2019/10/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にシェラさんが現れました。
■シェラ > 「いらないって言ってるだろ。」
盗賊ギルドの使いっぱしり。名前すらリストになかなか乗せてもらえない女は、今日も依頼と呼ぶには憚られるお使いで裏路地を歩いていた。
そんな女に薬を手渡そうとする相手を振り払い、キッ、と睨みつけてやる。
「ったく………、冒険に出ても、一人じゃなぁ………」
空を仰いでぼやく。
腕こそ悪くはないとは思うが、それでも一人で冒険に出て無事に生きて戻ってこられると思うほど夢想家でもない。
美味しい話があれば、それで仲間を誘うこともできようが。
そんな話は、ベテラン冒険者や、ギルドのお偉いさんがガッチリと固めている。
一度大失敗をやらかした若手に、そうそうチャンスは回ってこないのだ。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にマヌエラさんが現れました。
■マヌエラ > 「うぅん、どうしましょうか……」
貧民地区に似つかわしくない、宝石のタリスマンをじゃらじゃらと下げた女が、姿勢よくつかつかと歩いている。
その身体は長い金髪に覆われるようであり、浮世離れした印象の強い外見をしていた。
「私一人でもいいのですが……あら?」
その時聞こえた、「冒険に出ても」という声。おっとりとした女の表情が明るくなる。
「そこの御方、冒険に出たい、と仰いましたかぁ?」
喜色満面で、その言葉の主、シェラへと駆けよっていく。
■シェラ > 「………? え、いや、その。」
いきなりやってきた謎の女に声をかけられて、思わずびくっとしながら後ろに下がる。
胡散臭そうに相手を見やりながらも、まあ、と言葉を濁す。
「出たいっていうか。 私一人じゃ無理だからね。
美味しい話があれば、人を集めることができるかなって思ったわけよ。」
金を持っていそうな相手の言葉を無下にもできず、相手に言葉を返す。
銀色の髪をした、少し勝気そうな女。
■マヌエラ > 「まあ! それはそれは、私にとっては僥倖です!」
これもおっとりした翠の瞳を輝かせる女。
「私はマヌエラと申します。術者をしておりますの。
実はよい依頼を受けようかと思っていたのですけれど、私、魔術が専門なものですから、探索のスキルの高い方を探しておりまして。
物腰から、そうした技に秀でているようにもお見受けしました。遺跡の調査で、見つけたものは指定されたもの以外好きにしてよいことになっています。いかがですか?」
■シェラ > 「………ぇー、と。」
相手の言葉は理解できる。 ただ、上手い話にゃ裏がある。
裏があるのは分かっているが、それでも成功を収めるためには危ない橋も渡らないと。
「………二人、は危なくない?
私は見ての通り、完全な盗賊さ。 だから、それこそ腕の立つ前に立てる奴が一人二人いた方が。」
相手の言葉に顎に手を当てて考えて、慎重にそう告げる。
断らない空気は出しているが、………臆病にも映るだろうか。
■マヌエラ > 少し考えるそぶりを見せた。
「確かに……私、こう見えて腕に覚えはあるのですけれど、信頼できる方なら数が多いにこしたことはありませんね。
戦士職の方も探してみたいと思います」
神妙にうなずいた。後に、へにゃりと再び微笑んで。
「戦士職の方を見つけることができましたら、このお話、乗っていただけますか?」
■シェラ > 「………いいよ。 分かった、乗るよ。
私は……シェラ。 盗賊だけど、名前は知らない、よな。
………よろしく、マヌエラ。」
知らない方がいい。 自分を知らない人間の方がありがたい。
相手が素直に言葉を聞き入れるのを見れば、少しだけほっとした様子で肩の力を抜いて、そっと握手しようと手を伸ばす。
危険は承知の上だが、それでも、この現状を打破するチャンスにはすがりたい。
■マヌエラ > 「申し訳ありません、初めて聞くお名前です……」
逆に名前が知れていた方がいいのかと思い、知らなかったことに少し申し訳なさそうな顔をする。が。
「ありがとうございます、シェラ様っ!」
頼みを引き受けてもらい、更に名前を呼んでもらえると、喜色満面でその手をきゅっと握った。蠱惑的なほどに握り心地の良い手で。
「シェラ様のように、綺麗でお話を聞いてくださる方にお会いできて、光栄です! 早速、ええっと、親睦会、を行いましょう!}
■シェラ > 「ぁあ、いいの、いいのいいの。
私はまだ大きな冒険はまだだけど、仕事だけはたくさんしてるから。
う、腕はなかなかだから安心して。」
微笑みながらその手を握れば、柔らかいその手の感触に、ふふ、と笑う。
ちょっとだけ、こんな手で大丈夫なのか心配にもなるけれども。
「は? ………ぇ、ええ、いや、親睦会? 今から?
私はギルドの仕事の途中、では、あるんだけど………」
褒められれば悪い気はしない。 頬を染めてぽりぽりと頬をかく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からシェラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からマヌエラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にサナさんが現れました。
■サナ > 路銀の心もとなさに、路地裏の一角で拡げた敷布。
冷やかし半分に覗いてくれる人は幾人かいたものの、程なくしていかにもな雰囲気の男達に囲まれそうになる。
ばたばたと荒い足音を物陰に隠れてやり過ごし、遠ざかっていく様子に大きく息を吐きだす。
追われる、となると、体力等も半減するような心地。
廃墟と思しき建物の裏口、階段の端に腰を下ろし、足からブーツを引っこ抜く。赤く染まった足先を掌で包む。
■サナ > 「……暑い、」
フードを後方へ払い、襟元に指をかけて下方へ寛げる。
銀糸の髪が薄暗くさす陽光を浴びて鈍くひかる。
荒い足音も怒声も遠ざかり、今は静かな路地裏の一角。
ちんまりと階段に身を寄せて、うとりと意識が落ちかける。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にヌルさんが現れました。
■ヌル > 九頭竜山脈の山道からそれなりの時間をかけて街へと戻ってきた黒いコートを着た男が
貧民街の狭い道をふらふらと歩いている。斜口に咥えている紙巻きたばこを何となく口で上に上げながら
路地裏の一角に差し掛かると、階段で座っている少女を見つける。
「……………」
何だか何処かで見た事あるような顏をしており、思い出そうと
その顔を控えめに、あまり全容を見るつもりもない素振りで覗き込む。
■サナ > うとうとと意識を揺るがせている、なか。
薄い陽だまりを遮る人影、人の気配。
少し冷えるような感覚があり、眉根を寄せた、後。
階段に寄り掛からせていた頭がふらりと揺れて、目の前の人の首筋へもたれかかろうとする。
ぬるりと動いて額と相手の首筋が摺り合うように。
日差しが遮られかけるなら、温かい方へ。
■ヌル > 「あらららら…」
もたれかかろうとする少女の頭を手で包むようにしながら男の不健康そうな肌に少女の肌が触れる。
男の皮膚の奥でこもっている体温は高く。日の当たる場所の方へ向かおうとする少女を
意外そうに僅かに目を開く、それは一瞬で男はすぐ狐のような細い目に戻る。
「何だか向日葵の花みたいだね…」
温かい所へ向かおうとする少女を見て、何と無しそんな感想を口走った。
そのままもたれかかってくるのであれば男は隣に腰かけ、その頭を包み込み、髪を撫でた
■サナ > やんわりと受け止められた頭から、体温が溶ける。
相手の体温を幾らか冷たさで冷やしてからは、徐々に温められて同じくらいにかわっていく。
コンクリートに投げ出していた腕が傍らに降りた体躯へ触れ、背へと伝ってぎゅうと抱く。
髪をなでる掌に口元が緩み―――。耳を打つ声が至近から響いてから、だいぶの間があって。ぱちりと目を開いた。
「―――――、」
■ヌル > 「あららら…起きてたんだね」
糸目の男が何となく人懐こい笑みで笑いかけると。その瞬間それとなく、控えめに自らの身体を寄せる
少女に驚く。随分と冷たい身体を持っているようで男は少女の肩を抱くと男の方も少女を抱き寄せる。
ローブの下に当たる衣服の感触が無い事に少し首を傾げたが、目を開きこちらを見ている少女の躰を
片腕で抱きしめる。
「何だか前にもあった気がするよ。あの時は雨が降っていたけどね」
■サナ > がらの悪い男達に追い回され、逃げた所で記憶が途切れていた、ので。
暖かい体温と、穏やかな笑みに 寝起きで出会い、
「眠って、た?…夢、ではないみたい」
状況を掴み切れずにかすれた声が落ちる、が。背にしがみつく手指はどう考えても此方から。
肩を抱く相手の手指も暖かいから、そのままぬくぬくと身体を沈めた。
肢体の柔らかさは、薄布一枚では余り隔たりの役目を果たさず触れるだろう。
その分体温も、近い。
う、と眉を寄せた。鶏並の記憶力が恨めしい。
「………落ち着く感じ、する。雨の日は、寒いけれど。こんな風にくっついたりした?」
■ヌル > ローブの下は何も着ていないようだった。豊満という訳ではないが整った綺麗な身体をしており
触れている限り骨ばった様子もなく柔らかい。どうにもまだ、まるで眠っているような挙動の
少女を何だか面白そうに眺めつつ。身体を少女が沈めるなら抱きしめる力は強くなり
男のじんわりとした熱が入り込んでくる。
「今よりは大分寒かったね、でも…こんなにくっ付いている事は無かったよ。」
「あの時は君の方からボクの所にふらりとやってきたけど、今回は逆になっているね」
どうにも体温に重要さを置いているようだったので、男は少女の躰を少し持ち上げると
コンクリートの上に乗っていた尻を自分の太ももの上に乗せ、座らせる。
何度も気になるが、本当にこのローブの下は裸のようだった。
直に伝わる少女の肉の柔らかさに心地よさを覚えた
■サナ > 思考の巡りも、いつもよりも鈍い。
温もりを通り越すと少し火照ってくる程。
頤を上向けて視線を合わせる。
何かの形に唇が動きかけ、
「―――あ」
重さ等然程感じていなさそうな軽い所作で、太腿の上に攫われる。
太腿と擦れると、少し脚が浮くように開く。
靴を抜いた素足が、ほんの少し丸められる。耳朶が熱い。
間をもたせるように、或いは気を散らすように。もう一方の放り出していた手が、ぺたりと。左の二の腕に触れる。
つくりがおそらく違う、腕。
「覚えててくれたんだね。
ふらりときてくれた貴方を捕まえたのは私みたい。
こんなにくっついてると、布なんてないような気がしてしまうね。―――」
■ヌル > 「布が無いようだなんて。それは、何だか考える物があるな…
何たって僕もこの辺でうろついてる男と同じだからねぇ」
「となると、こんな往来で裸の女性が腕の中にいるだなんて下腹の奥にクる物があるな」
二の腕に触れるとかなりの熱がこもっていて、何よりも馬車の車輪に巻くゴムの様に堅い。
全て筋肉の堅さだが、服に包まれている男のシルエットからは想像できない筋肉量かもしれない。
彼女の身体を味わっているのかむぎゅむぎゅと愛でるように何度も抱きしめる。
柔らかさもあるのだが、男には別の意図もあった。
「君の躰は何だか冷たいな…涼しくて良いね」
■サナ > 「………この治安の悪い所でうろついてる男と一緒、となると、実は性質の悪い男、ってなってしまうよ。
羊じゃなくて、狼だったの。道端、なのに」
触れた二の腕が硬くて、全然つくりが違うんだと想起させられる。
けれど、触れ方は暖かく優しいものだから、行動と体躯の差異が不思議にも、思える。
言葉で示されると意識してしまう。
ただくっついた儘、よりも、落ち着かない。
「煽ってる、………誘っているの、」
背が緩く撓る。他愛ない会話の続き、の筈が、体温の冷たさを知られている、相手の熱を貰っている、ことを伝えられた、気がした。
肩先に額を寄せる。
■ヌル > 「意外と詩的な表現をするんだね。でも言い得て妙だと思うよ、狼には表現に使われる想像よりも分別がある、」
「でも目の前の無防備に見える綺麗な子を少なくとも今はこうして堪能している以上、いたずらに羊という訳でもない」
相変わらずしっかりと、かなりしっかり少女を抱きしめている。
男の熱は自らで彼女の中に入り込んできているかと思うほどの温もりを感じ取るかもしれない。
「誘っていたんだったらどうする?」
薄いローブの尻部分を何となくめくりながら、彼女の顔を覗き込み笑いかける
■サナ > 「意外と、て、何。
………貴方も意外と、そうだと思う。向日葵って、聞こえたから」
無防備と聞けば、ただ、ぼやっとここにいる訳じゃない、と。弱い反駁。
温かいから。温かさを分けてもらっていた、筈、なのに。
熱に飲まれそうな錯覚すら。
「狼は理性的なの。……うん、これは…羊の手じゃ、ない、よ」
笑う男に、少しだけ余裕を失くしたように。小さく応える。
めくりあげられたところに外気を感じるよりも、濃密な熱度を知覚する。それも錯覚かもしれない。
笑みとすれ違うよう細い首を折って、男の項に唇を合わせる
「………それなら攫って。誰かに見つからない所に、」
■ヌル > 「もっとまったりと世の中の自然な流れに身を任せているのかと思ったよ。」
「そしたら本は深く読んでいるタチだったね、君は……」
白い尻の丸みをくすぐる様に撫でながら、唇が合うと男も応えるようにギュっと
その口を覆うように重ねた。
「元より羊ほど敬虔だというつもりも無かったからね。それと見つからないようにするのは」
「結構自信がある。」
言うと男は少女を一つ抱きしめると、階段から立たせて同じく男もぬるりと立ち上がった。
■サナ > 「……褒めてるの」
直に擽る指の動きが自然で、こちらの方がかき乱される。
唇の合間に声が消え
「………隠れんぼうが得意なの」
生業だろうか。手を借りて立ち上がると、手すりに手をかけ。ブーツを素足に履きこんで
「連れて行ってくれる、」
語尾を上げて尋ねた。
己だと、雑な寝床か、それくらいしか浮かばなかった。
路地裏でも、何でも、好奇心に任せて。ゆるりと歩いていき
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からサナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からヌルさんが去りました。