2019/06/12 のログ
■ハーティリア > モグモグと鶏肉を咀嚼し、油のついた唇を濯ぐようにミルクをゴクゴクと飲み下せば、割とあっという間に食べ終わってしまう。
「ふぅっ…よし、一心地ついた。
まあ、そりゃそうか。別に俺もなぁ、人間同士のややっこしい小競り合いはどうでも良いからなぁ…。」
そもそも、彼とは異なる理由で酒も毒物も作用しない身体なので、酔う事自体がないのだが、それはお互い知らぬことか。
「ははっ、まーさか。俺はしがない冒険者兼花売りよ?料理は、冒険者の嗜みってやつよ。調理の仕方次第では、軽いポーション程度の効果を付与したりできるんだから。」
料理人と言われてケラケラと笑いながら、はーずれ、と楽しげに口にする。
花売りとはまあ、娼婦の隠語だ。まあ、冒険者のスキルとして、料理に手を出したという意味では、彼の予想も間違いではないのだけど。
■カーレル > 見事な食べっぷりであったように思える
手掴みにした鶏肉をワシワシと咀嚼しつつ、喉を鳴らしてミルクを飲み干す
ちょっと待て、それはホットミルクでは無かったか、と注意を促す間もなく、
何処に入っていくんだか検討もつかぬが小柄でスレンダーな身体の内にどうやら料理は落ち着いたらしい
「人同士の揉め事に面白さを求めて割って入ってくなんて、俺はとてもじゃないが…
金貰って仲裁するとか助太刀ってんなら話は別だけどさ…」
彼女の早食いっぷりに呆れたような視線を向ける
続けて、彼女が「花売り」なんて言うものだから、余計に呆れてしまった
先程の食べっぷりを見て娼婦だ、と言われても色気やなんかは全く感じない
…大型犬のような可愛らしさはまあ、あるのかも知れないが
「ぷっ…そんなんで姐さんを買おうって男がいるのかよ…
仕事の時はそれらしく振る舞うのかも知れないけど…いや、でもまあ、そういう女が好きな男もいるか…」
娼館の前に立っているお姉さん方と比べて容姿で劣る点はないのだけども、食べる姿や振る舞いを
見てしまったせいなのか、なんとも言えない所である
■ハーティリア > 「まあ実際、仲裁するより両方叩き潰して説教した方が早いよな。」
彼の呆れたような視線と言葉には目を細め、まずは厄介事についてはそう結論付ける。あいにくと、政治的な駆け引き云々を慮ってやる心など、割と持ち合わせていない様子で。
「まあ、割と居ないこともねぇさ。甘えたい時は素直に甘えるし……な?」
彼の指摘にクツクツと喉を鳴らして笑い……鳥の油でグロスでも塗ったかのように濡れた唇をチロリと、拭うような赤い舌の舌舐めずりは、肉食獣か、食虫植物めいた、妖しい淫靡さを一瞬垣間見せ……それはニィッと浮かべた人好きのする笑みに霧散する。
「なぁに、娼婦やってる姐さん方なんて、大体みんなこんなもんさね。根っからの上品なんざいるわけねぇだろう?……おやっさん、蜂蜜酒。」
空になったホットミルクのコップを突き返して、今度は酒を要求して。
■カーレル > 「何でもかんでも叩き潰してたらそのうち、仕事にならなくなるから、そうも言ってはられないな」
面白そうな事を探していると言っていたが、単純に暴れたいだけったりするんではなかろうか
そんな疑惑が浮かばないではなかった…そんな風にはとても見えず、見た目と言動、食べっぷりが全く一致していない
「あれだろ、女の甘え方ってんじゃなくて、大型犬とかでかい獣みたいな甘え方なんだろ?
ソッチのほうが、何となく想像できる…いや、出来ないけど納得は行く…」
彼女の仕草も何となく淫靡な雰囲気は感じたが、どちらかと言えば、大型犬とか言われた方が合点がいく
その後に浮かんだ人好きのする笑顔なんか、まさにそれだった
「一皮剥いてみりゃそうかもな…ソッチのほうが親近感が湧いていいけども…
ただ、まあ…偶にゃ上品な女もいいさ。姐さんには判らんかもしれんがな…料理とおんなじだよ」
酒を注文する彼女にそっと、ポケットからハンカチを差し出しカウンターへ置いた、口の周りを拭いたらどうか、と
受け取る受け取らないは別にして、自分は懐から煙草を取り出せば、一本銜えて先端に火を灯した
■ハーティリア > 「そうかぁ?ややっこしいことは勉学だけで十分だと思うがねぇ。」
どうせ人間なんてヤること一緒なんだから、とクツクツ笑いつつ、グラスで出てきた蜂蜜酒を今度は味わうようにちびりと唇に傾けて。
「さぁて、受け取り方は相手次第だぁね。それに……モノには『美味しい味わい方』ってもんがあるだろう?」
食後の蜂蜜酒をそれこそ、舌の上で転がすように味わいながら口にしながら、足を組んでゆるりと微笑む。
モモ肉の塩焼きなんて、上品にちびちび食べるよりかぶりついた方が美味いに決まってるじゃないか、と言いたげに。
「全く、初対面相手に酷い言い草だぁねぇ……ま、良いけど。」
差し出されたハンカチは、サンキュ、と借りる事にして……唇を拭う仕草は、意外と上品だったとか。
■カーレル > 「そうだよ…ややこしくて困る人間がいないと俺みたいのは食いっぱぐれる」
面倒だ、と誰かが思ったことを代行するのが『何でも屋』であるから、
単純明快な世界に慣ればそれはそれで困ってしまう
単純明快な世界で生きられたら楽そうだ、とは思うけれど、現実そうなる事は無いだろう
「そりゃそうだ…悪かったよ、綺麗な御婦人に対して失礼な物言いだった
酒の席の戯言って事で1つ大目に見てくれ」
彼女の言うことにも確かに一理ある
自分だって皿に残ったソースをパンの欠片で拭って食べるし、先程の彼女のように肉に齧り付くこともある
何やら言いたげな様子を察すれば、彼女にそう一言詫びる
「…酒の席の事さ、腹一杯にほろ酔い気分で店から出る頃には綺麗さっぱり忘れてるよ
初対面同士なら、尚の事、な…」
思いの外、上品に唇を拭う彼女にわざとやってる?なんて言いたげな視線を送り
煙草の灰が長くなってくればそっと、灰皿の縁を叩いて落とし再び咥えては紫煙を燻らせる
■ハーティリア > 「ま、この国で食いっぱぐれることはねぇだろうなぁ。わざわざ魔族と喧嘩してるし、国内はめんどくさいし……100年もしないうちに滅びるんじゃねぇかなぁ。」
1000年くらい前から眺めてるけど、とは口にせず。
彼の懸念を知ることのない自分はくい、と残った蜂蜜酒を飲み干して。
「あっはは、別に構いやしねぇよ。別に怒ってるわけじゃねぇから、ちょーっとだけ、意地悪したくなっただけ、な?」
大目に見てくれ、と言われれば、楽しそうに笑って大目に見ようとうなずいた。
詫びて早々わざとかと言いたげな視線を向ける彼に、目を細めて、口を拭ったハンカチを綺麗に畳み。
「残念ながら、俺火酒を樽で飲もうが酔えなくてねぇ。……せっかくだし、名前くらいは覚えていっておくれな。俺はハーティリアよ。」
ハンカチは、綺麗に洗って次に会ったら返すでいいかい?と首を傾げよう。
■カーレル > 「流石に100年先までは面倒見きれないからどうなっても構いやしない…」
100年先の事、など判りはしないけれども少なくとも自分が生きていることはないだろう
自分が死んでしまえば、稼ぐ必要もなし、この王都がどうなろうと知ったことではないしどうすることも出来ない
ただ、ずいぶんとスケールの大きな事を言う御婦人だな、とは感じはしたけれど
「その程度の意地悪で許してもらえて助かるよ…
いきなり拳が飛んできたら流石に参ってしまうからな」
此方の視線の意図に気がついたらしい彼女が瞳を細めれば、口元に僅かに笑みを浮かべる
彼女が名乗れば、何度か彼女の名前を覚えるように繰り返して
「酒に酔えないんじゃつまらんな…俺はカーレル、『何でも屋』をしている、よろしくな」
酒に酔えないのは自分も同じだけれども棚上げにしておいて
よろしくハーティ、なんて気安く彼女を呼んだかも知れない
「気にしなくていい、忘れていなけりゃ返してくれれば…
そんなに高いもんでもないし、思い出の品ってんでもないからな…」
すっかり短くなった煙草を灰皿に押し付けて火を消した
■ハーティリア > 「どうだかねぇ、案外100年後くらいなら生きてるかもよ?」
人間わりとしぶといもんだぜ?なんてクツクツと喉を鳴らすような笑い混じりに冗談めかして言葉を投げ。
ことりと空になったグラスをカウンターに置けば、店主が恨めしげにこちらを見ながら食器を下げる。もちろん気にもしないのだけど。
「ははっ、拳は流石に……せいぜい平手くらいかねぇ。」
口元に笑みを浮かべた彼の軽口に、苦笑いを浮かべ言葉を返し。
まあ、本当に怒ってたらむしろ魔法を飛ばすが、今はありえないことを言っても仕方ない。
「まあ、俺も酒よりはジュースのが好きだねぇ、後味苦いしなぁ酒、嫌いじゃねぇけど。……ん、よろしくカーレル。」
何でも屋、ねぇ……と独り言ちつつも、気安く呼ばれるとひらりと手を振って答え。
さて、と立ち上がると、飲み食いした代金をジャリッ、とカウンターに置いて。
「そうかい?じゃあまあ、覚えてたらで……さて、どこかで男でもひっかけるかなぁ。」
■カーレル > 「いや、流石に無理だろ…ベッドで寝たきりなんてのは御免だしな」
露骨に嫌そうな顔をしてぶんぶん、と首を横に振る
行き急ぐわけではないけれど、流石に100年後まで生きていると思うとゾッとする
グラスのそこに少し残った酒を飲み干して、ふ、と短く息を吐く、当然のことだが酩酊感は全く無い
「…なんだ、男を引っ掛けるってまさかこれから仕事なのか?
大変だな…まあ、気をつけて。どうせここいらにゃ金持ってるようなのはいねえだろうし、ろくなやつがいねえだろうが」
立ち上がり店を去っていく彼女を見送りながら、おやすみ、と此方は帰って寝るばかりだから声を掛けて
彼女が店を後にすれば、自分も食事と酒の代金を手早く支払い、店の外へ
懐から煙草を取り出し一本咥えれば、その先端に火を灯して自宅へと向かってゆっくり歩いていった
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からカーレルさんが去りました。
■ハーティリア > 「ふふ、まあ、もしもだよ、もーしーも。」
嫌そうな顔で首を振る彼に面白そうに笑みをこぼせば、目を細めて身体をぐ、と伸ばして……欠伸を一つ。
「ふぁ、あ……はは、ありがとうな。お前さんも、気を付けて……じゃ、また縁があれば。」
ひらりと、軽く手を上げて別れの挨拶に変えながら、ゆるりと……夜の街に消えていった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からハーティリアさんが去りました。