2019/08/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 街道」にアゲハさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 街道」にヴィルアさんが現れました。
■アゲハ >
「……ふぅ」
さて、今日も今日とて。
カゴいっぱいに入れた、花を売り捌くべく道を歩く
声を出しながら。
ここ何日か、それなりに体大変だったけれど。
頑丈であったのが良かったと思いつつ――
「おはなー、おはなはいりませんかー?」
薔薇と、百合と、向日葵のラインナップで。
ゆっくりと歩いていく
■ヴィルア > 「っ……ふぅ…。やはり、手こずったな…」
花売りが歩いている頃、付近のとある家から出てきた青年貴族。
横に護衛を一人付けて、珍しく疲れた様子を見せる。
今日交渉していたのは、商店をいくつか束ねる堅物の男。
更にこんなところに居を構える変わり者でもある。
新たにリルアール家の商品を卸す交渉をしていたのだが、市井の評判通り、変化を望まない堅物への交渉は難航し。
昼過ぎに入ったその家から出たのは、日もとっぷり沈んだ今頃。
(全く…商人の癖に凝り固まった考えとは。大口の卸し口とはいえ、労力と見合っているか…)
などと自分の疲労と、手に入れたメリットを頭の中で計算し。
(一先ず…少しどこかで休息したいところだが…)
座ったままだった体の凝りを解しつつ、どこに行こうかと視線を巡らせ。
そこでふと、花売りの声が耳に届き。
「…こんなところで花売り?珍しいな…、君、少し見せてくれるかい?」
呟いてから、少女に見える花売りに近づいていき…礼儀正しくお辞儀をして笑いかける。
■アゲハ >
「――あ、はいっ」
おや? と首をかしげる。服がなんか見かける人達と違うから――
不思議に思いつつも、ゲージの籠を前に出し。
「どうぞっ。今日は、薔薇と、百合と、向日葵、ですっ!」
大きくはないが、小さく綺麗にまとまった花たちを魅せて
■ヴィルア > 「綺麗に育ててあるね…大きさはそれほどでもないが…」
じ、と籠に視線をやって。
「これは、君が育てて、売っているのかい?いくらかな」
見れば見るほど仕立てのいい貴族の服。
幼い容姿の相手に合わせるように少し屈みながら花について聞いてみよう
■アゲハ >
「あ、はい。そうなんですっ!どれもご主人にスペースを借りてまして」
こくこくとうなずいて――
わざわざ屈むなんて、礼儀のある人なんだなぁと思いながらも。口に出すことはせず。
「1輪2ゴルドになります」
■ヴィルア > 「なるほど、雇われて…?、の割には個人で売っているんだね」
ご主人、という言葉に、なぜそのご主人は店などを通さないのか、とも思ったが一度置いておく
「2ゴルドか。バラを一輪、確かめさせてもらっても…?、傷はつけないよ」
棘が付いていたとしても、そう言って一輪手に取り…香りや色合いを暗い中だが確かめようと
■アゲハ >
「あ、えっと……その。め、メイド? をしてまして。これはそのお小遣い稼ぎというか。趣味、みたいなもので」
えへへ、っと笑いつつ。
「あ、どうぞどうぞ。棘には気をつけてくださいねっ」
貧民地区、という場所で売っているにしては上質で、しっかりとした花だ。それに、香りもいい。すぐに枯れるということもないのがわかる
■ヴィルア > 「ああ、副業か。ただ、この辺りは治安もあまり良くない。売るなら平民地区の方を優先した方がいいのではないかな?」
少女の身を案じながら香りや色を確かめて
「…うん。とてもいいね。育てた君の気持ちがこもっているようだ…。これ、そのまま貰ってもいいかい…?」
と、護衛に手で合図を出し、護衛は2ゴルドを少女に渡そうと。
■アゲハ >
「――えっと」
そこにはちょっと言葉を濁して。
「平民地区だと、その売れなくてですね……こっちだとよく売れるので」
頬をかき――
「ありがとうございますっ。リボンはおつけしますかっ」
料金を受け取り、ニコニコである
■ヴィルア > 「売れない…?あちらには花屋が多いからかな」
ふむ、と顎に手を当て
「ああ、リボンもあるのか。ならおねがいしよう。それと…副業を少し発展させる気はあるかな」
小さいのによく頑張っているね、と人形のような幼子の頭を撫でようとしながら提案を
■アゲハ >
「あんまり興味のない方が多いみたい、でして」
頭を撫でられれば跳ね除けることもせず――そのまま受け入れて。
「かしこまりました! …………発展?」
花を手に、紙で包んだ後、根本をリボンできゅっと縛って――
「…………っていうと?」
考えてもわからなかったので、どういう意味なのかと聞いてみることに
■ヴィルア > 「それはもったいないが…、まぁ、この国は今大変ではあるね」
そのまま何度かなでなで、と指を動かして。
「ああ。君のその花…たしかに単体で売るなら平民地区、富裕地区では売りにくいだろう。ただ、何かと合わせて売る分には色も香りもその辺りの店には負けてない…」
と、そこでふと自己紹介をしていないことに気づき。
これでは幼女から見れば怪しいおじさんだ
「失礼。私はヴィルア・リルアール。広く浅く、この街で商売をしているものだ。」
家紋を見せながらまた屈んだまま頭を下げて。
「そうそう。色も香りも負けていないから、君の花を私の家が定期的に買い取り、売れた分だけ君に報酬を渡そう。言わば委託…というものだね。どうだい?」
提案の内容を続けつつ、相手の反応を見よう。
難しかったかな…と考えながら。
■アゲハ >
少し目をパチクリした後。
あぁ、商人だからそんな格好をなんて納得しつつ――
「え、いいんですか?」
それはありがたいが――
「あ、えっとアゲハです。その――でもいいんですか、リルアールさん。その、そちらになにか利益があるようには思えないんですけど」
■ヴィルア > 「ああ、いいとも。…投資だよ、これは。」
ぴ、と指を立てて。
不思議そうな少女に簡単に説明を始める
「まず、君の花は質がいい割に安い、そして小ぶりだ。何かの贈り物に添えるのにぴったりと言える。…更に個人で作っているから、それほど多くは作れない。他に盗られる心配がないね。
加えて…うまく行けば私の商売の利益が少し上がる。失敗したとしても、私に損はほとんどない」
加えて、とまた指を立てて
「…君のような頑張っている子を応援できる。…個人的には、こんなところに売りに来る君にも、興味はあるよ?」
爽やかな笑みを浮かべ、歯の浮くような事を言う
■アゲハ >
「――……」
ふむ、と顎に手を当てて考える。
騙されている、可能性は捨てきれないが――
悪い話ではないし、むしろ嬉しいことだ
「わかりましたっ、そのお話、お受けしますっ」
素早い判断――
そして――
「え……いや、本当にお小遣い稼ぎですので」
そんな大したことはないですと、付け足した
■ヴィルア > 「そうか。素直な子で助かった。…それなら簡単にだが…契約を交わそうか。」
白紙の羊皮紙を護衛の荷物から出して
小さな木の板にそれを乗せてさらさらと何事かを書き始める。
やがて、す、とそれを差し出して。
『アゲハが売る花を私は定期的に買い取り私の商品とともに販売。花によって得た利益をアゲハに渡す』
簡単だが要点を纏めた文章と、自身の署名を書いて
「名前はかけるかい?…ふふ、この後締結のお祝い私の家に遊びに来る?」
照れるように付け足す彼女に紙を渡して、少し砕けた誘いを投げかける
■アゲハ >
「あ、はい。名前くらいはかけますよっ」
こくこくっと何度もうなずいた後、遊びに行くというところには
「……あ、いや……そろそろ帰りませんと。ご主人が心配? しますので」
■ヴィルア > 「そうか、それなら仕方ない。
では今日はこれで一旦終わりとしよう。」
残念そうだが、また笑い
「そういえばアゲハはどこに住んでいるのかな。売り上げと、花を受け取りに使いの者をやろう。」
居場所を聞き出そうとしてから、サインする様子を見ていよう
■アゲハ >
「場所、ですか? ええっと……」
言いよどんでから――
「あの、ご主人に確認してからお教えするでも大丈夫でしょうか? そのですね――えっと。ソレまではだいたいここにいますので。ここで、っていうのじゃダメですか?」
サインしようとした手を止めて。
確認するように
■ヴィルア > 「よほど、ご主人に敬意を払っているんだね。
もちろん、構わないとも。
では、そうだな…2日後にまたここで会おう。それでいいかい?」
見たこともないご主人様、は余程立派な人物なのだろうな、と相手の様子から汲み取り、頷いて承諾しよう。
■アゲハ >
「はいっ、ありがとうございます」
お礼を言ってから、しっかりとサインをして――
「これからよろしくおねがいしますっ!」
何度も何度もお辞儀するのだった