2019/04/14 のログ
カイン > 「全く、出てくるのが遅いぞ」

暫く待たされた後に漸く用意された道具の数々を手に取って渋い顔。
仕方がないとばかりにぼやきつつもそのまま手を振って踵を貸して去っていくのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にイズナさんが現れました。
イズナ > 「私などに拘うより、何か生産的な事をしたほうが良いと思うのですけど…」

公主が体調を崩し薬草買い付けに行かねばなら無くなると、一番若年…に見えるらしい自分がおつかいを任された
若年、とは言ってもお山のイタチだった頃からすればうん十年、更にそこから14年…人間で言えば、
結構な年齢になっているはずだが、やはり見た目というのは重要なようであった

王都では中々、手に入らぬシェンヤン産の薬草を買い求めるにはどうしてもこの貧民地区へ踏み入れなければならず、
買い物も済ませ早々に帰ろうとすると、身なりの良い羽振りの良さそうな男がいれば、
当然、それを放って置く事ができない輩もいるのでありまして、あっという間に囲まれてしまった
…やはり、見た目というのは大事である

「……どうしたものでしょうか、これ」

執事服姿を囲む屈強な男たちの姿は4つ
手には鈍色に光る粗雑な刃物を持った典型的な物取り、というやつで…
助けを求めるべく、近くを通り過ぎていく人々に視線を向けるけれども、視線が合えばそそくさと
退散していくのでした
自分でどうにかするのは簡単だろうけれど、ここで事を起こせば、公主に咎が及ぶやもしれず
『決して』好き好んで仕えているわけではありませんが、何かあれば災禍は自分や同僚たちにまで及ぶかも…
なんて思えば身動きが取れず、じりじり、と包囲の輪を狭められる一方だった

イズナ > 近づく悪漢達にごくり、と喉を鳴らす
じりじり、と迫ってくる彼ら…覚悟を決めれば、姿勢を低くして弾けるように走り出す
待て、と制止しようと振り出された刃物を掻い潜り、男たちの間を一瞬で駆け抜けて

「すみません、お使いの途中ですのでこれにて…」

振り返りながら男たちに告げますと、後は振り返らず
包囲の輪を抜けた時以上の速さで王都の闇に消えていくのでありました

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイズナさんが去りました。