2017/07/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からナナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアシュトンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/路地裏」にカインさんが現れました。
カイン > 初夏特有の茹だる様な熱気に街全体が満たされるなか、
ひんやりとした空気の漂う路地裏の壁に一人背中を預ける男の姿があった。
通る人影もあまりなく時折見える人影も怪しげな物の売買を目的としてると思しき者達ばかりという
有様の中、男が寄りかかった壁にある勝手口らしき扉に視線をやれば娼婦らしき女性を伴った男性が
を入ってゆく姿がちらりと見え、思わず肩をすくめる。

「こんな場末の店までお楽しみの道具を買いに来るとはお盛んなことで。
 …こりゃ暫く待たされるかな」

馴染みの店を訪ねて少し量のある注文をしたのが少し前。手持ちの煙草を数本、
吸い尽くす程度の時間はまっていた物の音沙汰が無いのはどうやら他の客の相手をしているからのようだった。
最も、男は正直な話金額的には上客と言えないだけに店としては致し方ない話やも知れないが。

カイン > 「しかしこの界隈もあんまり治安がいいとはいい難いな、っと」

それなりに大きめの商店の周囲であっても決して治安が良いとは言い難いのはこの地区の特徴の一つではある。
その証拠と言わんばかり、物乞いのような格好をした男が目の前を横切ろうとした瞬間伸びてき手。
スリを働こうとしたその男の手をひっつかんで捻り上げれば、面倒くさそうに隣の路地に向かって放り投げる。
聞こえてきた男性の悲鳴を聞きながらやれやれと肩をすくめ。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2/路地裏」にシズクさんが現れました。
シズク > 店の扉が内側から開くと、特別厚く誂えられた革袋を片腕で抱く少女は店内を振り返り、

「じゃあ、これ、ちゃんとギルドに届けますねー。お邪魔しましたっ!」

貧民地区の裏路地には多少不釣り合いな明朗な声を響かせ、大切そうにその革袋を両手で抱え直し、路地へと出てくる。
中身について詮索しないという条件付きのギルドからの依頼だったから、中身は解らないが、
少なくとも瓶か何か、重さと硬さのあるものがいくつか入っているのは確かで、足を踏み出す際も、
少しばかり革袋の中身を気にしたほどだった。

重みで閉まる扉が閉まるのと、路地から男性の悲鳴めいた声が聞こえるのはほぼ同時。
思わず目を瞬かせて、足を止めて。
反射的に路地へと視線をやってから、その悲鳴を上げさせるきっかけを作ったであろう目の前の男性を見てしまう。
ついでに、すぐさま野次馬根性というのか、好奇心に彩られた眼差しを向けるのは無意識なもので。

カイン > いい加減文句の一つもつけてやろうかと思いながら苛立ち初めて居た所、
空いた扉に合わせて視線を向ければ見知らぬ少女の姿が見えた。
この場にはあまり見合わないような外見の相手に少し興味を惹かれた様子で眺めていれば、
逆にこちらに向けられる視線とばったりそれがかち合う。
そのまま視線をそらすのもなんとなしバツが悪く軽く手を上げ。

「いよう、嬢ちゃん。こんな店に何か用事だったのかい?」

少しの逡巡の後に声をかけた。この街で見た目はそれほど当てにならないが、
妙な気配も感じないという意識のもと。若干失礼な思考がかんでいたのだが。