2021/03/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にブレイドさんが現れました。
■ブレイド > 雨が降りはじめた。
朝は晴天だったが徐々に雲行きが怪しくなり
夕刻をすぎる頃ともなれば完全に雨雲に覆われていて、ついに降り出したという状況。
フードの上から雨粒が体を叩く音を聞けば、忌々しげにフードの先をつまんで目深にかぶる。
まだパラパラと言った小雨程度ではある。傘をさすまででもないほどの。
道行く人々もまだ慌てる様子もない。
そんな小雨の中、貧民地区の市を行く。
今日の宿はこのあたりで探したほうが良さそうかなどと思いながら。
にぎやかな市ではまだ小雨ということもあって、露店が閉まる様子もない。
人混みを避けながらそれらに視線をおくり
このまま抜ければ広場に出るか…。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にソラムさんが現れました。
■ソラム > 「........」
小雨程度の雨が降り始めた広場のベンチで、一人座り黙々と黒いファイルに目を通す少女が一人。
白銀の髪は暗くなっても多少は目につくだろう。
群青色のコートもファイルも雨にあたっているはずだが、濡れているようには見えないだろうか。
ある程度目を通すとページをめくり、再び目を通し始める。
ファイルの紙の1ページ1ページにモンスターの特徴、弱点、生息域等、基本となる情報が事細かに記されており、その中には、自身の種族である龍についても記載されているようだ。
■ブレイド > 広場にはいってもまだ人通りはある。
だが、小雨とはいえ雨の中。ベンチで座って休むものなどいない。
だからこそ、そこに人影があれば目立つもので。
そしてそれが自分の見知ったものであればなおさら。
雨の中で何かを呼んでいる少女に歩み寄りみおろせば、濡れた様子は見えない。
彼女をよく知る身としては、雨に濡れないくらいは不思議には思わない。
だが、こんなところで何をみているのか。
「どうした、こんなとこで」
声をかければ、白銀の髪をなでて。
■ソラム > 「......ブレイド」
髪を撫でられ、見上げるとそこには知り合いのブレイドが傍に立っていた。
「...ううん。なんでもないよ!」
そう言うとファイルをしまい慌てて立ち上がる。
誤魔化している証拠に雨とは別に何かが目元から溢れた痕が残っている。
少しだけ顔を俯かせ、ブレイドにバレないようにしているだろうか。
■ブレイド > 「…そうか?」
少し声を上げなんでもないというソラム。
だが、雨にも濡れていないのに、目元だけ濡れるはずもなかろう。
小さくため息を付いて、少女の目元を拭ってやって
「言いたくないなら聞かねぇけどな」
ポンポンとなだめるように撫で続けて。
今見ていたものが何なのかも問うまい。
いつかの森の中、好きだと、尽くしたいと言ってくれた少女だ。
そんな彼女を泣かせるような話はあまりしたくはない。
■ソラム > 「.....うん」
無理に問いただそうとしないブレイドに感謝の意も込めて頷くと空を見上げ、
「....本格的に、降ってくる」
ふとそんな言葉が口から零れる。
ブレイドを連れて早めに雨宿りをしようと思い、ブレイドに目を向けると、
「...泊まる場所、ブレイドはある...?」
なかったら来る?とブレイドへ問いかけるだろうか。
■ブレイド > 本格的にふってくるという少女の言葉に
思わず小雨を降らせる曇天を見上げる。
少女の頭からも手をどかして、再びソラムに視線を戻す。
濡れている様子はないが、本格的にふってくるのであれば自分はずぶ濡れになってしまうだろう。
「ん、いや、今日はまだ決まってねぇよ。
ソラムはどっか宿でもとってたりするのか?」
来る?という少女の言葉から
どこかしら雨風をしのげる場所があるのだろう。
彼女の言うことだ。疑う必要もあるまい。
それに、泣いていた様子も見える。独りにしておくことは出来ない。
■ソラム > 「.....うん、近くの宿を、とってるよ」
ブレイドの手を引いて少女の泊まっている宿へと向かうだろうか。
宿に到着すると部屋に入り、コートや装備を置き、身軽になると、
「適当に、座ってて、くれる、かな」
ブレイドにそう告げ、部屋についている棚を開け、中に置いていたボトルを二本取り出し、片方をブレイドに渡すだろうか。
■ブレイド > どうやら近場に宿をとっていたらしい。
手を取られれば素直に彼女についていく。
手をつないで歩くのは少し照れくさいが、恐らく何かあっただろう少女の手を
拒否することはなく、部屋の中までつれられていく。
彼女が身軽になるのを見れば、こちらも外套と荷物をおいて
ソラムにすすめられるがままに椅子に腰を掛けて一息。
「ふー…わりぃな。ありがとよ。
宿を探す手間が省けたぜ」
渡されたボトル。
中身が何かはしらないが、怪しいものではあるまい。
栓を外せばそのまま口をつけ喉を潤して。
■ソラム > 「うん、私も、一人じゃ、心細かったから...」
少し恥ずかしがりながらもブレイドへそう返す。
ベッドに腰を掛けると、ギシ、と軽く軋む音がベッドから響く。
喉を潤すと息を吐き、チラリとブレイドの方を見て、
「....あそこで何を読んでたのって、こと?」
そう問いかけるだろう。ブレイドが気になっているのなら答えても構わないなと思いつつ、相手の返事を待つだろうか。
■ブレイド > 「心細い、か」
広場で何がしかを呼んでいたようだった。
そして、泣いていた。
気になるといえば気になるが…
ボトルの中身を飲みつつ、彼女の隣へと移動する。
独りであることが長かったソラムが心細いと思うのは仕方のないことかも知れないが
そんな状態の彼女に出会ったのであれば、慰めてやりたいところだ。
「まぁ、それも気になるけどな。
泣いてただろ、ソラム」
頭を抱き寄せ、ポンポンと撫でる。
■ソラム > 「そう....だけど」
抱き寄せられて頭を撫でられている間は我慢していたが、徐々に我慢出来なくなり、撫でられてから少し経った時には嗚咽が少しだけ漏れる。
「.....ごめん」
嗚咽が収まると、ブレイドの耳元でそう囁くと身体を預けるように抱きつくと、ブレイドをベッドに押し倒してしまうだろうか。
「.....なんだか落ち着くの、ブレイドと一緒にいると」
かなりの至近距離でブレイドの顔を見つめ、綻んだ笑みを浮かべるだろうか。
■ブレイド > 嗚咽を漏らす彼女を抱き寄せてそのままにさせる。
心細さの正体、いや、心細いというよりは
何かを知ってしまったのだろうか。あの公園で読んでいたもので。
しばらくの間、彼女を撫でながら、落ち着くのを待つ。
そして、謝りながらベッドに押し倒してくる彼女を抱き返して
「あやまんなくてもいいっての
何があったかしらねぇが、泣きてえなら胸くらい貸すさ」
好きだといってくれ、自らの子を産んでくれる覚悟すらしてくれた少女なのだから
泣きたいときに側にいれるのであれば、それを受け止めるくらいは当たり前だ。
「そうか、じゃ、しばらく一緒にいてやるから…」
見つめ返しながら少女のを抱き寄せ唇を重ねて。