2017/08/29 のログ
ジード > 「おや、何か探し物かな。ああ勿論薬ならば――」

酷く退屈そうに店番をしていた男の前に何やら怪しげな代物を求めてきたらしい客が現れる。
人当たりの良さそうな笑顔で男は応じ、ひそやかに商談の声が響いていく。
まだしばらくの間通りから人の声が消える時は遠そうだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 路地裏」からジードさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にスヴェンさんが現れました。
スヴェン > 部下たちを引き連れて平民地区の辺りで酒を飲んでいたがいつもの通り早めに撤退
体質的になのか何なのか、あまり酒に強くなく酩酊する程に飲めばまず間違えなく翌日に響く
そんなだから酔い覚ましに夜風を浴びつつ散歩していれば無意識に貧民地区の方へ歩が進み
人通りも少なくなってくる治安の悪くなる一歩手前辺りで、ぱたりと足を止めた

「飲みすぎたな…」

ぽそり、と呟けば廃屋の軒下で身体を丸めている浮浪者の傍まで寄っていき、邪魔するよ、とひと声かけて腰を下ろす
酔い覚ましはいいが、少し疲れた。崩れかけた住居の壁に凭れながらぼんやりとしていれば、
足の傍に寄ってきてすり、と身体を擦り付ける毛玉が1匹…そちらへ視線をやれば
ぶさい…愛嬌のある野良猫だった。喧嘩したのか耳の先がすぱっ、と切れた古傷があり

「…器量よしが台無しだな、悪いけど何も持ってない」

慣れた手つきでひょいと腕の中に抱き上げればその背中を撫でてやってから、じ、と向き合う
目付きが悪く耳も怪我しているが野良猫らしい精悍な顔つき。さぞ、名のある野良猫であろう、と思いつつ
マジマジと観察すればどうやら雌のようで…

「この辺りで名を馳せている女傑、ってトコだな…
 武勇伝とか多そうだな、古傷の逸話を聞かせてくれやしないか?」

少し酔っていた所為もあってそんな風に話しかけるのだけれど当然、返事はない…それどころか、
腕の中で眠たそうに欠伸をするだけで、夜行性だったよなあ…とか、思えば微苦笑を浮かべた