2017/08/10 のログ
■ボブ > (王都の材木問屋へと注文の木材の配送を完了した若き木こり。
街道の護衛も木こり自身が請け負う為、問屋としては割安で良い木材が手に入ると人気の為、木こりはちょくちょく
こうして王都へとやって来ていて、宿代・酒代などを安く上げるためにあえて貧民地区にベースを置いていて、
安宿に手荷物を預けた後、酒場へと顔を出していって)
「すまない、とりあえずジョッキ一つもらえるか」
(カウンターに立ったまま片肘を突きながら、注文をしていけば、強い酒を注文している少女の声が耳に入って)
「おう!お嬢ちゃん、ずいぶん荒れてるようじゃんか?
腹立ち紛れに酒を飲んでも美味くないぜ。 何か仕事で誰かに足でも引っ張られたか?」
(マスターの困ったような表情を見て、怒りの矛先をマスターから自分の方へと向けるように話し掛け、
少女の怒りを受け止めていこうと心の中で決めていく男)
■リリシア > (声をかけられればちらり、とそちらに視線を向けよう。ことり、とテーブルに置かれた所謂、女殺し、レディ・キラーと呼ばれるような口当たりは良いがアルコール度数の高いお酒。それを口に運びつつ、ふぅ、と一息つけば。)
・・・飲まなきゃやってられないわ。色々、あったの。色々と。
(そう告げながらもう一口、くぴりと飲めばほんのりとアルコールの匂いがする吐息をふぅ、と吐き出して)
――変な植物に妙な体液かけられて服は駄目にされるし、事前情報とまるで違うトラップのせいで、準備した道具意味なかったし、体まさぐってくるようなえっちなトラップばっかりになってるし・・・。ただ、獲物を討伐して狩ってくるだけの簡単なお仕事なはずだったんだけど最悪だったの・・・。 事前情報と違ったから、っていって報酬に色もつかないし・・・。
(ぽろぽろとこぼすのはその少女があった 酷い目 の一部。アルコールが入った影響で多少口が軽くなったのだろう。相手によってはそれに引っかかったお前が悪い、と言われそうなものであるのはわかっているが、それでも実際にそれに出くわした少女としては 最悪 としか言えない始末で。お酒を飲んで忘れなきゃやってられない。それが少女の言い分であった。)
・・・マスター、おかわり。
(そして、その度数の高いカクテル。それを普段の数倍のスピードで飲み干し、追加を求めて)
■ボブ > (マスターから受け取ったジョッキを片手に持ちながら少女が陣取るテーブル席へと移動し、
少女の真向かいの椅子に腰を下ろしていけば、愚痴を聞く体勢を万事整えていけば、依頼内容と実際の仕事の格差が
酷すぎるという話をとうとうと話していく少女の話を聞きながら男はジョッキを傾け)
「そいつは酷い話だな、でもこれで一つ勉強になったんじゃねぇのか?
仕事を請け負う時はしっかりと危険手当の交渉も依頼を受ける前にちゃんとしておこうって……」
(男は少女の事を気の毒に思いつつも、まだ仕事を辞めるつもりがないんだろうから、
次回の依頼を受けた時の心構えをきちんとしておけとアドバイスをしていって)
「とりあえず飲みたくなる気持ちは分かった。 思う存分飲め。
こうして席に座ったのも何かの縁だ、この兄ちゃんが奢ってやるよ」
(続けざまに酒の注文をしていく少女に飲むのは止めない、更には奢りを大言してみせ、思いっきり飲むように勧めていって)
■リリシア > いいえ、別に危険は望む所だわ。強い相手を斬るのは心が踊るもの。
でも、でもね。服を駄目にされたり、好きでもない相手に体を弄られるのはほんとね、最悪だったわ・・・。
(ほんのりと顔を赤くしながら追加注文したカクテルをごくごくと飲み干していって。そんな速度で飲み干すものではないかもしれないが・・・今はとにかく酒におぼれて忘れてしまいたかった。普段はこんなことしないけど・・・たまにはこういうのもいいでしょう。)
あら、奢ってくれるの?素敵。 じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいましょうか。
(そして、再び空になった口当たりは良いが度数の高いレディ・キラー、と呼ばれるタイプのカクテル。それを更に追加で注文を。普段はもう少し度数の低いものをちびちび飲んでいることが多い少女をマスターは知っているのだろう。大丈夫か、あいつ・・・みたいな視線がそろそろ強くなってきたけれど本人は何処吹く風である。)
■ボブ > (かなりのバトルジャンキーのような発言をしていき、追加注文した酒をかなりの勢いで飲んでいく少女を眺め、
少し苦笑いを顔の上に浮かべていく男)
「ほぉ~、そんなに強い相手と対峙した事があるのか。興味あるなぁ~、これまでどんなツワモノと戦ったんだ?」
(このまま話題を少女の依頼の話にしてたら、少女の怒りが収まらないと思った男は少女が口にした『強い相手』という
キーワードを取り出し、少女の気持ちが高揚するような酒飲み話へと移行させようと話の方向を向けさせようとして)
「おうっ!どんどん飲んでくれよ。
……って? そう言えば名前も聞いてなかったな…、俺はボブっていうんだ。
気前のいい木こりの兄ちゃんとでも覚えておいてくれよ」
(かなりのハイペースでグラスを空けていく少女に対し、今更ながら自己紹介をしていき、男は男で度数が軽い酒を
少女に合わせて杯数を重ねていくが……度数の差が徐々に二人の酔い具合に差が出てくるか)
■リリシア > (彼の眼前に立つエルフはエルフでこそあるものの森に篭り日がな狩りをしたり魔術の研鑽に励むよりも、その刀を携え、戦場を駆けることを良しとしたエルフの中でも変わり者の種である。どことなく閉鎖的な者が多いエルフの中でも開放的な色々と変わり者な種である。)
そう、ね。例えば・・・。
(少女の唇から流れ落ちるのはあっさりとした武勇伝。詳しくは語らず、誇ることもなく、事実を淡々と語るように。けれどその瞳は楽しかった少女時代を思い出すようにきらきらと輝いていたという。
――少女の唇から漏れ出た武勇伝。それは曰く、指名手配されていた盗賊の頭。曰く、砦に攻めていく魔族たちを束ねる悪魔。曰く、遺跡に潜む竜。 そんな話が聞けただろうか。懐かしいなぁ、と懐かしむ声と共に。)
名前?私はリリシア。旅の剣客。冒険者とでも思ってくれれば良いわ。
・・・木こり。木こり、ねぇ。
(こくり、とカクテルを飲みながらじろりと相手の肌や腕を観察して。)
・・・木こりにしては妙に古傷が多いし、体も鍛えているように見えるけど。狩りでもやってるの?
(なんて、訪ねてみようか。彼の体は木こり、という枠に収まるようには見えず。何か他のこともやっているように見えて。詳しい所まではわからないが、何か、武術をやって、いそうな・・・。)
んっ・・・きもちいい・・・。
(そして、3杯も飲めば酔いもよく回ってきて顔を赤くしながら幸せそうに微笑むだろう。彼は比較的度数の控えめな酒を飲んでいるかもしれないが、少女のそれは明らかに度数の高いそれである。
明らかに 酔っている それが伺える程に酔っているのが見えるか。)
■ボブ > (酒飲み話の内容を仕事の愚痴から戦いの話へと持っていけば、少女の瞳からは酷い依頼人の事などすっかり忘れたかのように
瞳の奥に力がみなぎる様にキラキラとした目力が篭るように幾多の相手と戦った戦歴を明かしてくれるのを
男は時折頷きや合いの手の言葉を挟みながら聞いてあげて)
「リリシアね……剣客かぁ~。
俺のイメージではエルフって種族はローブなんかを着て、魔術にいそしんでいるイメージだったけど、
そういう思い込みをしたヤツ…リリシアを甘く見たヤツほどやられた訳だな」
(世間一般的なエルフのイメージを男も持っていたようで、それを正直に話した上で、
少女の戦果を褒めそやすような口ぶりをしていくが、不意に男の身体つきに関心を持ったかのような少女の問いかけに
隠したい過去を持っている男は内心で…
『リリシアがこんだけしたたかに酔ってなかったら、勝負を吹っ掛けられていたかもしれないな…』
なんて事を思いつつ)
「まぁ……、山仕事だからな、飢えた獣なんか出くわす時が多々あるんだよ。
だから時折、武器の扱いを習いにこの王都にも来る時があるからな」
(実際、山で仕事をして獣に出会った事はあるから、嘘ではないが、少女が男の素性を知ったならば
かなりの確率で剣を交えようとしてくるだろうか……)
「おい……そういえば肴も食わずに飲みっぱなしだよな。
そろそろ控えた方がいいんじゃないか?」
(明らかに止めるのが遅れた男はマスターにピッチャーに入った水とグラスを頼み、
ピッチャーから水を注げば少女に飲ませようとしていった)
■リリシア > えぇ、剣客。この子と一緒に旅をしてるの。
(そう言えば、かしゃり、と音を慣らし、携えていた刀を彼に見せようか。流石に抜刀まですれば止められかねないので鞘に収めたままであるが。
基本的には穏やかなお姉ちゃん、みたいなスタイルのエルフであるがこと剣と戦いであればその姿は身を潜める。彼が腕の立つ戦士、と知れば流石にいきなり戦いを挑む程ではないかもしれないが・・・ちょっと表、出よっか?と彼を外へ誘い試合を挑むかもしれない。
むしろ、お酒が入ってる今こそ彼が戦士と知ってしまえば問答無用で抜刀する危険性が高かったりもする。)
へぇ、自分で退治してるの?あんまり聞かない話ね。大体そういうのに出会ったなら一目散に逃げるもの、と聞いていたのだけど。
(その話を聞けば驚いたように彼に語りかけよう。そういうものはあんまり自身で退治している、という話は聞かなかったけれど。彼は、自身で退治しているらしい。これで彼が戦いを生業としている戦士であるならば、ちょっと試合でも挑む所だけれど、流石に本業でもない相手に挑むのは憚られる。)
いいの。今日は飲むんだからぁ・・・。
(そんな完全に酔っている様子の少女は甘えるような声を出しながらもっと飲むの、なんて主張する。その様子は普段とは打って変わって手のかかる子供のようであるか。)
■ボブ > (エルフの身の上で剣客という生業で旅をしている少女の身の上に驚きを男が覚えていけば、少女は腰に携えた刀を
嬉々として見せてくるのを見、男はその刀を凝視していけば…
『柄の部分が何度も巻き布が取り替えられているな……
それだけしっかり振りぬき、使い込まれているという事か…
さっき話してくれた武勇伝も満更ハッタリという訳でも無さそうだな…』
刀の柄を見て、そう感じ取った男は少女をかなりの使い手を認めざるを得なくて)
「そりゃあ、獣との距離があったら逃げるさ。
でも大抵、間近まで近寄られるまで気づかないもんさ、だからこそ獣の飯にならないように自分の身は守らんとな」
(あくまでも緊急時の為の身の供え……という言い訳をかましつつ、男は少女の飲み過ぎサインの方が気になり、
グラスに水を注いで少女に差し出すが、少女は駄々を捏ねるようにもっと飲むと告げていくのを聞けば)
「いいから飲めってっ!!」
(男は少女の傍らまで移動していけば、水が入ったグラスをやや強引に少女の口へと当てて飲ませようとしていって…
もし少女が飲むのを拒否すれば傾けたグラスから零れた水が少女の首筋や胸元を濡らしていくだろうか)
■リリシア > ・・・そういえば貴方の獲物はなに?貴方も剣士なの?
そういう獣対策で持つのは弓が多いと思っていたけれど。
(彼の肉の付き方や傷の多さから察するに近接武器を扱っていると思われる。けれど、そういう獣対策や狩りをする、と仮定した場合多くは弓を持つ印象があって。 ・・・人のことを言えた義理ではないが、剣を握っているならば、少し変わってるな、なんて印象を持ったりするか。)
んーっ!んんっー!
(そして強引に水を飲まされれば唇の端から水はこぼれ落ち、その顔を濡らし、首を濡らし、そして、服や胸元を濡らしていくだろう。そうすればてらてらとその肌を光を反射する水が輝かせるように魅力的に映すか。 そして、水を多量に飲ませたならば、その唇から漏れる水は衣服すらも濡らし、そのボディラインを強調するように張り付いて見せるか。)
■ボブ > 「ん?俺の得手は槍だな。 一応剣も携える事はあるが、獣とある程度距離を空ける為には槍の長さがうってつけだからな」
(自らの過去に厳重な封印をしている男とはいえ、得手の武器に関しては隠す必要はないと考え、素直に明かしていく。)
「ほらっ、ちゃんと口を開けて飲んで」
(酔っ払いの少女に水を飲ましていくが、その大半は口から零れ、少女の着衣を濡らしていき、
その濡れた着衣の上からでも分かるくらいに、小柄な身長なのにかなり豊かに成長した胸の膨らみが見てとれて)
「もういいかげんにしろよ、いくら奢りだからって酒で潰れても何もいい事はないぞ」
(軽くしゃがみ込み、少女の目の高さに合うように男は顔を突き出し、心配しているような口ぶりをしてみせていって)
■リリシア > へぇ、槍、ねぇ。私はこの子達が好きだから握ったことはないけれど。
(槍。知識としては知ってはいる。けれど、このエルフは刀に魅せられた身。実際に振るったことはなくて。)
んぅっ・・・!んーっ!
(その嫌がる声と無理矢理に飲ませている、という構図から周辺の人達はつい下世話な想像をしてしまうかもしれない。けれど、本人は善意で飲ませていてその下世話な事は何一つないのだが・・・その声と構図は宜しくないかもしれない。)
やらぁ・・・もうちょっと、飲むんだからぁ・・・。
(そして、その声を最後として、すぅ、すぅ、と小さな寝息を立てて眠りこけてしまうだろう。お酒を多量に摂取した結果、眠たくなってしまったようだ。此後、少女をどうするかは彼の自由であるが・・・どうしたにせよ、素面の際に少女が彼と再び出会ったのなら 普段はあんなのじゃないのよ、と必死に弁明したことであろう。)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区酒場」からリリシアさんが去りました。
■ボブ > (酒ばかり飲んで身体を壊したかつての同輩を幾人も見ている男はかなり強引に水を飲ませた上で
今日はもう酒を控えるように窘めていくが、少女はもう少し飲む…と小さく声を漏らして、テーブルを枕にして
眠り込んでしまって)
「やっぱり飲みすぎだよ……。 マスター、お勘定っ! あと、リリシアの定宿の場所を教えてくれないか?」
(酔い潰れた少女の面倒は最後まで見ようと思い、マスターに勘定を済ませると共に少女が寝泊りしている場所を
質問し、その問いに答えてもらえれば、小柄なエルフの少女をオンブして少女の定宿の部屋まで送っていった)
ご案内:「王都マグメール 貧民地区酒場」からボブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール貧民地区/裏通りの廃屋」にリュシーさんが現れました。
■リュシー > (―――――雨の音が聞こえる。
先刻までは己の、激しく乱れた鼓動と息遣いばかりが煩く聞こえていたけれど、
ようやく、それらは鎮まりつつあるらしい。
街路灯、などという上等なものはない細い通りに面した廃屋、半分外れた扉から、
ときおり差し込んでいた光の帯も、しばらく見ない。
あとは己が背にして蹲っている壁に空いた、とうにガラスの割れた窓から、
隣家のものと思しき灯りがぼんやり揺れるのみ。
膝を抱えて小さくなっていたけれど、そっと、凝り固まっていた足を伸ばそうとしつつ)
―――やっと、諦めてくれた、かな……。
まったく、どうしてああいう連中ってしつこいんだろ。
こんな天気なんだから、子供なんか追っかけまわしてないで、
とっとと酒でも飲んで寝ちゃえば良いのに……。
(そぼ降る雨の中、昨日、行き損ねた店を目指してこの界隈へ足を踏み入れたが、
早々に、金づるを見つけた、とばかり捕まえようとする荒くれ者に目をつけられ、
雨夜の追っかけっこをする羽目に陥った。
咄嗟に朽ちかけた廃屋へ飛びこみ、どうやら撒いたようだけれど―――
髪も服もびしょ濡れになったし、この隠れ家はかび臭くてかなわない。
一刻も早く出ていきたいけれど、でも―――――)
ご案内:「王都マグメール貧民地区/裏通りの廃屋」にヴィクトールさんが現れました。
■ヴィクトール > レインコートを羽織り、相棒たる大剣は無遠慮に雨ざらしにしながら手にした状態で歩き回っていた。
貧民地区にある娼館で一夜明かしてから帰ろうかと歩いていた矢先、何かを探し回る荒くれ者たちとぶつかり、言い合いになった挙句に切り合いだ。
刀身の刃を一時的に丸くして切れないようにすれば、それを振り回して打ちのめし、金蔓がと呟く輩を雨の中に転がしたのが、ついさっきのことである。
「……まぁ金づるつったら、ああいう奴だと女だろうな」
腕のない雑魚でも数揃えて女を囲えば、相手が戦闘職でもない限りは捕まえられる。
よほどの美人かなにかでも見つけたのだろうと思いつつ、逃げ込みそうな場所を虱潰しに探っていく。
朽ちかけた廃屋、その前に立つと、何かの気配ぐらいは簡単に感じ取れた。
ジャッと金属がこすれる音を響かせながら大剣を収めると、ゆっくりとその中へと入っていく。
腰に掛けたランタンに火をともし、雨濡れの足跡を追いかければ……彼女のいる部屋へ、ずぶ濡れのレインコートを纏った男が現れる事になる。
「……ぁん? アイツと同じぐらい…いや、もっとちっこいか」
嫁の姿を思わせるような小さな姿に、訝しげな顔をしながらその姿を確かめれば、フードを下ろす。
黒髪に金の瞳、ニヤッとした少しあくどそうな顔つきで笑いながら、彼女の方へと歩み寄る。
「よぉ、クソッタレに追い掛け回された挙句に雨に降られちゃ溜まったもんじゃねぇな?」
クツクツと楽しげに笑いながら語りかけつつ、ある程度の距離は保ったまま近づかない。
■リュシー > (諦めた、のではなく、物理的に追えなくなったのだ、などとは、己は知る由もない。
けれど、通りのほうから新たな靴音が聞こえてくれば、当然、
伸ばしかけていた足を、再びきゅっと引き戻すことになる。
―――勿論、ただの小娘に過ぎない身、気配を殺す、なんて芸当は出来ないのだが。
息をひそめて身を強張らせる己の視界に、彼の携えたランタンの焔が揺れる。
現れたのは大きな濡れ鼠―――鼠、というには、明らかに大き過ぎた。
いくぶん距離は保たれているけれど、灯火の下で煌めく黄金色は確かに、
こちらの姿を捉えている。
両腕で震える身体を抱き締めるようにするまま、警戒も露わに彼を振り仰いで)
―――ホントに、ついてないよ。
雨は止まないし、こんなところにしか隠れられなかったし、
結局、得体の知れない男に見つかっちゃうし。
(眦にほんのり涙の気配すらあるのだが、返す言葉にはしっかり毒が混じっている。
きゅ、と一度、白い前歯で唇を噛んでから)
……それで。
ぼくの今日の運勢は、ここからどうなっちゃうのかな。
もっと悪くなるの、それとも……?
(あんたが、救世主になってくれるの、とは、か細い掠れ声で。
胸元で交差するかたちに逆の二の腕辺りを掴む、両手の指先にぐっと力が篭もり)