2018/01/16 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にクウさんが現れました。
■クウ > 少しは慣れたとはいえまだ知らない場所の多い王都。
偶々に買い物をした店で薦められた観光に向くという理由で足を運んだ初めての場所。
どういう場所かと聞けば流石に慌てはしたが物は度胸と売られていた水着を買い中へと。
「……少しの…贅沢かも…」
大きな風呂ではなく楽しむだけの目的で水で遊べる場所。
こういう所は今までに回った場所でなかったと珍しそうにして。
プールに入る訳でもなく珍しそうに見て歩く
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にフォークさんが現れました。
■フォーク > 水遊場に設置しているチェアに横たわる男。
特に泳ぎに来たわけではない。ただ水遊場にいる女性たちを眺めているのだ。
要は目の保養に来ているのである。
「お、ありゃ東洋の女かな?」
きれいに肩口に揃えられた黒髪は王都ではあまりみないヘアスタイルだ。
かつて世界を廻った際に、東洋でよく見た女性のヘアスタイルだ。もちろん例外はあるが、女の肌の色から見て東洋人に違いないだろう。
(こりゃ知り合っておかないとな)
物珍しそうに歩く女に、男は声をかける。
「よう、お嬢さん。お一人かい?」
チェアに寝そべったまま手を振って。
■クウ > 国や今までに立ち寄った場所にない所というのはどうしても珍しく。
色々な姿の男女が水遊びにいそしむ場など本当に珍しいとばかりに視線が動き。
他の人の邪魔にならならないようにとぶつからないように避けて歩き。
それでもぶつかってしまえば頭を下げて謝って。
「……?」
そんな途中に声を掛けられた気がして、誰だろうと脚を止めて周囲を眺める。
■フォーク > 女の足が止まった。
周囲を見回している所を見ると、誰に声をかけられたかわかっていない様子だ。
無理もない。初対面なのだ。まさか呼び止められるとは思いもしていないだろう。
「えーと、そこの。今、キョロキョロしてる綺麗な黒髪のカワイコちゃん」
と、具体的に女の特徴を挙げるのであった。
「こっちこっち。ちょっとこっちにおいでよ」
女が気がつけば、こちらに来るように手招きをするのである。
■クウ > 一度足を止めて周囲を見回してみるが考えれば知り合いがいない筈なので呼ばれるはずがないと再度歩き出し。
黒髪という特徴はおそらくは自分だけ、周囲に同じ色が見えないだけに再度足を止める。
そうして再度周囲を見回すと手招きをしている大きな金髪の男性に気が付き。
何だろうと思いゆっくりと近寄っていく。
■フォーク > 女がこちらに近づいてきた。
チェアに寝そべっていた男は上半身を持ち上げる。
「やあ、こんにちは……」
そして東洋各国の言葉で挨拶をする。
『こんにちは』と『ありがとう』と『愛している』だけは、ほぼ全ての国の言語で話すことができた。
「見ない顔だね。もしかして君、王都に来たばかりってとこかな。 よければお近づきの印に一緒に泳がないか?」
男は水着を着けず素っ裸だが、裸で泳ぐ人もここでは珍しくない。
一緒に水遊場で泳がないかと誘ってみる。
「おっと、俺はフォーク・ルース。傭兵さ。君の名は?」
自己紹介を含め、相手の名前を訊いた。
■クウ > 近づいていけばその男性が半身を起こすのを見て、
この人に呼ばれたのだとようやくはっきりと認識をする。
「ん……こんにちわ」
こちらで聞いた久しぶりの母国に近い言葉に軽く頭を下げて挨拶を返し。
男性の言葉に何かを帰そうとするがそこでようやく何も身に着けていない事に気が付き顔を赤くして背を向けて。
「こっちには来てそれなりに立ってる。……泳ぐのはやめておく…」
あくまで眺めるだけのつもりだったので首を横に振ってお断りを口にして。
こういう場所は服を何も気ない人もいるのかと文化の違いにすっかりと困り。
「……私は…イサナ・クウ。旅人」
背中を向けたままに小さく名乗り返して。
■フォーク > 「そうかい。もし泳げないんならご教授してもいいんだが……ま、別に泳ぐだけがここの楽しみじゃねえわな」
女が恥ずかしそうに背を向けた。
なるほど、この場所で裸で過ごす人がいることを知らなかったのだろう。
恥ずかしがる女を見ると、いたずらごころが湧いてくるのがこの男。
「えーと、イサナ……いや、あんたの国じゃ名は姓の後に来るんだったな。ならクウって呼ばせてもらうぜ」
そして男は隣のチェアをポンと叩く。
「泳ぎはできなくても、少し話くらいしてくれてもいいだろ。別に取って食ったりはしないさ。
クウのヘアスタイル……ちょいと懐かしいと思ってな。俺も昔は世界各国を旅したもんさ」
と、自分もかつて旅人のようなものだった、と語った。
■クウ > 「泳げないわけじゃない…。でも見に来ただけだから」
ほんの珍しさが実はこんな場所だったと知れば周囲に目を向けるのも難しくなり。
早く帰った方がいいのではと思い始める。
「…ん、そう。それであってる。別に構わない」
本当は直ぐにでも帰りたいが男性をそのままにというのも悪い気がして決断できず。
少しだけと思い叩かれたチェアの離れた所にと腰を浅くかけて。
「…少しだけなら。そうなる前に逃げるから。
そうなの……?このへんだと見ないけど……元旅人?」
旅人のようなものと聞けば意外そうな顔を見せて。
■フォーク > 「逃げるなら、追わないぜ。そこまで女に不自由はしてないんでね」
と、カッコつけてみる。
とはいえ嫌がる女に無理やり迫るのはキライではないのだが、気分というものがある。
「旅人……というか傭兵だな。雇われて色んな戦場に出ているんだ。だからあんたの国の戦にも参加したことがある。
あんたの国の剣、あれはすごいな。カミソリみたいにスルリと斬れて、鉈のように頑丈だ。気に入ったぜ」
傭兵稼業をしているので武器には多少、見識がある。
東洋のカタナという剣は常軌を逸する手間暇がかけられていた。そして物によっては城一つに値するものもあると聞く。
武器を芸術品とみなす文化は、あまり他の国では見受けられない文化だった。
「剣も気に入ったが、もうひとつ……こいつも気に入ってるんでね」
男がチェアの下に置いている、瓢箪を出した。
そしてグラスにその中身を注ぐ。
「コメを醸造して作った酒だ。あんたの国の地酒だろ?」
と、グラスを女に渡そうとする。
コメを醸造した酒の、透明感のある味わいが男は好きだった。