2018/03/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にカインさんが現れました。
■カイン > 貧民地区の一角。貧民地区の中でも特別騒々しく、
やかましい繁華街の中でもひと際大きな喧騒が巻き起こる。
その最中にあるのは見るからに荒事専門といった軽装の男と、
ガタイこそいいものの一目で酔っ払いと判る男性の大立ち回りである。
「まったく、懲り、ろ、っと!ええい、邪魔を…!」
娼館のお嬢様に手荒な真似をしようとして逃げる客と用心棒、
言葉にすればなんとも簡単に収まりそうな事だがそうもいかないのが場所の妙。
火事と喧嘩は何とやら、自分がやるのは嫌でも見るのは大好物という輩の寄合たる貧民地区の事、
追いかける側にハンデとばかりに本気の妨害が飛んでくるのである。手や足ならば可愛いもので、
通じないとみれば果ては剣撃魔法に矢が飛んで来たことすらある。
今回はそこまでいかないものの、男の足を遅くするには十分な効果があった。
何せ店の用心棒の身の上である、全部薙ぎ払うのは簡単かもしれないが、
店に迷惑をかけようものならどうなるか知れたものではない。
■カイン > 「お前ら、仕事関係なくなったら覚悟しとけよ!」
こうなる度にお約束の如く毒づいて見せるものの、
生憎その覚悟が必要とされることは実行されたことがないのだが。
そうは言いながらも逃げる男、妨害する不埒物達の合間を縫って状況を確認すれば、
見える曲がり角。丁度よさそうな看板用の鉄柱の存在を見つけて手元から鞭を垂らし、
それに向けて放り投げる。一泊の間をおいて甲高い金属音と共に先端が巻き付いたのをよいことに、
跳躍の後に振り子の要領で逃げる男の前に着地、直後に男の顎に剣の鞘を叩きつけ。
「終わり、っと!…ほれ、散った散った!」
盛大に吹っ飛んだ男の様子に上がる歓声と嘆息。
野次を飛ばしてくる連中を追い払う仕草をしながら、
男を拘束して一息つけば肩を鳴らしながら近づいてきた連中に引き渡す。
「あー…かったるい。ほれ、さっさと連れてけ」
この後迷惑かけた店に連行されて随分と搾り取られる事になるだろう男の背中を見送って息を吐き。
「くわばらくわばら、ああはなりたくねえな。する側が言うもんじゃないが」
パンパンとズボンを払いながら休憩とばかりに近くの壁際に寄りかかった。
途中で飲み物を買っておくのを忘れないあたり割とちゃっかりしてる。
■カイン > 暫くのんびりとした時間を過ごしていたところで、
目に入るのはまた別の騒動。
それが他所の店のモノであれば放置もできたが、
完全に顔見知りのモノとあればそういうわけにもいかない。
「……。休憩もほどほどにしておけということかね」
完全に飲みきれなかったジュースを名残惜し気に床に置きながら、
再び喧噪を縫って歩き始める。結局男が仕事を終えるまでに数件、
そういう騒動があったという。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からカインさんが去りました。