2020/01/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にセイン=ディバンさんが現れました。
セイン=ディバン > 「ちっ……きしょ~」

貧民地区の大通りで、一人の男が舌打ちしたり、足をカツカツと鳴らしながら、寒さに耐えて立っていた。
その表情は、悔しさと怒りがにじんでいた。

そもそも、事の始まりは、寒さ厳しい故にこの男が娼館に行ったことに始まる。
懐に余裕があるから、と。娼婦をとっかえひっかえヤることヤりまくり。
そんなことをして、娼館の女の子の大半を、仕事ができない状態にまでイかせまくったところ。店主に。

『仕事にならんから出て行ってください』

と言われ、店を追い出されたのである。
男としては、まだまだ寒さをしのぐ為には抱き足りない。
っていうか、むしろ、中途半端で締め出されたせいで、むらむらしてしまっている。
かといって、追い出された店のあるエリアには戻りづらく。
男は、ぶつくさ文句を言いながら、この情欲をどうしたものか、と考え始める。

「っきしょ~……金はあるのに、女を抱けない、ってのはどういうこった……?」

娼館の従業員の女の子、24人の内20人ほどをアヘらせたら。
そりゃあ怒られる、ということに想いが至らないあたり。
この男は、やはりロクデナシなのであった。

セイン=ディバン > 『ごめ~ん♪ 今日は、セインを客として取るな、って言われてるの♪』

通りすがりの娼婦に声をかけるも、笑顔で袖にされる始末。
男は、なんとか、と頼み込むものの。

『いや~、アタシもお店は裏切れないし?
 セインのチンポはステキだけど、ゴメンねっ♪』

なんて、あっさりかわされてしまい。

「……うぉぉぉぉぉ、マジかマジかマジか。
 このクソ寒いなか火照った股間とオレの性欲。
 どうしろっつーんだ……」

納得できん! と一人憤慨する男。
しかして、それは自業自得なのだが。
それはともかく、男としてはかなり悶々としているので。
なんとかしないと、いや、なんとかする、と勝手に憤り、どうしたものかと考え始める男。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にハーティリアさんが現れました。
ハーティリア > 「あー、あとはちゃんと喰わせて寝てりゃ治るから、んじゃ…お大事に。」
別の娼館からそんな声と共に、ぶらぶらと出てくる美女めいた風貌、くぁ…とあくび混じりで、薄手にしても寒がる様子はなく。
なにやら騒がしい方向にちらりと視線をむければ…見知った顔が何やら頭を抱えている。

「…何やってんんだ、アイツ…。」
また何かやらかして娼館を追い出されでもしたのかと内心考えつつも…少しばかりの興味でぶらりと…彷徨こうとしてた足をそちらに向けてゆっくりと近づいていき。

セイン=ディバン > 「……んぁ?」

大通りで悶々としつつ文句を口にしていた男であるが。
知人が姿を現せば、バッ、とそっちを見て。

「ハーティ! 丁度いいとこに来た!
 ちょっと酒付き合えそしてオレの愚痴を聞け!」

なんともいきなりなことを言いつつ、相手に近づく男。
どうやら、まずはこのイライラを聞いて欲しいらしい。

「当然オレがおごるから! な!?」

もはや何がなにやら、という具合に興奮している男。
相当参っているらしいが。

ハーティリア > 「……あ。」
しまった気づかれた、と言わんばかりにバッチリ視線が合えば声を漏らし…何やら不穏な気配にそっと立ち去ろうとするも、時既に遅し。

「えー、俺が酒あんま好きじゃねぇの知ってるくせに…まあ、いいけどよ。」
なにやらかなり鬱憤が溜まってるようにも見える彼の仕草に…めんどくせぇなぁ、と顔にありありと書いてありつつも、結局は放っておくのもなんだか座りが悪いので、彼のイライラを聞くことにしたらしい。

「あーもう、わぁったから耳元で騒ぐのヤメロ。」
不能にしてやろうか、なぞと今の彼にはありがた迷惑か、単なる迷惑にしか思えない脅し文句を言いながらも、諦めたように彼についていく姿勢を見せようか。

セイン=ディバン > とりあえず、現状のイライラを聞いてもらうだけでもいい、と。
男は相手を見つけ、捕まえようとした訳で。

「分かってる! 分かった上で頼んでる!」

酒の苦手な相手に飲酒を強要するほど、男もアホではない。
ただ、相手が付き合ってくれる、となれば。
多少は笑顔を見せ。

「いや、すまん。しかして、今のオレの気持ちを分かって欲しい。
 とりあえず、近くの店でいいから入ろうぜ」

すまぬ、と謝りつつ相手を引き連れ、近くの酒場に入る男。
適当に注文を済ませれば、男はことのあらましを語り。

「……って訳なんだよ~。おかしくないか?
 金はちゃんと人数分払ったってのによー」

酒を飲みつつ、ぶーぶーと文句を言う男。
なんというか、完全にめんどくさい酔っ払いであった。

ハーティリア > 「はいはい、わぁったから…お前さん傍から見るとめんどくさい絡み客だぞおい。」
まるで既に酔っ払った男にでも捕まったような気分でうなずけば、ようやく笑顔を見せた彼に苦笑いをこちらも浮かべ。
まあ、酒が嫌いというわけではないのだが、酔えない上に苦い飲み物を延々飲むのもつまらない、というだけの話。
アンデットからすれば、酒は苦いだけのジュースである。

そうして、彼に連れられて入った酒場でいざ話を聞いてみれば…なんのことはない。

「そりゃ、売り子の八割方抱き潰されたら出禁にもならぁな。
ソレ以降の客が取れないくらい抱き潰されたら店回んねぇだろう。」
ご愁傷さま、と呟くのは彼にではなく娼館の娘達にか…酒を飲んで愚痴を吐く彼にハイハイ、と生返事をしながら…ホットココアをちびちびと飲んで甘さにほぅ、と息を吐き。
傍から見れば、美女に袖にされてる酔っぱらいに見えなくもない。

セイン=ディバン > 「そう思われても仕方ないが、オレにも事情があるのだ」

その事情がろくでもないものである、というのは別の話として。
男は、相手に付き合ってもらえるということで、多少機嫌を直したのか。
声のボリュームを多少なりとも、落としていく。

相手と共に入った酒場で、事情を説明し、呆れられれば。
男は、うぐぅ、と。言葉を失い。

「……そ、それはそうかもしれないけれども、だ」

ぐぬぬぅ、と。相手に正論突きつけられては、男も何も言えず。
あ~ぁ、と思いっきりイスの背もたれに身を預けるのだが。
瞬間、後ろの席に座っていた客が掲げたビアグラスに、男の後頭部が直撃する。
ガゴッ! という音と共に、男は机に突っ伏し、ぴくり、とも動かなくなる。

ハーティリア > 「お前その事情がくだらなかったうちの屋敷もしばらく出禁にしてやるからな。」
本気かウソか、きりりとした顔でのたまう男にしれっと脅しのように言葉を投げながらも、改めて聞いてみれば…歯に衣着せぬものいいをするならば、くだらないことこの上なかった。

「せめてお前それなら、1回分じゃなくて全員に1日分の金出しとけばまだ…多分まだいけただろうに……あ。」
まあ、娼婦20人を一日借り切るとなると、多分財布の中が危うくなるかもしれないが…なぞと苦笑いしたところで…背もたれに体を預けた彼の後頭部に、カンパーイ!と突き上げた酔っぱらいのジョッキが直撃するのを見た。
案の定、酔っぱらいも一瞬酔いが冷めた顔で、生きてるよな?と聞いてくるので、とりあえず呼吸はしてると伝えてそっと席に戻らせ。

「ん~…脈も血の流れも問題なし…頭も瘤にはなってねぇな……丈夫だなコイツ。…おーい、セイン?」
今更だけど、と呟きながら、とりあえず肩を軽く叩いて、意識を確かめようか。

セイン=ディバン > 「……あ~……」

相手の釘刺しに、男は多少なりとも、困惑した表情。
実際のところ、男自身。ゴダゴダがかなりくだらないとは自覚していたのだ。

「いや、最初は数人で辞めるつもりだったんだよ……」

それが、一人抱き、二人抱き、となるうちにどんどん性欲が増していったのだから仕方ない。
やれやれ、と伸びをした男を、ジョッキが強襲し、一発で失神してしまう男であったが。

「……あ、あぁ~……ちちち、イッテェ……。
 ……ん。おぉ、この前ぶりだな、お坊ちゃん?」

ぐらり、と頭を上げた男の瞳は、赤ではなく黒。
髪を掻き上げる姿には、どこか違和感があり。

「……前の時も思ったけどな。お前さん、コイツにずいぶんとお熱なのな」

くす、と笑う男は、男であり男に非ず。
相手にも一度出会っている。男の中に眠る、別の誰か、という存在であった。

ハーティリア > 己の釘刺しに微妙な表情を浮かべる彼に、眉根を寄せつつも、冗談のつもりではあるがそれは結局口にせず。

「……なんかもうお前さん、人間じゃなくね?」
俺のせいかもしれねぇけど淫魔に片足突っ込んでねぇかと真顔で首をかしげるも…まあ、それはそれで構わないのだが、ジョッキの一撃で伸びたのには少し驚いた。

「おーい?……おや、お前さんは。」
ぐらりと顔を揚げた男の瞳…黒い色彩は以前一度見た色で…お坊ちゃん、と言われると露骨に眉をしかめよう。

「俺、一応お前さんの10倍以上生きてんだけど…まあいいや。若く見られるに越したこたぁねぇし。
 ……ん~?さぁ、どうだかねぇ、まあ気に入ってはいるぜ?」
じゃなかったら愚痴になんぞ付き合うかよ、と肩を竦め…冷め始めたココアをグイ、と喉に流し込み。

セイン=ディバン > 「んなことねぇだろ。オレより凄いヤツだって、この国にゃぁうじゃうじゃしてるじゃねぇかよ」

自分の性剛っぷりなんて大したもんじゃないだろ、と嘯く男。
もちろん、この男の性的タフさ加減は、なかなかのものであるのだが。

「んぅ~……いやぁ、こう頻繁に出てくるつもりも、ないんだけどなぁ」

相手がイヤそうな表情になるのを無視しつつ、ぐっ、ぐっ、と体を解す男。

「ははははは、オレだって、フルカウントすれば70超えだし。
 アッチじゃあお前さんクラスの知り合いや敵もいたからなぁ。
 ま、敬意がないのは勘弁してくれや」

相手の物言いにニヘラと笑いつつ、頭を下げる男。
そこで、男は姿勢を正し。

「改めて。自己紹介してなかったよな?
 タカミネ。逆皇 高峰(サカスメラギ タカミネ)だ。
 ……つっても、また次に会うのはいつになるか分からんけどな」

はっはっは、と笑いつつビールを飲む男。
そんな様子のままに相手に向かい笑顔を見せ。

「よければ、改めて名前とか聞かせてくれよ。
 コイツの記憶だけじゃあ、味気がねぇってもんだ」

ハーティリア > 「まあそりゃ、上を見たらキリがない、下を見ても仕方ない、って奴だぁね。」
うそぶく彼に気の抜けた顔で肩を竦め…体をほぐすように伸びをする彼の答えに…ほうほう、と少しばかり興味を引かれたのか、大人しく彼の語りに耳を傾け。

「別に経緯を払えなんて言わねぇよ、坊っちゃんなんてついぞ呼ばれたこたぁねぇからなぁ……ちょっとびっくりした。
 あー、そだな…なんか、ややっこしい名前だな…あれか、東の国系統の名前だな。
 俺は…ハーティリア、ハーティリア=ベスピア=ハートナイト、だ。花売りで、医者の端くれで、魔術師だ。よろしくな?」
よろしく、とセインの飲んでいたビールを続けて飲み始めた彼にちゃっかりしてるなぁ、なんてクツクツと今度はこちらが笑い。

セイン=ディバン > 「ま、そうかもなぁ」

つまるところ、男自身、自分がだいぶ性に奔放であることは自覚はしているのだが。
そんなことはまったく気にもしていない様子。

「はは、まぁ、なんだ。オレの方がオッサン臭いだろ?
 だから、坊ちゃんて呼んじゃったってことさね。
 あぁ。この世界でいうなら、この国より東の地の出身だ。
 ……ふむ。名前を聞くと、良い身分、って感じだなぁ」

相手と自己紹介を交わしながら、酒を飲む男。
相手が笑うのなら、男もまた、釣られて笑い。

「そういや、ハーティリアも別の世界の存在なんだっけか?
 コイツの記憶だと、そんな風に教わってるんだが」

そこで、相手に問う男。『も』、と言っているあたり。
言外に、自身もこの世界の人間ではないと公言しているに等しく。

ハーティリア > 「あ~…まあそりゃあなぁ、多分俺が生前だったら、印象変わってたかもしれねぇなぁ。
 良い身分…まあ田舎出身だからなんとも言えねぇけど、実家は割と名門筋の分家くらいの位置だった、はず?」
それこそ、夜祖血統、と称される程度には血筋的には良いのだが、如何せん実家は山奥の田舎だったので、貴族的な良い暮らしかと言うと疑わしい。

「あー、まぁなぁ。あんまり吹聴してねぇからオフレコなー?」
と口元に指を添えて、別に隠してる、というほどではないが、別の世界なんてややこしい話、しても仕方がない、というだけのアレだが。
そもそも、こっちに来たの自体1000年以上前なので、むしろこっちの生活のが長くなってる始末である。

セイン=ディバン > 「ふぅん……。だとすると。
 家柄的には、オレはキミの敵になる可能性が高いんだなぁ」

けらけら、と笑いながらとんでもないことをいう男。
男の苗字、逆皇という家は、いわゆる『権力者への抑止力』の任を持っている家なのである。
とはいえ、こっちの世界でまでそんな役目には殉じないつもりではあるが。

「わかってるって。それこそ、オレがコイツの中に居る、なんてことを知られまくってもよくねぇのと一緒、だろ?」

相手のジェスチャーに、男はうんうん、と頷く。
男も、このセインという人物の中に存在する、などと知られるのはおいしくない。
なにせ、セインの銃への習熟度は、実はこの男の技能に依存・影響している部分も大きいのである。
それがバレれば、冒険者セインの評価は、地に落ちかねない。

ハーティリア > 「えぇ、どうだろうなぁ。名家っつっても、世間に影響力あるわけでなし…俺なんざ賞金かかってるしなぁ。」
一応、向こうで魔王の称号を持ってた以上、権力者ではあるのだろうか…? いや、といっても権力なんて魔物相手にしかないようなものだったが。

「それは…別に大したことねぇと思うんだけどなぁ。
 召喚師が召喚獣のが強いからってナメられるか、的な話にならねぇ?」
大体、セインと眼の前の「彼」を明確に区分する手段なんて無いに等しいのだから…そもそも自分はバレたら騒ぎになる魔族なのもあるけれど。
人間なんだし別に気にしなくても…といった気分であった。

セイン=ディバン > 「ま、もっと言うのなら。権力者が暴走した時に誅するのが仕事なんでね。
 キミが悪いことしてなきゃ、バトったりする必要は無いわけだけど」

肩をすくめつつ、そう補足する男。男としては、肉体の持ち主であるセインと仲の良い相手とは戦いたくない、という思いもある。

「いやぁ、どうかねぇ。
 ……ふふっ。さぁてねぇ。
 コイツ、敵が多いからな。失脚させたい、ってやつはどんな傷でも利用するからよ」

相手の言葉に、笑顔を見せつつ、酒を飲んでいく。
むしろ、魔族なのがバレたほうが問題になるなど。この国はファンタジーなんだかファンタジーではないのか、などと。
ん~、と。納得していない様子。

ハーティリア > 「えー、いや…俺悪い事するのが仕事みたいなとこあるからなぁ。」
魔王だし、とボソリと呟く…まあ、こちらでは知名度なんて無いに等しいので、大人しくしてても何ら問題はないのだが。
まあ、彼と戦うのもそれはそれで、面白そうではあるかもしれない、なぞとちょっと思ったりで。

「っていうか、そのくらいで旗色悪くなるんだったらそのくらいしか信用されてなかったってことだろ?
 第一…セインって失脚だのなんだの気にするほど権力ねぇだろ。借り物だろうが強いのは事実なんだから。依頼を受けて稼ぐ分には何の問題もねぇし…そも、仕事をまるごと干せるような力がある相手だったら今頃とっくに干されてるだろ。」
武器のおかげだろうが、他人の知識だろうが…強い事が冒険者の信頼の第一なのだ、それが揺るがないなら、対して害でもないだろう、と。

セイン=ディバン > 「そりゃ困った。……うん。
 あんまりにも悪どいことしてないなら、見逃すよ」

正直な告白に、男は苦笑し、そう宣言する。
この辺りは、大元の存在であるセインに引っ張られているのかもしれない。

「手厳しいお言葉だねぇ。ただまぁ、本来銃ってのはまだこの世界じゃそこまで普及しない武器だしな。
 それを、なんのセンスもなく扱えて、ってのはズルみたいなもんだし?
 権力に関しては、実はそうでもないんだよなぁ。
 一応、この国の王子様を手篭めにしてるし、魔王様を、キミ含めて二人ほど恋人にしてる訳だ。
 ぶっちゃけ、コイツ、かなり世界の特異点になりつつあるぜ?」

今のところはまだ注目されていないが、下手をすれば、祭り上げられた挙句、人柱にされかねない、などと笑う男。
どうにも、本気か冗談か分かりづらい声色である。

ハーティリア > 「まあ、俺は自分のしたことしかしねぇけど。」
結局は、やりたいことしかやらないわけで…まあ、地下のあれやこれやは…人に見せれたものは無いが、まあ仕方ない。

「あーん?銃一本で変えれるものなんてタカがしれてるだろ?気にするだけむだむだ。いやまあ、魔術師殺しなとこはあるけどなぁ。」
引き金一回引くだけで鉛玉が飛んでくる。詠唱時間なんていらないそれは確かに魔術師の天敵ではあるだろうなぁ、とうなずき。

「おや…王子様を手篭めに、ねぇ…そりゃまた面白い話だ。まあそれはそれとして…やだなぁ、多少は贔屓してやってもいいだろうけど、特異点ってほど俺は大した存在じゃねぇよ?」
ケラケラと、笑う男。まあ人柱にされかねない、というのは多少懸念はあるものの、それこそ自分は魔族の国にも属していないはぐれものだ、世界にあれこれ…なんてまあ、おこがましいと笑い飛ばし。