってことか。」
肩を竦めながらの彼の言葉に同意するように、クツクツと喉を鳴らすように笑みこぼす。
簡素な、しかし艷やかな布地の薄い貫頭衣一枚を纏った体のラインは、胸こそ細やかだが、むっちりと肉付いたラインは彼の勘違いを助長するのに事欠かないだろう。
プールに浸した足から、プールに同量の蜂蜜でも撒いたように波紋と一緒に酩酊しそうな甘い匂いが広がっているのが、この時間にここへ来た理由なのだけども、せいぜいが「一応気を使おう」程度の心構えだったため、先客に気を使うことはなく。
「人の居ない時間でもないと、こういうとこには来づらくてね……。そっちこそ、そんな可愛いナリしてるのに、こんな時間で大丈夫かい?」
人攫いの類とか、と首を傾げる疑問は多分、お互い様だろうとは思いつつも、投げずにはおれずに。
■ギュンター・ホーレルヴァッハ > 鼻孔を擽る甘い香り。その香りと似た様なモノを嗅いだことがあった。
宮中で。王都で。貴族達が好んで使用する淫蕩な香。全く同じとは言わないが、似た様な感覚が己の思考に這い寄るのを知覚した。
「…可愛いナリ、というのは気に障るな。是でも、れっきとした男なのだが。それに、こんな時間で大丈夫かというのは、貴様とて同じ事であろうに」
相手から投げかけられた言葉に応えるのは、高慢な笑みと尊大な口調。
しかし、鼻孔を擽る甘い匂いには、僅かに表情を顰めて瞳を細めるだろう。
「……良い香水を使っている様だな。それとも、人ならざる者故のモノか?別に、どちらでも構わぬが」
相手の正体は―——というか、性別も勘違いしたままだが――不明だが、思考を蕩けさせる様な香りを纏う相手が唯の客である、とは考えにくい。
特段敵対する訳でも無いが、純粋な疑問を解決する為に相手に向けて言葉を投げかけて首を傾げた。