2019/06/30 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアヴァールさんが現れました。
アヴァール > 「さぁて、兄弟!景気良く飲んで食って、ぱーっと金を使い切っちまおうじゃねえか!明日には今日以上の金が入ってくる予定だしな?ひひ。」

貧富の差も、明暗も、身分の違いや種族の違いによる待遇差も、何もかも真っ当な生き方をしているうちは生まれもって決められた区分を乗り越えようがない退廃した王都。

その底辺たる貧民地区の中でも底辺。
薬物なんて序の口の違法な密輸売買、国へ反旗を翻す事を誓う反逆者が集う事もあれば今回のように指名手配された山賊一味に半ば強引に占拠されて酒と女と薬にと無法地帯と化す事もある酒場が此処にある。

まだ昼間だというのに開かれてた酒場は活気に満ちていた。

道中で攫ってきた何も知らない娘もいれば、奴隷商を襲撃して強奪した奴隷、何も知らずのこのこ歩いていた富豪の娘、運悪く酒場に足を運んでしまったせいで巻き込まれてしまった者等様々な者達を巻き込んで繰り広げられる品性も知性も理性もかなぐり捨てた享楽の宴。

しかし、果たして接待という名目で公然と淫靡な宴を繰り広げる王族達と此処に一体どれだけの差があろうか。

嘲笑う山賊頭は泡をたっぷりと持った麦酒が注がれたジョッキを手に上機嫌に煽りながら、乱痴気三昧で男達のケダモノのような歓喜の声と女達の悲鳴と嬌声を聞きつつカウンターに広げられた今宵襲撃する予定の富豪だったか王族だったか、底辺中の底辺で泥水啜って生きてきた己にははっきり言って区別がつかないがまあ金持ちには違いない家を何時何処から侵入し、どの辺りに目ぼしいものがあるか、どれぐらい時間に猶予があり逃走経路を辿るかと事前に調査済の自前の地図へ視線を落とし作戦を再確認して。

アヴァール > 山賊達の宴は続く。
持ち込んだ有り金を使い果たし、餓えてからこそ悪事を成すのには都合が良い。

悪事を成さねば朽ちる。生きたいなら罪を犯すより他は無い。

真っ当な生き方が出来ないはぐれもの達にとって選択肢は一つだけだ。

夜が耽るまで散々贅の限りを尽くし終えれば、当初の予定通りに夜には目星をつけていた隙のある豪邸へと侵入し、強盗。強奪、簒奪をして富める者から貧しき者達へ財を根こそぎ力づくで恵んで貰えば余計な正義感や点数稼ぎに悪党を捕まえようという同じ穴のムジナに見つかって面倒になる前に王都を離れる事にして。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアヴァールさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にテリスさんが現れました。
テリス > フードを被った少年が薄い雨の中を歩いていく。
はぁ、やれやれ、とため息を一つつきながら。
今日も本業での稼ぎは少しあった。なので懐は満たされている。
食事も終えたし、あとは帰って眠るだけ…なのだが。

「なんかなー…最近なぁ…。」

ちょっと辛気臭いのはちょっとした悩みのタネ。
女性にいいようにやられてそれでいいのかと思う自分がいるわけで。
でもしょーがねーじゃんと思う自分もいるわけで。
なのでほんのちょっぴり悩みながら歩いて行く年ごろの少年であった。

それは人通りに紛れてはいるものの、ため息くらいは聞こえるかもしれない。

テリス > またため息一つ。
ひとまず今日は切り替えていくか、と思い直して顔を上げる。

小雨の降る中、少年はてってこ歩いて帰っていった…。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からテリスさんが去りました。