2018/10/17 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > 「悪いけど、道を開けてくれないかな……?
じゃないと……」
王都の夜。道を歩けば倒れている人や目やにだらけの野良犬とすれ違うガラの悪い場所にて、遊牧民は身なりの悪い男の人たちに行く手を阻まれていた。その数は3人。手元に粗悪な剣やナイフを持っている。下卑た笑み交じりに、「ちょっと待ちな」「ここを歩くには通行料が必要だ」「有り金置いてけ」と迫ってきたのがついさっきの話で。人の言う事を聞くとは思えないけれど、一応警告めいた事を告げて。
「……じゃないと、きっとお兄さんたちが怪我をする」
一番背の高い男の人がヘラヘラと笑いながら、仲間たちと肩をすくめる。道を開ける気は無い様子だ。
ここは貧民地区だし、少しぐらい騒動になったっていい。
そう思えば、一閃。
1人の持っていた粗悪な剣を片手の曲刀の居合抜きで弾き飛ばし、続いて肘をみぞおちにめりこませる。
膝をついて呻く彼を放置し、残った2人と向き合った。
■タピオカ > 曲刀を右手左手と持ちかえる。左手で止めた。曲刀は柄が長めにとってあり、片手でも扱えるし両手でも扱えるようにバランスがとってある。
残る彼らへ微笑みを向けた。
ゆっくりと持ち上げた口角が元に戻る前に跳ぶ。一気に距離を詰め、左手の刀を使わずに広げた右の掌で片方の男の人の顎を打つ。
一度下がって、間髪入れず足払いをかけた。体勢を崩した彼から離れないまま、伸ばした左腕。剣の切っ先を音もなく残った相手の喉元へつきつける。
もう一度、そっと微笑みを浮かべる。
「これでも冒険者なんだ。腕っぷしも、それなりにあるつもりだよ。
悪いけど、道を開けてくれないかな……?」
今度は、彼らのうちに笑う者はいなかった。道を開けてくれたら、「どうもありがと」と言ってにこやかに笑う。
そのまま貧民区の奥にある、冒険者ギルドの支部を目指して歩いていき――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」に繰黎さんが現れました。
■繰黎 > (其処はちょっとした広場になっていた。
別段最初から、都市計画に則って空白地となっている訳ではなく。
老朽化した建物が崩れたり、不審火の後放置されたり…そうやってぽっかりと空いてしまっただけの場所。
煤に塗れた廃材や、砕けた瓦礫が転がり、当然近寄る者も無く。
まして夜ともなれば、精々浮浪児達の肝試しくらいにしか使われないだろう、そんな場所に)
はいはい。それじゃぁお疲れ様、後は宜しくー…
(そぐわない。あまりにそぐわない、大柄な馬車が在る。黒く塗られ、分厚い壁が中身を隠す…
その積み荷が何かは。此処までの見張りを依頼されたから良く知っている。
拾われた、攫われた、売られてきた――そして、纏めて品物として並ぶ事になるだろう、女子供、その他。
それが幾人も押し込まれ。また、引き続き顔隠した男達が、連れてきては放り込む。
こんな所で積み替えるからには、きっと違法なのだろう。
貴族絡みか異国絡みか、はたまた腹黒い商売絡みかは…別に知らないし興味も無い。
そんな、檻と変わらない馬車の中へ。運び込まれ、閉じ込められた積み荷達に振った。
後は彼等が何処でどう売り捌かれようと。どうにもならないし、どうする気もないのだから)
■繰黎 > (この国に来てから。そもそも奴隷制度が公的に、産業として成り立っている事に驚いたものの。
郷に入れば何とやらで慣れてしまったし、いっそこうして日銭稼ぎに使わせて貰っている。
ただ、余所で見掛けるそれとの違いは。矢張り、何処か粛々と…それこそあくまで業務として。
略取も積み替えも淡々と行われているであろう事。
割り切ったプロの仕事と言う事なのか。手早く、証拠を残さないようにと、上から徹底されているのか。
これがタチの悪い手合いやら、程度の低い業者による仕事だったなら。
売り払ってしまう前にお試しやら…そもそも連れて来る前に嬲り尽くしてやら。
そういう事態が起こりそうな物なのに)
――――って、考えると。…そろそろヒマだし、つまみ食い…なんて?言い出せないよなぁ…
これだから御上とは合わない、というか。
(此方も、仕事だからと割り切っているが。つい、ちょっとした欲が出て来てしまう辺り。
きっと品物を取り扱っている者達より。この裏仕事に対する意識は低い。
積み込まれるのを待つ荷物達を前に。小首を傾げて覗き込みつつ、唇を舐め)