2016/10/21 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にゼブさんが現れました。
ゼブ > 貧民地区で過ごすようになってから数ヶ月が過ぎた。
獣はゴミ箱に捨てられている腐りかけの果物にかぶりつけば、口の周りが汚れているのも構わずに咀嚼をする。

なんて居心地のよい場所なのだろう。
食べ物にも困らない、暑ければ水浴びをして寒ければ猫や犬を集めて共に眠ればいい。
精を吐きたくなれば、こちらを子どもと思って近づいてくる女を襲えばいいのだ。

自分はなんと幸せなのだ。村の皆にも教えてやりたい。
村に手紙がかければいいのだが、獣は文字を書くのが苦手だった。

ゼブ > そもそもこの国の言葉もよく話すことができない。
話せなくても別に困らないのだが、肉欲を満たすために女を襲うときに言葉が通じなければ失敗してしまう。

「りんご」

今、食べている果物の名前を口にしてみる。
そしてゴミ箱の側で寝そべった。その姿は誰がみても浮浪児だった。
しかし獣は全く気にならない。幸せだから。

ゼブ > 眠たくなってきた。
果物の芯をゴミ箱に放り投げる。また明日、新しい食べ物が集まっているのだから便利極まりない。
街に生きる獣は、心地よい眠りについた。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からゼブさんが去りました。