2020/01/04 のログ
■グライド > 「嬢ちゃんにはそうだろうな。
だが、それにゃあもうちっと食わねぇとだ。
まだ、其れを探すにゃ体力も成長も足りねぇからな。」
(恐らくは、王都から離れた場所にある筈だ
見つかっては意味がないし、隠されても居るだろう
そんな場所を見つけるのは、例え大の大人であっても難しいものだ
だが、いつか、と言う目標を持つのは良い事だ。
行きたい、とつぶやいた少女に、そうだな、と頷き返して。)
「たかるってのは、腹が減ったって言うこった。
なぁに、一人じゃあ食うにゃ暇だからな。
喋り相手が居るのは良いもんだぜ。」
(悪い筈が無い、少なくとも、己には、だ。
どうせ、まだまだ腹は減っているのだろうと告げては
ゆっくりと、少女が追いかけて来るのを待つように、前へと歩き出して。)
「何か、食べたいもんは在るかい?」
(後ろを振り返り、そんな事を問うのだ。
もし、彼女が何か希望を述べるなら
きっと、出来るだけ其れに従って露店巡りをするだろう
己もまた、一緒になって食べ歩き、そして満腹になった後は
最後に、宿の場所だけ案内して、教える筈。
――うかつに、其の身を引き受ける、なぞと言えぬのが傭兵の
何時、何処で野垂れ死ぬか判らぬ存在の、生き方でも在る
だが、其れでも――子供には、まだ、幼き若者には
強く、生き抜いて欲しいと、そんな思いを抱きながら――)。
■ライカ > 「いっぱい食べなきゃ探せない?
そっかぁ…どうしたら」
大きくなれるのか、とは言う前に相手がたかる、の意味を教えてくれた。お腹がすいたという事だと。
相手も一人で食べるのは暇だという。これはついていいてもいいのだろう。自信はないけど。
「うん、お腹すいた。たべたいのはわかんない」
前へと歩き出した相手を追いかける。何が食べたいのかはわからない。だって露店はたくさんある。いろいろなものに目移りしてしまう。
優しい彼が食べたい物を一緒に食べる。それでいいと思うので大人しく相手についていく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からグライドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からライカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・安酒場」にヴェルソートさんが現れました。
■ヴェルソート > 貧民地区の酒場に、何種類もの楽器の音が鳴り響くのは珍しい…それに加えて耳にしっとりと心地よい歌声がついていればなおさらに……その音が余韻を残して終わった瞬間…やんややんやと騒ぐ男達は酒も入り酔っ払っていて。
「ふぅ…あぁ、親父さん、俺にも蜂蜜酒おくれ。あと、揚げじゃが。」
その音を奏でていたのは、男一人…ゆるく息を吐き出して喉を整えながらも、カウンターに腰掛けて店の店主に注文を投げ…常備している飴玉をころりと、口に放り込む。
喉を労る甘さにほんのり目を細めて……片腕なのにすげぇな兄ちゃん、なぞと囃し立てる他の客に、緩やかに笑みを向けてありがとう、と軽くかえし。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・安酒場」にレミィさんが現れました。
■レミィ > 事情在りて、平民地区から暗い裏路地を通りスラム近くでの用事を済ませた帰り。
一軒の酒場から漏れ聞こえる音楽が不意に気にかかる。
「祝祭の楽団かしら?
なかなか悪くなさそうな店だこと」
ちょうど歌声を響かせていた相手がステージを終えてカウンターへついた頃合いだろうか。
「お邪魔するわねー、温かいお酒頂けるかしら?」
そうして店内を見渡すにも、己の知ったような蝶ネクタイの楽団員も居らずに緩く首を傾げる。
「さっき、とてもエレガントな歌声とそれをしっぽり引き立てるよな演奏が聞こえたのだけれど、隣の店だったのかしら。
いえ、いいのよ、ホットワイン頂くわ」
酒を受け取ると、カウンターに着いた面子を見渡して”カンパァイ!”と陽気なかけ声を上げるのだった。
■ヴェルソート > 『いらっしゃい。 温かい酒?うちじゃ安いワインを温めてやるくらいしかできねぇぞ?』
新客の来店と注文に、店の店主は眉根を寄せながらも、彼…彼女?の言う通りホットワインくらしかバリエーションが無いのを告げるが、続く疑問にはあぁ、と納得したように。
『あぁ、聞きたいならそこの片腕の兄ちゃんに頼んでくんな。』
と、カウンターでチビチビと蜂蜜酒を傾ける男をクイと顎で指しながら、ホットワインを作りにカウンターに背を向ける店主。
当の指された男はコロコロと飴玉で喉をいたわりながら、蜂蜜酒を舐めるように飲んでいるわけだが…急に話題を振られれば顔を上げて。
「ん?…なんだ、おじさんに何か用かい?」
パキッ…と口の中で小さくなった飴玉を噛み砕きながら、陽気に乾杯の声を上げる彼に問いかける。
■レミィ > 「いいのよー、アタシなんでもイケるクチだから」
くねっと大げさなシナを作ってカウンター越しの店主にバチリと音立つような大げさなウィンクを飛ばして笑う。
そうして店主の示した先に視線で追えば、おじさんを自称する男に行き当たる。
ゆっくりと距離を詰めて相手の隣の席でグラスを受け取った。
「お兄さん、楽団の方──?
いえ、もしかしたらあなたの歌声だったのかしら? 素敵ね。
アタシはレミィっていう仕立て屋なの。いい声が聞こえたからついふらふらと入って来ちゃったわ」
にっこりと、社交的で裏のない笑顔を向けて話しかける。
ついじっと相手を観察するのは、客商売の癖か。
■ヴェルソート > シナを作りバチリとウィンクするレミィの仕草に苦笑いしながらも温めたワインに安酒場なりにほんのりスパイスを効かせたそれをカウンターに置き…話はこちらへと。
「はっは、お褒めに預かりどうも。おじさんはヴェルソート、まあ見てわからないだろうけど、しがない歌唄いよ。
何か一曲ご所望かい…?」
腰に光を七色に反射する不思議なきらめきの指揮棒を挿した男は存外に、仕草自体は躾けられた雑の無いもの。
ゆったりとした声とゆるい笑みは無精髭を差し引いても愛嬌があるだろう。
観察を気にしない、というよりは見られているのに慣れているような雰囲気で、クツリと…喉を鳴らすように笑みを漏らし。
■レミィ > ホットワインの湯気と酒精にほっこりと表情を和らげる。
そうして相手が名乗るのを聞いて曰く。
「しがないだなんて言うけれどプロなんでしょう。
なかなかの腕前──喉前? 腕前? に聞こえたわ。
一曲頼めるなら、そうね──友達とホームパーティーでもしたくなるような、陽気なやつをお願いね」
どことなく愛らしい。そんな印象を覚える相手を拍手で送り出す。
ステージとなるのは、店の中央だろうか。
■ヴェルソート > 「ふふ、そう思ってくれるなら重畳だぁね。
ん…陽気な奴か…じゃあ『五つ橋の歌』でいいか。」
会話に載せられるように、華やかな相手に拍手と共に送り出され、苦笑いすると…酒場の中央に立つと自然と周囲は静かになり…腰に挿したタクトを抜いて軽く振ると…まるでタクトから出ているかのように、ヴァイオリンやピアノの音が響き始める。
タンタタンッ、と軽快に靴が床を鳴らすとタクトが奏でる伴奏に混じってそれすらも音楽となり…軽快で幻想的な音楽が酒場を満たす。
『静かな店の奥の棚で 古い楽器が 眠り続ける
遠いむかしの 夢を見ながら ♪』
まるで楽団を引き連れているような7種の楽器の音色を共連れ、歌い上げる軽快な妖精の伝承歌。
妖精の国へ言ったことのある楽器の思い出の歌と共に、夢か幻か、蛍のような小さなきらめきが酒場の中を舞い踊り始める。
■レミィ > 店の中央に立った相手をからかうように大げさな仕草で手を振ってみたり。
けれど、相手はステージという場数を踏んでいてそんな児戯には動揺せぬのだろう。
周囲が静まれば己もグラス片手に聞き入る姿勢。
そうして歌声と一緒にたくさんの楽器の音色が重なれば目を丸くして驚くも、声は上げずに聞き入り見入る。
恐らく相手の持つタクトが、己にとっての隕鉄の鋏のように特殊な道具なのだろう。
彼の歌声の力だろうか、曲調の楽しさからだろうか。
緊張はどこへやら、カウンターにつく客同士が次第に知己を得たかのような和やかな表情になり、店全体が楽し気に活気づいてくるようだ。
「すごい」
相手の歌を邪魔しないように、声には出さないがそんな感嘆を禁じ得なかったひと時であった。
カウンターへ戻る彼にはグラスに満たされた蜂蜜酒が待ち受けるだろう。奢りの1杯だ。
■ヴェルソート > 『春の日は春の歌 雨の色は虹色
五つ橋を渡れば 国境の草原
見張り塔がそびえる 丘を越えて吹く風
砂巻き上げて掛ける 栗毛色のたてがみ♪』
音域が広いのか、高音の部分も途切れること無く滑らかに歌い上げ、光と音と歌声の響く中、酒と笑顔を酌み交わす酒場は、まるで祭りのように。
「浅い眠りの中で 夢の旅は続くよ…Lalala……♪」
最後は静かに、まるで眠るように音が引いていき……タン、と最後のステップを踏めば……割れんばかりの喝采は、響いてくれるだろうか?
そうして元の席へと戻ってくれば、待ち受ける蜂蜜酒に。
「おや…嬉しいねぇ、ありがとう。」
と朗らかに笑みを浮かべ、乾いた喉をくい、と蜂蜜酒で湿らせて。
■レミィ > 高次倍音という言葉を仕立て屋は知らぬが、男一人の声に幻想的なコーラスの声が被さっているような奥行きのある歌声だと感じた。
楽器の音色も歌声も、到底相手1人の所業には思えないけれど酒場全体は驚きの感情を一旦棚へ上げて賑わいを増す。
その歌声がまた、新たな客を呼ぶかもしれず。
綺麗に歌い上げられれば己も拍手をたくさん送る。
席に戻った相手には店の名刺を渡して。
「とても素敵なショーが見れて嬉しいわ。
気が向いたらステージ衣装なんか仕立てさせてね」
最後に「ありがとうね」って握手を求めて、彼の歌声が耳に残っているうちに店を後にした。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・安酒場」からレミィさんが去りました。
■ヴェルソート > 「おう、こちらこそありがとうな。 はは、そうだな…そんな金が出来たらお願いしようかね。」
コホン、と咳払いをすれば、また飴玉を取り出して口に放り込み、コロコロと喉を労るように舐め溶かしつつ…受け取った名刺は懐にしまって。
ひらりと…タクトをしまった手で握手をし、手を軽く振って見送り……くぁ、と欠伸一つ。
「さて…どうしようかねぇ。」
もう一曲唄うかそれとも…なぞとぼんやり考えながら…蜂蜜酒を舐めるようにゆっくりと飲み。
さて、まだまだ時間はあるけれども…何をしようか、さらに歌っても良いし、唄うのは好きだが…少しくらいはゆったりと…イイ男と話でもしたいものだけど。