2017/12/05 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にレナーテさんが現れました。
レナーテ > 普段なら立ち入ることがないであろう、貴族や王族ばかりが集う一角。
今日、ここにいるのは仕事のためだ。
水遊びで羽を伸ばす雇用主の護衛の一人だが、任されたのは遠くからの目。
彼等を一望できる位置から観察し、怪しいものがいれば呼びかけるなり、攻撃を仕掛けるなりする。
その為、今はプールサイドの2階、人気のない一角に見を伏せていた。
観葉植物が飾られた場所、その床にタオルを敷き、うつ伏せに寝そべるように身を伏せ、単眼鏡を改造した照準器を載せた魔法銃を二脚で依託しながら構える。
黒色の可愛らしい水着姿と、大柄な魔法銃という組み合わせは、どう見てもミスマッチだろう。
はしゃぐ貴族の子供たち、波に身を任せながらゆったりと泳ぐ大人。
そんなありふれた世界を片目は拡大された世界、片方は変わらぬ倍率で眺めながら、異変がないか見張り続ける。

レナーテ > (「なんとも胡散臭い仕事ですが……」)

構えたまま、仕事が舞い込んだ時のことを思い起こす。
師団を経由せず、此方を指定しての仕事だったが、あまり聞き覚えのない家の名前だったのが気になった。
存在こそあれば、金の流動についても妙なこともない。
だが、此方の若い少女を指定してきたのが妙に思えた為、自分だけならと返信したところ、それでもと答えが来たのだ。
力を認めてか、それとも邪な意図があってか。
その辺が未だ判断はつかない。
レンズ越しの世界は平和そのものだったが、不意に異変が飛び込んだ。

「……っ!」

人口の波を模したプールは、人の手を介したとは言え、全てを自由に操るわけではない。
少々深い部分でタイミング悪く波をかぶって水を飲んだ子供が、水面で暴れる。
ライフルはそのままに立ち上がると、手すりを飛び越え、しゅたっと1階へと降り立つ俊敏性は猫のようでしなやか。
そのまま水の中へ飛び込むと、暴れる子供の元へと急ぐ。

「っ……落ち着いて、咳して…」

飛びつくような勢いで子供を腕の中に収めると、そのまま浅瀬へ押しやるように泳ぐ。
肩より上を水面へ押し上げるようにしながら浅瀬へ送ると、他の護衛やらが駆けつけ、慌てて引き上げながら子供の様子を確かめる。
息は荒いが問題無さそうだと、人垣の向こうを確かめ、安堵の吐息を零すが……妙に胸元が涼しい。

「……っ!?」

胸元を覆っていたホルターネックのトップスが、姿を消していたのだ。
発育不足な胸元を真っ赤になりながらバッと隠すと、いそいそとプールの深瀬へ。
飛び込んだ時の勢いか、泳いでいる内に解けたのだろうと、姿を消した水着を探し、彷徨う。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からレナーテさんが去りました。