2017/07/09 のログ
■シズク > 視線が合うと、こちらもそれに応えたみたいに、負けじと少しばかり、じ、と見つめ返すように視線を留め。
…たものの、相手が手を上げる仕草と、声が返ってきたことに、不躾にも似た視線を投げていた表情は和らぎ、
代わりに、…やはり不躾かもしれないが、視線がその体躯をなぞる。
相手を測っているようでもあったし、単に好奇からくるものでもあったし、
その視線は漸く相手の顔で止まると、
「こんばんは。ええと…これ、ギルドからの依頼品なんです、中身は知りませんけど。
お使い中…ではなく、冒険者らしく、依頼中ってやつですかね。
…あの、おにーさんは…ええと…」
やや重そうに両腕で抱いた革袋を示すように、少し抱き上げたあとで、
お遣いという子どもっぽい表現を改め、少し自慢げに依頼中だと告げると、
その先の言葉を濁して、言葉の代わりに、先ほど悲鳴が聞こえた路地へとちらと視線が彷徨う。
■カイン > 「なるほど、そりゃ呼び止めて悪かった。
にしてもここらへんは女性が出歩くには割と危ないがね。
俺はアレだ、この店の客なんだが頼んでたものの用意にお呼びがかからなくてね」
相手の返答を聞けば笑いながら自分の用事を伝えて壁を手の甲で叩く。
こちらを眺め見る視線に気がついてはいたものの特に何を言うでもなく、
自分の顔を見返すした後に路地の方に視線を向けるのを見て取れば、
自分も路地の方へと一瞥をくれ。
「ああ、ちょっとスリが出たんでな。お仕置きに路地に放り込んだだけさ。
多分目を回してるだろうから覗かないほうがいいぜ?男のみっともない格好なんて見ても特にならんさ。
女の子の艶姿ってのならまた話は違うけどな」
セクハラじみたセリフをさらりと混ぜながら、冗談めかして言い返せば顎に手を当て。
■シズク > 見ても特には、と言われると、見てみたいのが野次馬という…わけで、思わずよく見てみようと一歩足を踏み出して。
が、腕に抱いた革袋の中身の不安定さも手伝って、残念ながら路地を見ることは叶わず。
ひょい、と首を竦める仕草をしたあとで、
「んー、確かにこの辺はあまり治安は良くないですけど、いざってときはおにーさん、強そうですし。
あぁ、お店のお客さんでしたか。…このお店、そもそも何屋さんなんですか?」
治安の悪さは勿論聞き及んでいる。
だが、緊張感もなく、同時に、相手に返した言葉には、いざってときは助けて、という含みを持っているようで、
冗談っぽく笑いながら相手を見上げる。
笑みを浮かべたまま、ついでに雑多な品々が並んでいた店を思い出しては、ふと問いかけて。
「でも、おにーさんにスリとか、やるなぁ、スリさん。人は選んだ方がいいと思うけど。
うーん、女の子の艶姿かぁ………てか、私が覗くなら、男の人ですからっ!」
どうみても容易にスリをさせてくれそうにない相手を見ながら、スリにひっそり同情したものの。
相手の言葉に、同意するように頷いた後で、どうせ覗くなら、な話に乗っかっては、何処まで本気で話しているのか、どうでもいい好みを口にして。
■カイン > あまり安定の良くない格好でうろちょろする危なっかしい所を、
少し不安げに眺めながらも続いて言われた言葉に思わず軽く吹き出してしまう。
なるほど確かにそれなりに腕に覚えはあるものの、こちらを冗談めかして
見上げる相手を見て取ればにんまりと意地悪く笑いかけ。
「確かにここらのスリやらに負ける気はないが、
傭兵に物を頼むのにタダってわけにもいかないだろう?」
言い放ちがてら相手の腰を抱き寄せてしまおうと手を伸ばし、そのまま顔を覗き込む。
そしてそのまま扉の方に視線を向け。
「ああ、ここは故買屋だぞ。色々取り扱ってるがまあ…まともな店じゃないのは確かだな。
ここらのスリはあまり人を見てやったりせんだろうから仕方がないさね、
その分ああなるのもお互い覚悟の上さね。…何だ男のアラレのない格好にでも興味があるのかい」
相手の疑問に答えがてらに続いた言葉に吹き出せば意地悪くに問いかけてみせる。
■シズク > 相手が吹き出すと、ひょいと眉を上げて。
警戒をしていたわけでもなかったが、吹き出す様を見れば、無意識に緊張を孕んでいたそれが漸く解れたようで。
「わお、おにーさん、よーへーさん?やっぱり強そうだと思った!
この荷物を運んだら、お駄賃…じゃなかった報酬が出るから、いざってときはそれ………ふわっ?!」
いざというとき様に報酬を口にしたものの、伸びてきた腕が腰に回ると、
腕に抱える革袋の重さもあって、よろけるように相手に凭れかかり。
そこは一応年頃の少女だから、ほわっと頬が赤くなっては相手を見上げて、あたふた。
…したものの、店が何かを知れば、ええーっ、と思わず声を上げては、
「まともな店じゃない…ところから受け取ったギルドの依頼品?ナニコレ、中身気になる!
…というかっ、あ、アラレもない姿とかっ、そ、そのぅ、この袋の中身と同様に興味が無きにしも非ず…っ」
肩越しに店を見遣ったあと、沸き起こる興味の嵐。この革袋の中身は何なんだ!と開けたい衝動に駆られ。
同時に、相手の意地悪な問いに、これまた素直かつ正直に反応をして。
■カイン > 「傭兵も冒険者もそこまで差はないと言えば無いと思うがね。
何、稼ぎに困ってるわけではないからな。それよりももっと別のものを頂きたいものだが」
意地悪い言葉をそのまま続けながら、己の方へと寄りかかってくる相手。
それをいい事に腰から手を下に動かして臀部を軽くなぞって見せる。
エロオヤジと言われても文句の言えない言動である。
「さてな、故買ってだけに色々と変な所から変なものが仕入れられるもんだ。
誰かの捜し物か、無くし物なんて可能性もあると思うが」
そういう用途で利用する人間が多いのもまた事実。
それ以上に怪しげな媚薬やら大人のおもちゃ屋らを買い求める人間の方が圧倒的に多いのもまた事実なのだが。
「なんというか欲望がダダ漏れてるな。そういうの嫌いじゃないぜ?
俺はカイン、お嬢ちゃんお前さん名前はなんてんだい?」
思わず吹き出しながら相手の顔を軽く覗き込んで問いかけ。
■シズク > 「よーへーさんて、やっぱこう…百戦錬磨っていう?冒険者より強そうだし。
そして稼ぎに困らない腕前!っていうか…っ、んっ、ちょ、あの、手が滑ってます!かなり滑ってます、おにーさん!」
相手の確りとした体躯のお蔭で、皮袋の中身は不安定ながらも無事に支えられている。
とはいえ、上手く抱いておかないと落としそうだし、そうなると相手の手の動きを払うわけにもいかず。
羞恥に頬を染めつつ、あたふた再開。
「そ、そっか、探し物とか無くし物か、…ならちゃんと届けないと。
でも、気になるなぁ、中身。そもそも、中身を詮索しないって怪しいし」
うーむ、と唸りながら、相手の身体と己の身体に挟まれて、今は確り安定されている革袋の中身に興味津々。
勿論、彼曰く、欲望ダダ漏れなそっちにも興味津々ではあるが、
「あ、ええと、シズクです。よ、よろしくお願いします、カインさん。
あ、いや、よろしくお願いしますって言ってもアレですよ、カインさんのアラレもない姿を見せて、とかいう意味じゃないですよ!」
あえて言わずとも、なことを口走ってしまいながら、兎に角!とやや声を張って、
宜しくお願いします、と自己紹介、という意味を無駄に強調して、目礼めいた軽い会釈をして。
とはいえ、間近で相手を見れば、やはり興味は薄れぬようで、思わずじーと見惚れたように視線を留める素直な反応。
■カイン > 「そんな大層なもんでもないと思うがね。冒険者と違って年がら年中あら事がお仕事、
ってのは確かに間違いないが。…んー?滑って困る事があるのかね?」
からかい混じりに言い放ちつつも、臀部を撫でる手の動きを止めない辺り完全にセクハラオヤジである。
狼狽える様子が楽しいようで喉を鳴らしながらも相手の言葉に肩をすくめ。
「ま、俺は別段中を見るのを止めたりはしないがね。
あとで怒られるのは覚悟しておいたほうがいいんじゃないか?
では宜しくシズクちゃん。…ふうん?じゃあ興味が無いのかね。
もしあるって言うなら、このまま宿にでも連れ込もうかと思ったが」
素直な反応ににんまり笑ったまま言い返し、お尻を少し強くモンでから耳元でどうする?と囁きかけ。
■シズク > 「たのもしーい!さすがよーへーさん!…だけどっ、あ、あのっ、い、一応ここ、お、往来ですしっ!
スリさんが仕返しにきて、カインさんが怪我すると困るっていう事にするのはどうでしょう!」
お尻を撫でる手の動きに、くすぐったさと共にぞわりと肌が粟立つ感覚を覚え始めて、
咄嗟に、困る理由を口にしたものの、あたふたしすぎて若干支離滅裂なモノで。
「怒られるのはちょっと…嫌かも。…カインさんが開けてみて、で、私に教えてくれるとかでもいいんですけど」
ズルイことを思いついて、一人ぶつぶつと口にしたものの、続く相手の言葉に、うー、と唸り。
「うわっ、ズルイ、カインさん、その言い方っ!」
思わず声を上げて、笑う相手を間近で見て、少し唇を尖らせ。
やや強い刺激を感じて、息が詰まる。思考より身体はよほど素直なようで、相手に身を預けるようにしながら、
「…きょーみ、…アリマス」
結局敗北を喫したように素直な言葉を口にする。
負けちゃった、とばかりに肩を落とし、合わせて脱力するように相手に身を寄せ。
■カイン > 「何、この場所なら誰も困らんさ。往来って言ったって、
このあたりだったらよく見る光景だろう?別に見られて減るものじゃあるまいさ」
だからこそ怪しい、如何わしいと言われてる貧民地区である。
相手の言い訳というより理由に喉を鳴らして言い返しながらも、
随分と遠回しなおねだりに思わず吹き出してしまい。
「ま、それも一つの手かもしれんがな――なるほど、素直で宜しい。
ではお嬢さんをこのまま攫ってしまうとしようかね」
笑って言いながら少女の体を抱き寄せたまま、路地に消えるよう歩き出す。
途中、扉の奥に荷物の用意だけしておくようにいいおくのは忘れないのだが。
■シズク > 「減るっ!絶対減りますっ!!!…ナニが、っていうと困るけどっ!」
確かによく見る光景でもあったが、自分がそうなるとなれば、全力で否定してしまう。
そういえば、どこからか嬌声も響いているから、この辺りではそれこそが日常と言えた。
「わっ、笑うとかっ!!カインさん、そこは笑うの我慢してくださいよっ」
敗北感漂うこちらとは正反対に吹き出す姿に、むー、と眉を寄せ。
恥ずかしかったんですよ!と当然の反応を見せては、わいのわいのとこの貧民地区の喧騒とはまた違う煩さで吠えてしまう。
好奇の目で見られても、そこは全く気にしないし、空気も読まない。
なんだかんだと話を続けながら、彼と共に路地の闇へと消えていき………。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/路地裏」からカインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/路地裏」からシズクさんが去りました。