2017/04/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 裏路地」にゼブさんが現れました。
ゼブ > 貧民地区にある裏路地。治安の悪い地区の中でもとびきり危険な場所と呼ばれている。
今となってはごろつきも滅多に立ち寄りはしない。それは異国から流れ着いた一人の少年のせいだった。
小柄な癖に力と運動神経は人よりも獣に近く、夜な夜な怪しげな神を称える祈りを捧げている。
しかし貧民地区に住む者たちを最も恐れさせたのは、この少年には善悪の区別が全くできていないことだった。
ただ自分の欲望の赴くまま、生きている。


この人の形をした「獣」はとりわけ女を好んだ。
裏路地でじっと身を潜め、獲物がやってくるのを待つのである。
今夜も獣は路地の闇に隠れていた。
半ば腐れたリンゴを齧りながら、じっと目を凝らしているのである。

ゼブ > 人の気配がしない。
獣はあっさりと獲物探しをやめる。いざとなればあっさりと執着を捨てるのも獣の特質だった。
リンゴの種から芯まで飲みこめば、獣は建物の壁をかけあがる。
あっという間に屋根までたどり着いた獣は、夜闇へと姿を消した。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 裏路地」からゼブさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にナナさんが現れました。
ナナ > (冬が過ぎて、だんだん薄着でも過ごしやすくなってきた。夜に花売りをしていても、寒さに震えることは少ない。そもそも防寒着なんてものは望めない少女にとって、それは素直に嬉しい事だった)

「お花も、いっぱい…咲くし」

(最近では道端でも野花が咲いている。とはいえ、そういう花は貧民仲間に摘み取られてしまうので、自分は城壁の近くや、森の中の花を摘んでくるようにしていた。単純に、トロ臭くて競争に負けてしまうだけだけど)

ナナ > 「いっぱいだから…売れ残っちゃうけど」

(抱えた籠に入った花束は半分ほど残っている。どうしようかと考えて…お腹がすいてきた。路地の隅に座ってため息をひとつ)

「しおれたのは、ドライフラワーにするんだけど……」

(売れ残りも無駄にはしない。問題は、全部売れないと家には戻れず食事にもありつけないということ)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にディン・タウロスさんが現れました。
ディン・タウロス > (冒険者としての依頼の仕事もなく、たまにはこっちの娼館に行くのもいいだろうと道を歩いていて。ふと歩く先に見覚えのある少女が座っているのを見つけ、そちらへと近づいて)

「こんばんは、ナナ。久しぶりだな?それにしてもこんなところに座りこんでどうしたんだ?どっか具合でも悪いのか?」

(少女の側までにいけば座っている少女に目線を合わせるように屈んで、心配するように声をかける)

ナナ > 「あ、こんばんは。えと…ディンさん」

(以前買ってもらったことのある相手。具合を聞かれてお腹が空いた、と情けなく笑いながら立ち上がる。空腹以外は特に怪我もない身だ)

「今夜は、お店のおねーさんが相手?」

(何しにきたのと聞くほど純真ではない。娼館通いの男を狙って花束を売ったりもするし、その辺の忌避感は無いらしく)

ディン・タウロス > 「お腹が空いて動けなくなってたのか…ずっとここで立ってたのか?花の方は…あんまり売れてない、か?ああ、確かに店の方でって思ったんだけどな」

(お腹が空いた、と言いながら立ち上がる少女、花かごを見てまだまだ売れ残っている様子に少し考えるように腕を組んで。ふむ、と一つ頷く)

「花、また全部買い取らせて貰っていいか?それから、またナナのことを買わせて貰いたいんだけどな…構わないか?」

(予定を変更して目の前の少女に頼むことにして。懐から花の代金を取り出し、更にそれの倍のお金を少女の花かごへ入れようとする)

ナナ > 「んー…まだ動けるよ・すっごく、空いてるけど大丈夫」

(飢餓状態が普通。滅多に満腹になることのない少女は、活動不能になるコンディションを察する事に長けていた。それだけ、危険な状態が多いとも言えるが)

「はい!ごはんたべたいです!黒パンとか、できればスープとか」

(ここぞとばかりに主張する空腹。ちなみに白いパンは見たことも食べたこともない代物。お金を受け取れば、いいよと頷き返事を返して)

ディン・タウロス > 「そうか?それじゃあ、俺とまずはご飯を食べに行こうか。店は俺の方で案内するから…ふふ、ちょっとしたデートだな?」

(まだ動ける、という言い方に眉をひそめるものの貧民地区にいるのだからそういうのは仕方ないかと息を零して。ご飯食べたい!と主張する少女に笑って頷き、知ってる店に行こうと少女の手を握ろうとして)

「ああ、なんだったらおんぶでも抱っこでもどっちかしようか?恥ずかしかったら顔を隠すように顔を胸でも背中でも埋めてればいいし」

(空腹を訴える少女に、動けると言われたもののなんだったらそうやって連れていくぞと)

ナナ > 「デート?なにそれ?」

(花は売るが恋愛など掠りもしない少女。当然学校にも行かず同じ環境の孤児だけが仲間なので、まともな常識は身についていなかった。ともかく、何か食べられるらしい様子に上機嫌で手をつないで)

「んー…その方が早く歩けそう。ディンさん、おんぶしてー」

(彼との身長差は言うまでもなく、当然歩幅も体力も違う。自分に合わせて歩くよりは、とあっさりと背中を借りることにして)

ディン・タウロス > 「基本は恋仲の男と女が一緒に出掛けて買い物したりご飯食べたり、最後はエッチしたりすることだよ。ま、今のはナナと一緒に食事に行くからちょっとしたデートって言っただけだから気にしなくていいぞ?」

(デートって何と聞いてくる少女に苦笑いを浮かべながらも気にしなくていいと言うように手を繋いで。おんぶして、と言われれば一度少女の手を離し、背中に乗りやすいように低めに屈んでいく)

「取りあえず、2階が宿屋になってる飯屋に行くからな?そっちの方が色々と面倒もなくていいしな…ナナもそれで構わないだろ?」

(少女へとそう尋ね、ときどき利用する1階で食事が出来る2階が宿泊スペースになっている店に向かおうと歩きだす)

ナナ > 「ふぅん…じゃあデートだ」

(恋仲と言われても、正直自分にはよく分からないし、恋人ができるとも思えない。だから、ご飯のあとでエッチするコースならデートでいいんじゃないかなと思った)

「うん、どこでもいいよ?今夜はディンさんのものだから」

(夜が明けるまで、彼が自分を買ったのだから従うまで。背中におぶさって店まで行くことに)

ディン・タウロス > 「ははは、それじゃあデートってことにしようか」

(少女がきちんと良く分かってないながらもデートと言われれば楽しそうに笑い、どこでもいいと言われれば店へと向かい歩いて)

「そういや、ナナ…靴履いてないけどいつも裸足なのか?歩いてて小石踏んだりとかしたら痛いだろ?」

(おぶさる少女の足もと、素足なのを見れば道が碌に清掃もされてないこの地区では特に、歩くと足が痛いんじゃないかと尋ねて)