2018/07/05 のログ
ボブ > (気分良く路地裏を歩いていれば、男がいる路地より更に細い路地の奥の方からかすかに聞こえた女性らしき悲鳴)

「ん?……せっかく気分良く酔っていたのに無粋な輩がうろついてんのか。
もう少し気分良く酔わせろっていうんだっ!!」

(せっかくのいい気分を害された男は大きくため息を吐きながら、きりっと悲鳴が聞こえた路地を睨みつけていけば
ほろ酔い具合だったとは思えないくらいのダッシュをし、薄暗い路地裏から更に暗い細路地の奥へと飛び込んでいく。
その後、複数の男らしき呻き声が周囲に響き渡ったらしいが、事の真相を知る人間は数えるくらいしかいなかったとか…)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 路地裏」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/繁華街」にカインさんが現れました。
カイン > 宵の口、活気に満ち始めた貧民地区の一角。
娼館や露店の立ち並ぶ一角の路地裏の壁に寄りかかり娼館の前を行き交う人々と、
その人々への呼び込みを行う娼婦たちの様子を眺めている男の姿があった。

「この暑いのによくもまあ、皆お盛んだあな。
 …いや、逆に暑いからか?」

げんなりしたように漏らしてまた一人娼婦に連れられ娼館に入っていく人影を見て肩を竦める。
男の仕事はその路上に立つ娼婦たちの護衛、用心棒の一人である。
とはいえ夕刻から始めた仕事は特に仲介に入る様な事態が起きるでもなく、
退屈な時間が過ぎるまま残った女性たちも最早片手で数えるほど。
はっきり言って手持無沙汰気味でぼんやり人波を眺めている。

カイン > 「ほかにやることといえば…ほれ、そういうのは他所でやれ」

言葉を継げようとした直後、路地を走り抜ける小さな影が男にぶつかっていくのを押し止め、
その手に持った皮財布を後ろから取り上げて懐に仕舞い直す。
男が億劫さにかまけ、大して叱ったりしないせいでどうやら度胸試しの相手にされているらしい。
悔しがる小さな人影…悔しがる少年を尻目に、物陰からくすくすと聞こえる複数の笑い声に、
ジロリと気配のほうに視線を向けると蜘蛛の子を散らしたように去っていくのを眺めて肩をすくめ。

「…冷えたエールが飲みたい」

ぼやいて近くにあった木箱に腰かけてから頬杖を突く。
大分数の減った客引きの数を見ながらそろそろ仕事の終わりを感じ。

カイン > 「…これでようやく終わりか。やれやれ」

長かったとぼやきながら肩を竦めた所で、
視線の先で最後の娼婦が客をつかまえる所が見える。
これでお役御免だと嘆息気味に息を吐き出せば、
そのまま自分も繁華街の街並みに身を躍らせて人混みに紛れて行くのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/繁華街」からカインさんが去りました。